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彼だったのか!(広島第2日目2009/7/19)

翌日の上映会を控え、この日は一日オフでした。フレンドシップセンターでは、朝8時から宿泊者全員がそろって朝食を食べます。この日はイギリス人カップルと、イギリス好きだと言う日本人アーティスト2人、そして朝食のお手伝いに来た日本人のスタッフの方もしょっちゅうイギリスに行くという、まさにイギリスつながりのメンバーでした。日本人アーティストの方は、広島の現代美術館で開催されている、あるイギリス人アーティストの個展を観に、わざわざ広島までこられたのだとか。前日に駅で広島ガイドマップをもらった私は、広島現代美術館を地図で見つけ、なんとなく行こうかなと考えていたので、行ってみようと思いました。

10時半ごろセンターを出て、国際会議場へ向かいます。国際会議場は、平和公園内にあり、平和記念資料館とつながっている建物です。今日はここで下中さんとランチの約束があり、向かったのでした。待ち合わせは11時半でかなり余裕があったので、平和公園を歩いて回ります。

昨年8月6日にここへ来た時は、式典のために芝生はきれいに刈られ、びっしりパイプ椅子が並べられていましたが、現在はまだ花も咲いています。
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沢山のお花が添えられています。
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11時半近くになったので、待ち合わせ場所である国際会議場地下のレストラン、セレナードへ向かいました。
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下中さんとは、これまでメールでやり取りしただけでしたので、お会いするのは初めてでした。広島で映画作りに関わっているお友達の渡部さんとともにランチを食べましょうということになりました。

メインを選び、サラダやデザート、ドリンクはバイキング形式となっています。美味しかった!
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お互いに自己紹介をして、お二人ともものすごく活発に活動されているので驚きました。下中さんはアフガニスタンへ、渡部さんはラテンアメリカ、アフリカ諸国へ行かれたのだとか! 渡部さんは広島へやってくる人たちのお世話も積極的にされていて、これまでに例えばアメリカの映画監督、スティーブン・オカザキのマッシュルーム・クラブ、ヒロシマ・ナガサキの製作を手伝ったりされたそうです。そして、現在は2010年のNPT条約へ向けて広島で盛り上がっていこうと、使われてないカラオケボックスを借り受け、大改装してフリースペースとして使う計画を立てているのだとか! お昼ごはんを食べた後に、早速三人でその場所を見に行くことにしました。

建物の外観にはまだ「カラオケ」の看板が。
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改装工事は業者ではなく、『オヤジ活性化委員会』(通称:オヤカツ)の皆さんがボランティアでされているそう!
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まだ室内にはカラオケボックスの名残が・・・
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皆さんと記念写真
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どんなスペースとして完成するのか楽しみです!!

さて、その後下中さん、渡部さんとお別れした後は、広島現代美術館へ向かいました。下中さんは、「現代美術館は山の上だから行ったことがない」と言っていましたが、なるほどその通り。美術館は山の上にあり、階段で行くか、スカイウォークという動く歩道+エスカレーターを使っていくようになっています。

スカイウォークの入り口
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動く歩道なのでほとんど歩かなくてすみます。でも、かなり登るらしく、急勾配のエスカレーターがロンドンの地下鉄を思わせます。
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山頂につくと美術館が見えてきました。
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現在の企画展はイギリス人アーティストのMartin Creed。ちょうど7月20日までとのことで、滑り込みセーフ!
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「アートは毎日の中にある」というキャッチフレーズどおり、いかにも現代アート風な作品が並びます。例えば、普通の紙をくしゃくしゃに丸めただけのもの、くしゃくしゃにした後、広げなおしたもの、ティッシュの空き箱などを重ねたオブジェ、ビーンズバッグ(ビーズが入った大きなクッション)を無造作に積み上げたもの、微妙に速度をずらしたメトロノーム8台が奏でるもの。「これはアートなんだ」と自分に言い聞かせない限り、うっかり通り過ぎてしまう危険性が大ですので、注意して歩かないといけません。

そして、展示も中盤に差し掛かった頃、真っ白な部屋が現れました。部屋の中には何もありません。ただ、5秒ごとに電気がついたり消えたりするだけ・・・・。作品解説には、ターナー賞受賞作品とあり・・・・。

・・・そうか、彼だったのか! 

イギリスの現代アーティストに送られるターナー賞は、イギリスを始め、ヨーロッパの現代美術の最高峰として知られています。ターナー賞を受賞すると言うのは、本当にすごいことで、毎年受賞作品はイギリスのほとんどのメディアで特集され、数十ページにわたる記事が掲載されることも珍しくないと言われます。

ブライアンの奪われたディスプレイを再現したマーク・ウォリンジャーも、2007年度のターナー賞を受賞しましたが、その時はせいぜい1~2ページだけ。BBCのニュースもかなり寂しいものでした。明らかに、「ブライアンたちの平和活動にプラスになるような報道はしない」という方針で取り上げないかのようです。ターナー賞の扱いの小ささにイギリス人たちは驚き、「数年前は、真っ白な部屋にライトがついたり消えたりするだけの作品が受賞して、それについて何十ページにも渡る記事が掲載されていた!」と不満を漏らすのを良く聞きました。私はその作品について知りませんでしたが、このMartin Creedがその作者だったわけです! 私は実物を観れる機会を喜びましたが、やはりマーク・ウォリンジャーの取り扱いの小ささには不満を持ちました。

展示を見終わり、地下1階でビデオアートの上映会を観にいきました。「Vital Signals: 日米初期ビデオアート上映会~芸術とテクノロジーの可能性~」というかなり興味深いテーマです。

3日連続で、日によって別のテーマが上映されており、しかも私が見れたのは最後の1本だけでしたが、かなり面白かったです。機会があればぜひ全てを観てみたい。ちなみに私が観たのは、「あと4年 ニクソン再選運動の記録」というアメリカの作品。ニクソン再選という華やかな舞台の影で、ベトナム退役軍人による反戦デモとその弾圧が記録された作品でしたが、すごく良かったです。これがすごくよかったので、この上映会のキュレーションはかなり期待できたはず。ご参考までに、この上映会の全上映作品リストを入手しましたので、このブログの「広島アーカイブズ2009/7」で紹介します。

また、1階のビデオ試聴コーナーでも、面白いビデオを流していました。インドネシアのアーティスト集団・トロマラマによるミュージック・ビデオなのですが、なんとこれが全編木彫り! こんなビデオは初めてです。

”木彫り”ミュージックビデオ、「Seringai Militia(怒りの市民軍)」の全編がYouTubeで見られるようになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=M7wuw9MlE4s&feature=related

彫刻刀で450枚もの木版に異なるイメージを刻み、それを繋げて完成させたアニメーションなのだそう。

さて、思いがけずかなり充実した現代美術館を出て、そろそろ宿へ戻ることにしました。行きと同様スカイウォークを使って下山します。お腹がすいたので、近くのおすし屋さんへいって見ました。すしにぎり+うどん定食をたべました。

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広島の街並みと言えば路面電車。レトロでかわいいその姿を写真に収めました。
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もう一枚。高層ビルの間を路面電車が走るなんて、まるで超高層ビルの間に立つ屋台のようです。無くなってほしくない景色。
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宿へ戻ると、部屋の前に本がおいてありました。今朝、朝食の準備をしてくださった日本人のスタッフの方が、本をプレゼントしてくれたのです! その方の息子さんが、バックパッカーとして日本中を旅されていて、その趣味が高じて全国安宿ガイドを出版されたとは聞いていたのですが、なんとその本です! 「全国の上映会で役に立つと思って・・・」とお手紙には書いてありました。本の帯には、「500円で泊まれる宿」なんて書いてありますが、一体どんな宿なのでしょう・・・! 安宿に泊まりながら全国を上映会して歩きたいと思っている私にはまさにぴったりな本です。
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明日はいよいよ資料館での上映会。早めに寝ます。

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