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2009年7月

ナンパつながり(上映会報告2009/7/25)

土曜日は久しぶりの東京での上映会が高円寺でありました。高円寺の「茶房 高円寺書林」という本屋+雑貨+カフェ+イベントスペースが会場です。

茶房 高円寺書林ウェブサイト
http://kouenjishorin.jugem.jp/

私はこの日まで行ったことがありませんでしたが、今回何故この上映会が実現したかというと、4月に新宿のネイキッドロフトで上映をしたときに観に来てくれたナカシーが、映画を気に入って「自分で上映会をしたい!」と言ってくれたからなのです。ナカシーと会ったのはこの日が初めてでしたが、上映が終わった後に話しかけてくれたのでした。

ナカシーと言えば、「怒りのパレスチナ」イベントで政党に突撃訪問をし、6月にはネイキッドロフトで「ナカシー怒りの反戦ナンパ スタバ de FUCK」というすごいタイトルのイベントをやった人。東京のアクティビストの中で異色の存在です。

ナカシー 怒りのパレスチナのビデオがYouTubeで観られます。
Part 1 http://www.youtube.com/watch?v=DzgBDThtSY4
(Part 2~4もあります。関連ビデオから検索できます)

7月のはじめ頃に、ナカシーと当日の司会をしてくれる星加さん、チラシ作りをしてくれる怒(イカル)さんとともに都内で打ち合わせをしました。高円寺書林は上映専門の場所ではないため、プロジェクター、DVDプレーヤー、スピーカーなどの準備はどうするか、なども話し合いました。

・・・それから皆バタバタしていて、私も広島へ出張に行っていたりして、気がついたら上映会の前日になっていました。慌てて自分のウェブサイトに上映会情報をアップします。チラシはどうなったんだろう? 明日は何時に待ち合わせだろう? とか思いつつも、これまでの経験から(まあ、何とかなる)と楽観的に構えていました。

怒さん作のチラシ。パンクっぽい感じに仕上がっています。せっかくこんなステキなチラシもあるのだし、もっと宣伝に力を入れるべきでした。後悔しきり。
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チラシの裏面はこんな感じ。
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上映会当日の朝ナカシーから電話があり、待ち合わせ時間を確認。上映開始の1時間前に会場入りしました。

まず、高円寺書林の佇まいに感激!
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ウェブサイトでチェックをしていましたが、ご飯メニューも美味しそうです! 準備が早めに終わったら食べたいな~とひそかに画策。
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店内には、珍しい本やかわいい雑貨がたくさん。
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マッチ箱ぐらいの大きさの本、「豆本」なるものが売られていました。カワイイ!
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ナカシーは既にお店にいて、プロジェクターの接続などをしていました。プロジェクターはお友達から借りたそうなのですが、デジカメぐらいの大きさ。こんなに小さいのもあるのですね! でも、この大きさでタタミ2畳ぐらいの大きさに投射できるというのですから、たいしたものです。一応このプロジェクターから音を出すことも出来ますが、さすがに超小型だけあって音は小さくてここでは使えなさそうです。
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音に関しては、会場にあるラジカセを使わせてもらうことになっていました。DVDプレーヤーとラジカセを赤白の音声ケーブルでつなごうというわけです。

・・・しかし、ラジカセには赤白のケーブルがないことが発覚! よ~く探しても、カラオケ用マイクしかつなぐ場所がありません!そんな~~~!! 上映まであと1時間を切り、ナカシーがパニックになってきました。

私も焦りましたが、この会場で現在展示中の「猫毛作品展」なるものを発見!
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夏になると猫の毛がよく落ちますが、それらの猫毛を集めて人形やブローチなどを製作しているのです!

猫毛で出来たブローチ(作品のクレジットには、「猫毛提供猫」の名前も入っています)
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猫毛で出来た猫人形。見た目やわらかそうなのですが、触ってみるとちょっとごわつきます。触感より見た目の方がよいです。
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猫毛で出来た指人形まで!
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さて、それより音声をどうしようか、です。プロジェクターから出る音では、さすがに上映会は無理です。では、どうやって・・・? 思いあぐねているときに、ナカシーが「素人の乱で貸してもらおう!」と言いました。そうです、ここは高円寺。高円寺といったら、有名な活動家・松本さんが経営されているリサイクルショップ「素人の乱」があるではありませんか!

松本さんはデモやイベントでこれまで何度も見ましたが、私は素人の乱へ行ったことがありませんでした。一体どんなお店なのかなと楽しみに思いながら、ナカシーについて外へ出ました。

それにしてもこの高円寺という街。あまり縁がありませんでしたが、すごく独特! 新宿のゴールデン街、下北沢などと似ているようで似ていないような独特の雰囲気があります。立ち呑み屋、古着屋、レコード屋、お惣菜やなどが、無秩序に並んでいるのです。自転車のかごに沢山野菜を積んだおばさんと、まるで70年代のレコードジャケットに出てきそうなロック・ミュージシャンの人が、自然に街ですれ違っているのです! これは面白い、と、音声ケーブルの問題をしばし忘れ、高円寺の商店街の魅力にキョロキョロしながら歩きます。

その名も「純情商店街」
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いい感じのレコード屋
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イギリスの大手スーパーチェーン、TESCO(テスコ)まであります!TESCOは、出店している地域ごとに品揃えを変えていて、TESCO Metroとか、Local、Expressなどがあります。ブライアンのいるパーラメント・スクエアの周りに唯一あるコンビニがTESCO Expressで、この高円寺と同じ!というのは感慨深いものがあります。ブライアンは毎日のようにTESCO通いしています。
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さて、着きました、素人の乱。私は初めて”お仕事中”の松本さんを見ました。エプロンをかけて、「うちで置いてるラジカセも音声ケーブルはないよ」と話す松本さん。デモやイベントのときとはまた違う印象を受けました。

素人の乱 看板
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お店の様子
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松本さんが「(素人の乱の)12号店だったらあるんじゃない?」と言ってくれたので、私たちは12号店へ行くことにしました。こちらはイベントなどが中心のスペースです。

12号店入り口
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こちらにはスピーカーがありましたが、でもちょうどこの日はここでの映画上映会で使うということで、私たちが借りるのは無理でした。うーーーん、どうなるのか?!

とりあえず、私たちは何の収穫もないまま会場へ戻りました。ちょうど星加さんと怒さんもきていました。上映時間までもう時間もありません。怒さんの提案でナカシーの家にある大型のコンポを持ってこようということになりました。怒さんとナカシーが外へ出て行きました。

会場には、星加さんがよく通われているマッサージの先生、怒さんのお友達、そしてナカシーに”海でナンパされた”(!)というサーファー風の男の子たちがいました。

上映開始予定の時間を1時間ほど過ぎた後、ナカシーと怒さんが大きなスピーカーを抱えて戻ってきました。早速スピーカーをつなぎます。これなら爆音が出るだろうと期待しながら・・・。

しかし、最後の頼みの綱であったスピーカーから、何の音も出ませんでした。どうやら、コンポを分解して、必要な部分だけ持ってきたそうですが、全ての部分がそろわないと作動しないようになっているのではないかとのことです。既に上映時間はとっくに過ぎているし・・・。どうしよう・・・。

結局、最初(あり得ない)と思っていた極小プロジェクターから出てくる音声で急遽上映会をすることにしました。選択肢がそれしかなくなると、これまでは全然ダメと思っていた音声ボリュームも、(大丈夫じゃん?)と思えてくるのが不思議です。(でもさすがにお金をいただいてこの環境ではまずいです。この日はたまたま部分上映会で、入場無料イベントだったのですが、無料で良かったと思いました。)上映会場に備え付けの設備がない限り、事前の確認はケーブル端子の有無というレベルまできちんとやらないといけないのですね。今後は気をつけないといけません。

前半の約45分ほどを上映して、上映は終了。その後は、ナカシー&星加さんというダブル司会でトークをしました。
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お客さんが少なかったこともあり、今回はお客さんにも全員自己紹介をしてもらいました。トークはかなり双方向になり、楽しいものになりました。星加さんは女優さんで、司会は初めてと聞いていましたが、やはり人前に出る職業だけあって、とても落ち着いているし、トークも上手でした!

予定を30分ほどオーバーしてトークを終了。終了後に今回の上映会を手伝ってくれたメンバーで記念撮影。どうもありがとうございました! いや、本当に私はもっと集客に務めるべきでした。イベント自体はとても面白かったのだから。反省!
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星加さんとのツーショット
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星加さんは女優という職業柄、日焼けを絶対しないように心がけているそう。また、筋トレやスポーツなども筋肉がついてしまうため、ストレッチ程度に留めているんですって。色々気をつけないといけないことが多そうですね! それにしても、超かわいい~!!

上映会の後は、飲みに行くことになりました。高円寺の商店街の中にある、中華料理居酒屋へ行きました。ナカシー、星加さん、怒さんに加え、ナカシーに先週海でナンパされたという二人組みも一緒です。

考えてみれば、この日のメンバーは全て”ナカシーつながり”なのでした。私とナカシーの出会いは既に書きましたが、星加さんの場合は高円寺書林でご飯を食べていたらナカシーに「イベントやるので来ませんか?」と突然話しかけられたのがキッカケ。怒さんも何かのイベントでナカシーと知り合ったそう。そして木更津の二人組みも浜辺で女の子をナンパしているときに、逆にナカシーから声をかけられた・・・とのことでした。かなりバラバラな私たちが、こうして一緒に飲んでいるというのが不思議でたまりませんでした。

私は特にこの映画の上映を始めてから日々沢山の人と出会っています。1週間に数十人とか、そういう時も珍しくないです。でも、知り合う人たちは、反戦活動だったり、環境運動だったり、インディペンデントのメディアだったり、アーティストだったり・・・とどこか共通するような匂いがあります。マジョリティーに対して対抗するような感じの人とばかり知り合っているようです。だから初対面にもかかわらず、すぐに共通の話題や知人の話が出てきたりします。どこかで誰かとつながっているのです。

出会いが沢山あるといっても、全く知り合わなさそうな人とは知り合わないわけです。それはラジオの周波数にも似ていて、周波数が近ければ、どんなに離れていても出会うことが出来るけれど、週波帯が違う人とは、たとえ隣に座っていても全くその存在に気がつかない・・・こういう状況だと思います。なので、私にとっては、健康的な小麦色の肌でサングラスをかけ、アロハにビーチサンダルというキーワードは、自分の中でタグとしては存在しないのです。(←人は見かけだけでは判断できませんけれども・・・。実際サーファーの彼らはすごく面白い人たちでした)。

知らず知らずのうちに同じ価値観の人たちとばかり知り合い、集っているように思います。それは、居心地は悪くないし、新しい人と知り合っているのだから、自分の世界が狭まっている自覚がないので(←だからこそたちが悪い)、自分の主張や方法論がいろんな人にも伝わっている、通用しているという錯覚の自己満足に陥ってしまう危険性があるのではないでしょうか? で、自分と全く世界の違う人と偶然知り合えたときに、その世界観の違いに愕然としてしまう・・・そういったことがあるように思います。それを防ぐためには、全く世界観の違う人とも交流することですが、でもそれは実際かなり難しい。

そういった日常生活の中で知らずに作っている壁のようなものを、このナカシーという人は軽々と超えてしまう。これが彼のすごいところだと思います。イギリスの反戦映画も、女優も、サーファーも、「こんにちは!」で渡り歩いて行ける人。いつか何かのイベントで、ナカシーが「日本のマイケル・ムーア」と紹介されていたことがありましたが、なるほどその表現はぴったりだなと実感します。

そんなことを考えた上映会でした。

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広島アーカイブズ2009/7

今回の広島滞在期間中、沢山の方から貴重な資料をいただきました。日本の平和活動に疎い私にとって、これほどうれしいことはありません。しっかり拝見させていただきます。また、このブログをご覧になる方々の参考にもなればと、いただいた資料の目録を以下に記したいと思います。

私のブログの文章はとても長く、書くほうも、読んでくださる方も、とてもじゃないが付き合いきれないと思う方も多いでしょう。しかし、私は私が上映会をキッカケに様々な土地へ向かい、その土地で活動している方々と会い、一般ではなかなか手に入らない貴重な資料をいただくことをとても恵まれた機会であると感じています。それを少しでも他の人々に知らせ、アーカイブとして記録することは大事なことではないかと思うのです。そんなわけで、このように長々とブログを書いています。

①新・ニッポン放浪宿ガイド250(発売:イースト・プレス、定価1,429円)提供:今田さん
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以下、帯文より。
「日本初のバックパッカー宿ガイド 4年ぶりに完全リニューアル! 1泊500円~の個性派安宿を250件掲載。焼き鳥屋がそのまんま宿に早変わり!? 列車から徒歩17歩の駅舎が宿に! デッキから必ず流れ星が見られる?! 素泊まりなのに刺身&自家製ゆし豆腐つき!」

②広島関連のDVD、本(提供:渡部さん)
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・「ANT通信」(渡部さんが代表を務めるNPO、ANT-Hiroshimaの会報誌)。
ANTのウェブサイトはこちら http://ant-hiroshima.org/

・「サダコの祈り」(パキスタンの絵本作家、フォージア・ミナラさんによって描かれたサダコの絵本)発行:ANT-Hiroshima

・「ヒロシマとハワイを結ぶ物語」(うねざきまさこさん作、よねはらひろこさん&まつうらしおんさん画のバイリンガル絵本。ハワイに移住した広島の人々の生活と戦争体験が分かりやすく語られています)発行:ANT-Hiroshima

・「ヒロシマと音楽」(広島に関わる音楽をデータベース化した本)発行:汐文社、定価1,500円。

・「居森清子さん居森公照さんに聞く」(被爆者居森清子さん、公照さんの証言をまとめたDVD)製作:シグロ

・「沼田鈴子さんに聞く」(被爆者沼田鈴子さんの証言をまとめたDVD)

・「マッシュルーム・クラブ」(被爆60年の広島の今を伝える記録。スティーブン・オカザキ監督。アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門ノミネート作品)製作:farallon films

・「ヒロシマナガサキ」(14人の被爆者と4人の原爆投下に関与したアメリカ人の証言を軸に25年の歳月をかけて完成させたヒロシマ・ナガサキの真実。スティーブン・オカザキ監督)発売:トランスビュー

③ヒロシマ平和映画祭プレイベント 8月5日から8月6日にかけてのオールナイト・イベントチラシ(提供:青原さん)

8月5日から8月6日にかけて、横川シネマにて「ブライアンと仲間たち」、「アメリカばんざい」他映画の上映、監督トーク、在日コリアンのミュージシャン朴保さんのライブ+ドキュメンタリーの上映など盛りだくさんのイベントが行われます。

詳細はヒロシマ平和映画祭ブログにてご確認ください。http://blog.goo.ne.jp/hpff2009

チラシ表面
『ガツンと反戦!』のコピーがかっこいいです!しかもブライアンの写真が!!
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チラシ裏面
イベントの詳細が記載されています。
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④広島現代美術館企画 『Vital Signals:日米初期ビデオアート上映会~芸術とテクノロジーの可能性~』(提供:広島現代美術館)
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ビデオがもつ可能性、既存のマスメディアによる価値観を揺るがし破壊する・・・というのは、現代の私たちにもいまだに旬なテーマではないでしょうか? 出来ることなら全てのプログラムを見てみたかった企画です。

(チラシより企画の解説文)
ヴァイタル・シグナル 60年代から70年代における日本とアメリカのビデオアート
日本とアメリカの初期ビデオアートをめぐるプログラム「ヴァイタル・シグナル」では、1960年代から1970年代にかけて、両国において映像メディアが平行して展開した注目すべき動向に焦点を当てます。この時期、ビデオアートの先駆者たちは世界中の主要な都市に彼らの試みを支えるためのコミュニティーを形成しましたが、同時に国際的な文化交流に対する強い関心を抱いてもいました。ビデオというメディアの発祥地である日本は、とりわけ重要な位置を担います。60~70年代にかけて日本とアメリカのアーティスト間では多くの交流がなされ、影響を与え合い、彼らがビデオを通じて生み出した表現には確かな同時性を見ることが出来ます。とりわけテレビへの関与や、独立した社会批判としてのビデオの使用といった点において、思考の親近性を見て取ることが出来るでしょう。本プログラムは、これまで上映される機会のほとんどなかった、日本及びアメリカのビデオアート黎明期の代表作を、3つのセクションに分けて紹介し、その独創性に富んだ試み、現代の美術作品につながる先駆的な表現を、新たな技術に触発され生まれた芸術形態をめぐる諸問題と共に考察します。

Section1 テクノロジー:新しい視覚言語(7月18日のプログラム)
フィルムに比べ、手軽に操作できるというビデオの特性が可能にした表現に注目します。アーティストは、撮影すること、出演すること、そして、その行為によって生まれる映像、という要素の関係について考察を繰り返し、そして、それらを巧みに関連付ける操作によって、関係性自体に注意を促す作品を生み出しました。
上映作品の作家:ナムジュン・パイク、山本圭吾、ジェイムズ・バーン、飯村隆彦、ジョーン・ジョナス

Section2 オルタナティブ・メディア:コミュニケーションの変容(7月19日のプログラム)
アーティストや活動家たちは、ビデオというコミュニケーション・ツールを当時の社会的・政治的出来事の記録や、それに対する発言においても活用し、新しいメディアとして活用します。さらには、より個人的、または抵抗的な形で、文化的独占状態にあるテレビの位置を揺るがすべく、それを破壊的なツールとして用います。
上映作品の作家:ナムジュン・パイク&ジャド・ヤルカット、中谷芙二子、松本俊夫、デイヴィッド・コート、ビデオアース東京、ダラ・バーンバウム、クリス・バーデン、TVTV

7月19日のみ参加できましたので、Section2の全上映作品リストを入手しました。下記に記します。インターネット上などでの検索が容易なように、オリジナルにて表記します(アメリカ作品は英語、日本作品は日本語)。

1 Nam June Paik and Jud Yalkut
Waiting for Commercials
1966-72/1992, 6:35 min, color, sound

2 中谷 芙二子
水俣病を告発する会~テント村ビデオ日記
1971-72, 21 min, B&W, sound

3 松本 俊夫
マグネティック・スクランブル(映画『薔薇の葬列』より)
1968, 0:30min, B&W, silent

4 David Cort
Mayday Realtime
1971, 59:45 min (8:30 min excerpt), B&W, sound

5 ビデオアース東京
橋の下から
1974, 13 min, B&W, sound

6 Dara Birnbaum
Technology/Transformation: Wonder Woman
1978-79, 5:50 min, color, sound

7 Chris Burden
The TV Commercials
1973-77, 3:46 min, color, sound

8 TVTV
Four More Years
1972, 61:28 min (23:06 min excerpt, B&W, sound)

Section3 パフォーマンス:行為の記録、身体の記録
身体表現と深く関わった作品を紹介します。単なるパフォーマンスの記録を超えて、アーティストは身体的、情動的身振りを肉体という限界を超えて拡張するため、しばしばビデオを利用します。ビデオの持つ映像装置としての技術的可能性は、一方でドキュメンタリーを構成し、もう一方で映像としての造形面を構成するための操作を可能にします。
上映作品の作家:ヴィト・アコンチ、ポール・マッカーシー、村岡三郎&河口龍夫&村松圭二(圭の字は正しくは上に大がつきます。変換できませんでした・・・)、ジョーン・ジョナス、出光真子、ブルース・ナウマン、アンテ・ボザニッチ、和田守弘

⑤第1回、第2回ヒロシマ平和映画祭ガイドブック(提供:青原さん)
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「映画祭のパンフレット」と呼ぶには豪華すぎる内容。全上映作品の紹介、解説に加え、インタビューや論評などもあり、まるで雑誌のような充実ぶり。

⑥ひろしま女性学研究所発行による本3冊(提供:高雄さん)
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写真左から
・『高齢者とジェンダー~ひとりと家族のあいだ~』春日キスヨ著
・『広島で性暴力を考える~責められるべきは誰なのか?~』東琢磨編
・『フード・ジョッキー~その理論と実践~』行友太郎・東琢磨著

⑦被爆の実相を伝える記録、絵、詩のCD(日本語&英語)(提供:岡田さん)
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写真左上から時計回りに
・『戸坂原爆の記録~爆心から6キロ 軍医と村人の記録~』発行:HIROSHIMA SPEAKS OUT
・『紙碑~被爆の実相、市民が描いた原爆の絵、収録~』発行:HIROSHIMA SPEAKS OUT
・『詩画集 心のひろしま あしたきらきら』発行:HIROSHIMA SPEAKS OUT

⑧京都をベースに活動しているPACEが発行する雑誌『PACE第5号』(提供:村上さん)
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巻頭の挨拶によると、PACEはもともと、有事法制の現実化に反対して立ち上げられた反戦ネットワークであり、当初は学習会や、安倍晋三の立命館大学入校に抗する直接行動を誘発させる活動をしていたとのことです。今回の第5号の特集は「詩」。1冊100円にてpace_noyuji@yahoo.co.jpより購入可能です。

貴重な資料をありがとうございました!!

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チョコレート・ビューティー(広島第4日目2009/7/21)

前日に続き、21日の火曜日も朝から大雨でした。8時に起きて朝食をとります。この日のメンバーはベルギー人のバックパッカー2人とスペインのバックパッカー・カップルです。その前の日もバックパッカーの人たちでした。もしかして、このフレンドシップ・センターはバックパッカー宿で多く紹介されているのかもしれませんね。安価だし、英語を話すスタッフがいるので。

バックパッカーの人たちに、これまでどんなところを訪ねてみたかと聞きました。大抵最初の到着地は東京で、新宿、渋谷、原宿、浅草、築地市場などを回ります。そのあとは、回る順や行き先には多少の違いがありますが、人気の目的地は、富士登山、飛騨高山で合掌造りの家に宿泊、高野山でお寺に宿泊、広島(市内、宮島)、京都、大阪、奈良・・・といった土地です。観光ビザで入国する外国人専用のJRのパスがあり、それを使えば新幹線なども乗り放題なので、2~3週間の滞在期間の間に回れるだけ回る、といったようなかなりのハードプランになっています。

彼らの”ニッポン”体験を聞いていて、彼ら(バックパッカー)同士は「そうそう!」と相槌を打っているのですが、日本人である私からすれば、築地市場や高野山のお寺などが”リアル・ニッポン”か、というと少し疑問がわいてきます。日本人でさえ、言ったことがないという人が多い場所なのですから。それよりももっと身近で手ごろな体験をしてもらいたいものが沢山あるのに・・・と思いましたが、日本人の友達もいなくて、ガイドブック(ロンリープラネットなど)を片手にやってくる外国人旅行客だったら、こうなってしまうのかもしれません。それにしても、”アンチ・メインストリーム”な旅を好むバックパッカーたちの目指す旅が、逆に判を押したように同じになっているという現状を皮肉に思いました。

今日4日目は、完全にオフの日です。夜7時過ぎの夜行バスで東京に戻るので、それまではフリー。最初この旅行の計画を立てたときは、最終日は初めて安芸の宮島に行って見たいと考えていました。ですが、この日も昨日に負けず劣らずの激しい雨。こんな日に行くのもどうかと思いました。

朝食の席で、ベルギー人のバックパッカーたちが「今日宮島へ行く」と言っていました。こんな雨ではありますが、滞在期間が限られている彼らにとっては雨天決行なのです。そうか、では私も行こうかな?と思い始めました。彼らは朝食後にすぐ出かけると言っていましたが、私は大荷物の整理とチェックアウトがあるためすぐには出られません。「現地で会えたら会おう」ということで別れました。

今回の広島滞在で、本当にいろんな方から貴重な資料をいただけたので、それらを濡れたり痛まないように気を使いながらかばんに収めていきます。行きよりもかなりスーツケースは重たくなりました。

10時にチェックアウトをし、大雨の中宮島へ向かいました。まず路面電車で広島駅まで行き、JRで宮島口駅まで向かいます。大雨でダイヤは大幅に乱れており、駅で30分近く待ちました。

大雨の駅前の様子
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宮島へ向かう電車の中には外国人旅行客が沢山。やはり大雨でもスケジュールの変更は難しいのでしょう。宮島口駅へ到着し、フェリー乗り場へ向かいます。フェリーに10分も乗ると、世界遺産、日本三景である宮島とそのシンボル的存在である海上の鳥居が見えてきました!
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天気がよければ、鳥居だけでなくロープウェーを使って展望台まで行くことも可能ですが、この日は悪天候のためロープウェーの運行は中止となっていました。
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雨の中、鳥居へ向かいます。ちょうど干潮時だったため、鳥居近くまで歩いていくことが出来ました。
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厳島神社も見学しました。
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五重塔も見えます。
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宮島のあちこちには鹿がいて、紙やガイドブックなどを出していると食らいついてきます! 紙を食べるのはヤギだけだと思っていたら、鹿もなのですね!

全然人見知りをしない鹿
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宮島に滞在中、ちょうど時間はお昼になりましたが、何も食べないでいました。宮島名物というのは、アナゴ丼、牡蠣、もみじ饅頭だと聞きましたが、もみじ饅頭以外はどれもとても高価なのです。丼や定食セットで1,600円~というのが相場。牡蠣は今はシーズンではないし・・・。そう思って、宮島では何も食べず、広島市内に戻ってから何か食べようと思い、厳島神社を見学した後はまたフェリーに乗りました。

フェリーを降りたら偶然、同じフレンドシップセンターに宿泊しているベルギー人バックパッカーに会いました。彼女たちも宮島では何も食べなかったので、お腹がすいていると言っていました。一緒にセンターへ戻り、近所でお好み焼きを食べようということになりました。センターの近くには数件のお好み焼きやさんがありますが、行ったのが16時ごろでそれはお店の休憩時間。夜の部の開店は17時からと張り紙に書いてありました。

センターに戻り、日本人スタッフの栗原さんにどこか開いているお好み焼きやはないかと聞きました。早速インターネットで調べてくれて、広島駅前のASSEという駅ビル内の食堂街だったら昼休みもなく開店していると教えてくれました。私たちは既にチェックアウト済みだったので、大きな荷物やバックパックを背負い広島駅へ向かいます。

ASSEの中には複数のお好み焼き屋があり、私たちはその中の1店に入りました。カウンターに座った私たちに対し、お店のおかみさんは興味深々です。「どこの国から来た人? すごい美人だねえ」。それを英語にして彼女たちに伝えると、「ベルギーから」と答えました。するとおかみさんは「ベルギーっていったら、チョコレートじゃないの! チョコレート・ビューティーだねぇ」と言いました。彼女たちは、日本の旅行の中で恐らく一番よく聞かれるであろうこの質問に対し、皆が一様に「ベルギー=チョコレート」と答えるのを知って、とても驚いていました。

”お好み焼き・ビューティー”なおかみさん。「きれいに撮ってよ」と注文されました。
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私はチョコレートよりもベルギーと言えばビールだと思っていました。チョコレートと言うとスイスと思っていた私は、「ゴディバって、あのチョコレートのブランドはスイスだっけ?」と彼女たちに聞いたところ、「あれはベルギー。スイスのチョコレートなどと一緒にしないでほしい!」と猛抗議を受けました。やはりチョコレートの国から来たプライドがあるようです。

お好み焼きと共に記念写真
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ベルギーにも日本食のお店はあるそうですが、スシとかが中心だそうで、お好み焼きは初めて見たと言っていました。それを聞いたお店のおかみさんは「宝くじが当たったら、ベルギーにお好み焼き屋を出したい」と乗り気です。

これに対し、5万人以上の日本人が住むイギリス・ロンドンでは、スシに限らずお好み焼き、焼き鳥屋、カラオケボックスなど様々な”ニッポン”があります。日本食材のスーパーも数件あります。しかし、日本食材と言っても、中にはアメリカ・西海岸で大量生産されている米や酒、味噌などもあり、日本と同じ味のスタンダードを保てているかと言えば、それはノーです。

海外で需要はあるとはいえ、エスニックフードに分類される日本食は、商品の回転が遅いため、無添加の加工食品などが手に入らないというのが、海外長期生活者にとっては痛いです。売られているのは、レトルト品、乾物、日持ちするように添加物の沢山入ったもの、もしくは超スタンダードな売れ筋商品。マニアックな職人の手造り・こだわりの一品といったようなものは、ほとんど手に入らないといってよいでしょう。

17時過ぎになり、彼女たちは次の目的地である京都へ行くため、新幹線に向かいました。私は広島駅で1時間ほど過ごし、東京行きの夜行バスへ乗りました。翌朝8時ごろ新宿駅へ到着し、今回の旅行を終えました。

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嵐の上映会(広島3日目2009/7/20)

この日、私は目覚ましがなる前から、うっすらと目が覚めていました。なぜなら、ひどい土砂降りの雨と雷の音が絶えずしていたからです! でも、起きて確かめるのも嫌で、布団の中でじっとしていました。

8時になって、朝食のために起きて窓を開けると、台風が来たと言ってもおかしくないぐらいの土砂降りでした。雲は厚く、とてもじゃないけれど数時間で止むとは思えません。この週末は皆既日食で1年前から旅行の計画を立てていたという人が世界中にいましたが、私のこの上映会も3ヶ月前に資料館に予約をしてあるのです。天気を予測するなんてまず無理な話。

朝食を食べ支度をし、上映会の道具一式(例えばおつり用の小銭、ポスター、アンケート、アンケートに記入するための筆記用具)などを入れた小さなスーツケースに雨よけのビニール袋をかぶせ、いざ外に出ました。

5メートルも歩かないうちに、(これは絶対無理!)と宿に引き返し、タクシーで行くことにしました。普段雨降りのためにタクシーを使うことなんてない私が、5メートルで断念したのですから、それはすごい降り方です。まさにバケツで水を浴びせられたかのよう。

外をまともに歩けないぐらいじゃ、一体誰が来るの?!と思いつつ、タクシーで会場へ向かいました。9時半集合でしたが、5分ほど遅れてつくと、すでに当日のお手伝いをしてくれるらしき人が二人いました。こんな雨の日にお手伝いをしてくれて本当にありがたいです!

続いて他の平和映画祭のスタッフの方も来てくれて、受付の準備、プロジェクター、マイクの音量確認作業などをしていきました。スタッフの方によると、今日は大雨でJRも動いていないそう・・・。とにかくすごい雨です。

資料館の中から見た外の様子
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ものすごい雨にもかかわらず、開場時間になると何人もの人が駆けつけてくれました。午前中のお客さんは30人ちょっと。映画に音楽を提供してくれた、広島大学附属管弦楽班の3年生もきてくれました。

上映会場の様子
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(手続きはちょっと面倒ですが、この会議室は平和活動に使用するのであれば無料で使えます。設備としてはとても良いですよ! 地下なので暗幕も必要ないですし、プロジェクター、DVDプレーヤー、マイクなども無料で貸し出ししています。使用希望日の3ヶ月前から一般利用者の受付を開始しています)

昨年、私が初めて広島に来て、初めて被爆者の証言を聞いたときの証言者である、岡田恵美子さんと1年ぶりに再会できました!

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岡田さんは国内外で積極的に被爆証言活動を続け、5月にはお孫さんをつれてニューヨークへ行き、お孫さんは被爆三世として国連本部でスピーチをしたのだそうです。

そのときの新聞記事などをいただきました。(岡田さんからその他にいただいた資料は、このブログの「広島アーカイブズ2009/7」に詳しく載せます)
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上映後は平和映画祭の東さんとトークをやりました。トークの話題はブライアンとの出会いに始まり、日英の平和活動、法律、警察など多岐に渡りました。

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会場からの質問では、「SOCPA法の1キロメートルとか、ブライアンのディスプレイの長さが3メートルとか、なぜ政治家や警察は数字にこだわるのか?」、「私自身のブライアンへの評価は?」といったものが寄せられました。また、広島の大学生の平和活動とその弾圧についての報告もありました。広大附属の高校生からも発言があり、うれしくなりました!

無事午前の部の上映会は終わりましたが、外は相変わらずの大雨です。青原さん、東さんと新聞社の方と共に、大雨の中歩いて5分ほどのライブハウス+カフェのようなところで昼食をいただきました。

午後の部の開場時間になりましたが、午前に比べてだいぶ人は少ない様子。受付をしてくださった方によると、この大雨で隣の部屋で開催される予定だったイベントが中止になったそうで、誤って私の上映会まで中止になったと受付で案内されているとのことです! 中には、大雨の中会場まで来てくださったにもかかわらず、受付で中止と言われ帰られた方もいるとは・・・! 一体なぜ?!

会議室は一般の人でも使えるようにはなっていますが、資料館主催のイベントではない限り、事前にイベントの宣伝チラシを資料館に置いたりすることはできません。それは仕方がないのかもしれませんが、開催当日に会議室の入り口以外の場所にポスターや案内などを貼ることも出来ないというのは、イベントを運営する側にとってはかなり不便です。

会場である会議室は地下なので、たとえば1階の入り口付近などで、イベント当日だけでも上映会の情報を張り出せていたら・・・と残念に思いました。資料館へはもう少し柔軟な対応を望むべく、要望として今回の件は伝えておきました。せっかくこのような設備を一般へ開放しているのですから、もう少し使いやすくなっていると更に◎ですよね!

午後の上映会は12人ほどが来てくれました。中には、京都から来てくださった方も! 映画の上映をはじめた後は、外のロビーでケーブルテレビの取材を受けました。ヒロシマ平和映画祭の8月5日オールナイトイベントに関しての取材です。普段自分は色んな人にインタビューをしまくっているのに、いざ自分がされると緊張!!

青原さんも取材を受けます。こちらもかなり緊張している様子・・・
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受付にはなぜかマテ茶が!
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午後の部では、また違う内容でトークをしました。まずは、私がなぜビデオカメラを持とうと思ったのか、という話から。そしてオックスフォード・ユニオンのディベート、インターネットメディアの可能性などを話しました。会場からの質問では、「ブライアンは”子どもを殺すな!”というレトリックを使っているが、それに代わるレトリックはあるか?」、広大OBの方からは「なぜ広大附属管弦楽班の音楽を使ったのか?」といった質問をいただきました。

午後の上映が始まった頃に雨は小降りになり、上映会が終わった夕方にはすっかり雨は止んでいました。撤収し、平和映画祭が事務所として使っているという場所で、現在広島に滞在して映画を作っているフランス人監督と彼の彼女を囲んでパーティーをやるというので、私もお邪魔させていただきました。

事務所が入っているビルは、「ひろしま女性学研究所」の建物で、1階がフリースペース兼レコード屋、2階が女性学研究所の事務所+倉庫、3階が現在フランス人監督が泊まっている宿泊スペースとなっています。

周りは閑静な住宅街ですが、壁画がカッコ良過ぎです!
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1階のフリースペースも使いやすそう
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個性的なレコード類が並んでいます
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フリースペースは食べ物などを持ち込めたりするのが便利です。
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本日の上映会で受付のお手伝いをしてくれた渡辺さんがサンドイッチ、混ぜご飯などを作られたそうです! いつの間に?!
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「めばる」の煮付け。瀬戸内海でよく食べられるとのこと。食べるのは初めてかもしれません。
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9時過ぎに主役であるフランス人の監督カップルが来て、私たちは3階の彼らの部屋に移動しました。天井が高くてモダンな感じですが、築20年以上なのだそうです。

記念写真!
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監督(男)の方は、既に2ヶ月前から広島で生活をしながら映画を撮っているとのこと。映画のテーマは原爆とその後の復興。2ヶ月生活しているので、簡単な挨拶や、日々のサバイバルに必要な「○○テイショク、クダサイ」などのフレーズが話せます。つい最近フランスから彼に会いにやってきた彼女も映画監督なのだそうです。なぜか話題は「お見合いパーティー」と「ダッチワイフ」に・・・。かなり盛り上がり、気がついたときには12時を回っていました。

まさに「嵐の上映会」というにふさわしい一日でしたが、終わってみるととても楽しく充実したものに。嵐の中、上映会を手伝ってくださったヒロシマ平和映画祭の皆さま、そして会場に映画を観に来てくださった皆さま、本当にどうもありがとうございました!!!

会場でアンケートに記入してくださった方々の感想を下記に掲載します。どうもありがとうございました。
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声を出すこと、その大切さを感じました。広島からもそんな声をもっと上げていかなければいけないと思います。ぜひブライアンさんにも広島に来ていただきたいですね。そのときは、広大附属のオーケストラが歓迎の演奏をするといいですね。
(Doraemonさん)
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7年も平和運動を続けていることに驚きました。今後の様子もぜひ知りたいと思います。
(M.Sさん)
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この映画は多くの人に見て貰いたい作品だと思いました。世界の中で、イギリスにこんな人がいることは想像出来ませんでしたから、励まされる思いです。民主主義の歴史の長いイギリスでも政府による嫌がらせで法律を変えるなんて驚きでしたが、撮影してくださった早川さんに敬意を表します。イギリスの階級社会に驚きでした。
(渡辺道子さん、WFC)
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とても興味深かったです。飾り立てない所が逆に良かったです。彼らの活動が平和のためではなく、戦争をやるための活動だったら、私たちは彼らにどのような反応を示すのか気になったです。トークでユミコさんがビデオのことを語られたのを聞いて、とても面白いなあと思いました。こんど旅行に行くときのためにカメラを買おうと思っていたのでしたが、ビデオカメラを持っていくのもいいなあと感じました。自分も映画を作れそうだと思いました。
(お名前なし)
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ブライアンの勇気と鉄の意志に驚かされ勇気づけられた。「守る」と云う言葉に惑わされぬこと! 「守る」が出たら要注意だと再確認した。国を「守る」、家族を「守る」ために戦うと云われると誰しも反論できない。そこが曲者。「守る」ためには何故武力なのか、戦闘でなければならないのか? そんな状況を生まぬための努力と対策と。他者を知る努力、公正や自由社会の実現に投票行動を通し自国の政治姿勢を注視監視する。
(橘光生さん、ピースボランティア)
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It was very interesting seeing this film from a Japanese perspective. I come from the U.K. so if U.K. people made this film, these would probably be many people disagreeing with Brian but I think it is really important to show people protesting over important issues.
(お名前なし)
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意志を貫こうとすると大変なことが多いのですが、ブライアンを通して勇気をもらいました。また、自分のできる範囲で賛同して手伝う仲間たちにも感動しました。映画を通じて知らないことをたくさん教えられたように思います。
(お名前なし)
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ブライアン・ホーを7年間も休まず行動させている原点はLove&Peaceなのでしょうか。イラクで殺されていく子供達(劣化ウラン弾)。彼はイラクへ行って自分の眼で見たのでしょうか?
(広島ピースボランティアさん)
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ブライアンの”人間の命”にかける思いの深さにただただ圧倒される。平和活動とは、まさにこれが目標であることを知らされた。イギリスの勇気ある人々ありがとう。私も微力ながら頑張りたい。
(C.T.さん、ワールド・フレンドシップ・センターメンバー)
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イギリスの国会は理不尽だなと思った。理不尽な政府。イタチごっこみたい、でもなんかどちらも生き生きしている気がした。反戦活動から感じ得るものはもちろん、私はイギリスの表現の自由に何か感じるとこがあった。ブライアンさん自身は表現の自由が保障されていないと言っていたが、確かにある側面から見たら自由ではないと思ったが、日本よりはだいぶ認められていると思った。日本の大学生の言っていたことはすごく共感する。思って行動しようとするイギリスの人の行動力に感服する。意志が強いなと思う。その点日本は何なのかと思う。日本ってなんかケチケチしてる。小心者。言論の自由って何なのか、どこまでなら自由なのか、境目が難しい。個人的な意見ですが、オックスフォードユニオンに参加してみたいと思いました。
(広大附属高管弦楽班さん)
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初めは「なんだこのおじさんは」って感じだったけど(笑)、最後まで観てみると、ここまでひとつのことに自分の全てをつぎこめる人って今時(特に日本には)いないよな~と思いました。もっと積極的な人間になりたいです。編集の仕方、臨場感があって好きでした。
(広大附属管弦楽班さん)
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イギリスが意外と表現の自由というか「自由」という言葉から制限されているものだと知って驚いた。ブライアンさんを追放するために法律を作るようなことは、とても変なことだと思いました。後、オックスフォードユニオンでそりゃあ賛成の人も反対の人もいると思うけれど、戦争自体を他の人を守りたいから戦うべきだと言う人がいて、結局そちらの意見が勝ってしまったのに驚いた。(元々根本的に戦争がなければそんなことも起こらないと思うのに)。それと、学生のアヤさんの言う通り、今の日本は多数派の意見に流されて、自分の意見の持てない社会になっていると思う。私はそれは警察などの圧力団体もあると思うが、マスメディアの影響も大きいと思います。イギリスの現状を教えてくれて、ありがとうございました。
(広大附属管弦楽班さん)
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本当のことを言うということが抑圧されている現実が辛いと思いました。ブライアンのような人がいる事は、平和を願っている私たちにとってとても喜ばしいことだけど、逆にそんな人がいなければいけないという事が悲しいです。ブライアンのような事をしなくても良い日が来ればいいです。あと、日本の大学生の話も印象的でした。自分の意思を持って動くことが制限されるなんて、同じ国の人がその制限で逮捕されるなんて、とてもおかしなことだと思いました。本当に言いたいことがいえる国、世界になってほしいし、それによって戦争が世界から消えたらと感じます。
(広島大学附属高等学校管弦楽班さん)
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日本では全然デモや抗議活動を日常生活として見ることがないので、とても新鮮でした。イギリス政府のデモをやめさせたい、上からの事情で、ブライアンも苦労しているのに、それでもブライアンが頑張っている姿に感動しました。今の時代は、政府の都合の良いようにコントロールされているので、やはりそれは自由の権利とも相反するものだし、良くないなと実感しました。意見を言う、ただそれだけのことなのに、それすらも叶わない国っていうのは、おかしいですよね。意見は人によって違うのは当然だし、政府と違うから消すっていうのは理不尽です。ブライアンさんにはこれからも頑張ってほしいです。日本の多くの人たちにも見てもらって、日本の雰囲気が変わればいいと思います。
(広島大学附属高校管弦楽班さん)
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I wanna be also your "Co"!! Because, I have a dream to become a wonderful mother. Our babies are faced to danger by war and environmental pollution. My home town is Hiroshima. I think Hiroshima city can't treat enough own history. I try to find and continue better way of Hiroshima and me. I decide it owe to this film. Thanks a lot xxx
(Mikayo WAKIYAMA, student at Hiroshima City University)
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To Brian Haw,
We have the same situation in Japan. The strict oppression by the government is very typical in the core of the student struggle. Housei University (very famous private university in Japan) asked the court to issue orders which prohibit the students protesting against the university to smash free speech rights in the Hosei University. And the court made the decision just as requested by the university. Over 100 students were arrested and 8 of them are still in custody according to the law (Anti Violence Act) which is back to 1925.
(NAKASHIMA Takeshi, Son of A-bomb survivor in Hiroshima, President of the league for peace of A bomb survivors in Hiroshima)
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昨年英国へ行ったのですが、その時国会前に反戦を掲げているテントを見ました。今回この映画で、あのテントで活動しているのはこの人達だったのかということや、英国ではこのように抗議活動をしているのかということが分かり、興味深かったです。
(三浦 農さん)
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2009年6月20日東京高田馬場MediR Video Act上映会の感想

去る6月20日に、Video Actさん主催で上映会を開催した際の感想をご紹介します。いずれもお名前はありませんでした。
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早川さんもブライアンさんと仲間たちも世界平和、戦争に対してメッセージを届けているコトが、ただすごいと思いました。私も色々なコト柄や人々に出逢っているのに表現が出来ないもどかしさや、罪悪感を持ち自分に対しての嫌悪も感じつつ何もできないのです。早川さんの行動はすばらしいと思いました。これからもがんばってください。ありがとうございました。
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ブライアンさんとその仲間たちは、やっていることはすごいことだと思いますが、普通の人たちなんだなと思いました。なんか見終って勇気のでてくる映画だと思いました。
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初監督作で、ここまでの内容に仕上げられるなんて素晴らしいです。観れて良かった。オックスフォードユニオンの黒い服に身をつつんだ、いわゆる「エリート」達の言うことは、地に足がついていないなぁと思いました。ブライアンの男性でありながら「all child is precious」でしたっけ。そういう生活感に根ざした主張は当たり前のことですが、胸を打ちました。
結局、アカデミズムとかエリートとかディスカッションって、大事な何かを置き忘れて自分たちの特権をもてあそんでいる気がしました。
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彼だったのか!(広島第2日目2009/7/19)

翌日の上映会を控え、この日は一日オフでした。フレンドシップセンターでは、朝8時から宿泊者全員がそろって朝食を食べます。この日はイギリス人カップルと、イギリス好きだと言う日本人アーティスト2人、そして朝食のお手伝いに来た日本人のスタッフの方もしょっちゅうイギリスに行くという、まさにイギリスつながりのメンバーでした。日本人アーティストの方は、広島の現代美術館で開催されている、あるイギリス人アーティストの個展を観に、わざわざ広島までこられたのだとか。前日に駅で広島ガイドマップをもらった私は、広島現代美術館を地図で見つけ、なんとなく行こうかなと考えていたので、行ってみようと思いました。

10時半ごろセンターを出て、国際会議場へ向かいます。国際会議場は、平和公園内にあり、平和記念資料館とつながっている建物です。今日はここで下中さんとランチの約束があり、向かったのでした。待ち合わせは11時半でかなり余裕があったので、平和公園を歩いて回ります。

昨年8月6日にここへ来た時は、式典のために芝生はきれいに刈られ、びっしりパイプ椅子が並べられていましたが、現在はまだ花も咲いています。
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沢山のお花が添えられています。
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11時半近くになったので、待ち合わせ場所である国際会議場地下のレストラン、セレナードへ向かいました。
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下中さんとは、これまでメールでやり取りしただけでしたので、お会いするのは初めてでした。広島で映画作りに関わっているお友達の渡部さんとともにランチを食べましょうということになりました。

メインを選び、サラダやデザート、ドリンクはバイキング形式となっています。美味しかった!
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お互いに自己紹介をして、お二人ともものすごく活発に活動されているので驚きました。下中さんはアフガニスタンへ、渡部さんはラテンアメリカ、アフリカ諸国へ行かれたのだとか! 渡部さんは広島へやってくる人たちのお世話も積極的にされていて、これまでに例えばアメリカの映画監督、スティーブン・オカザキのマッシュルーム・クラブ、ヒロシマ・ナガサキの製作を手伝ったりされたそうです。そして、現在は2010年のNPT条約へ向けて広島で盛り上がっていこうと、使われてないカラオケボックスを借り受け、大改装してフリースペースとして使う計画を立てているのだとか! お昼ごはんを食べた後に、早速三人でその場所を見に行くことにしました。

建物の外観にはまだ「カラオケ」の看板が。
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改装工事は業者ではなく、『オヤジ活性化委員会』(通称:オヤカツ)の皆さんがボランティアでされているそう!
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まだ室内にはカラオケボックスの名残が・・・
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皆さんと記念写真
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どんなスペースとして完成するのか楽しみです!!

さて、その後下中さん、渡部さんとお別れした後は、広島現代美術館へ向かいました。下中さんは、「現代美術館は山の上だから行ったことがない」と言っていましたが、なるほどその通り。美術館は山の上にあり、階段で行くか、スカイウォークという動く歩道+エスカレーターを使っていくようになっています。

スカイウォークの入り口
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動く歩道なのでほとんど歩かなくてすみます。でも、かなり登るらしく、急勾配のエスカレーターがロンドンの地下鉄を思わせます。
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山頂につくと美術館が見えてきました。
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現在の企画展はイギリス人アーティストのMartin Creed。ちょうど7月20日までとのことで、滑り込みセーフ!
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「アートは毎日の中にある」というキャッチフレーズどおり、いかにも現代アート風な作品が並びます。例えば、普通の紙をくしゃくしゃに丸めただけのもの、くしゃくしゃにした後、広げなおしたもの、ティッシュの空き箱などを重ねたオブジェ、ビーンズバッグ(ビーズが入った大きなクッション)を無造作に積み上げたもの、微妙に速度をずらしたメトロノーム8台が奏でるもの。「これはアートなんだ」と自分に言い聞かせない限り、うっかり通り過ぎてしまう危険性が大ですので、注意して歩かないといけません。

そして、展示も中盤に差し掛かった頃、真っ白な部屋が現れました。部屋の中には何もありません。ただ、5秒ごとに電気がついたり消えたりするだけ・・・・。作品解説には、ターナー賞受賞作品とあり・・・・。

・・・そうか、彼だったのか! 

イギリスの現代アーティストに送られるターナー賞は、イギリスを始め、ヨーロッパの現代美術の最高峰として知られています。ターナー賞を受賞すると言うのは、本当にすごいことで、毎年受賞作品はイギリスのほとんどのメディアで特集され、数十ページにわたる記事が掲載されることも珍しくないと言われます。

ブライアンの奪われたディスプレイを再現したマーク・ウォリンジャーも、2007年度のターナー賞を受賞しましたが、その時はせいぜい1~2ページだけ。BBCのニュースもかなり寂しいものでした。明らかに、「ブライアンたちの平和活動にプラスになるような報道はしない」という方針で取り上げないかのようです。ターナー賞の扱いの小ささにイギリス人たちは驚き、「数年前は、真っ白な部屋にライトがついたり消えたりするだけの作品が受賞して、それについて何十ページにも渡る記事が掲載されていた!」と不満を漏らすのを良く聞きました。私はその作品について知りませんでしたが、このMartin Creedがその作者だったわけです! 私は実物を観れる機会を喜びましたが、やはりマーク・ウォリンジャーの取り扱いの小ささには不満を持ちました。

展示を見終わり、地下1階でビデオアートの上映会を観にいきました。「Vital Signals: 日米初期ビデオアート上映会~芸術とテクノロジーの可能性~」というかなり興味深いテーマです。

3日連続で、日によって別のテーマが上映されており、しかも私が見れたのは最後の1本だけでしたが、かなり面白かったです。機会があればぜひ全てを観てみたい。ちなみに私が観たのは、「あと4年 ニクソン再選運動の記録」というアメリカの作品。ニクソン再選という華やかな舞台の影で、ベトナム退役軍人による反戦デモとその弾圧が記録された作品でしたが、すごく良かったです。これがすごくよかったので、この上映会のキュレーションはかなり期待できたはず。ご参考までに、この上映会の全上映作品リストを入手しましたので、このブログの「広島アーカイブズ2009/7」で紹介します。

また、1階のビデオ試聴コーナーでも、面白いビデオを流していました。インドネシアのアーティスト集団・トロマラマによるミュージック・ビデオなのですが、なんとこれが全編木彫り! こんなビデオは初めてです。

”木彫り”ミュージックビデオ、「Seringai Militia(怒りの市民軍)」の全編がYouTubeで見られるようになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=M7wuw9MlE4s&feature=related

彫刻刀で450枚もの木版に異なるイメージを刻み、それを繋げて完成させたアニメーションなのだそう。

さて、思いがけずかなり充実した現代美術館を出て、そろそろ宿へ戻ることにしました。行きと同様スカイウォークを使って下山します。お腹がすいたので、近くのおすし屋さんへいって見ました。すしにぎり+うどん定食をたべました。

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広島の街並みと言えば路面電車。レトロでかわいいその姿を写真に収めました。
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もう一枚。高層ビルの間を路面電車が走るなんて、まるで超高層ビルの間に立つ屋台のようです。無くなってほしくない景色。
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宿へ戻ると、部屋の前に本がおいてありました。今朝、朝食の準備をしてくださった日本人のスタッフの方が、本をプレゼントしてくれたのです! その方の息子さんが、バックパッカーとして日本中を旅されていて、その趣味が高じて全国安宿ガイドを出版されたとは聞いていたのですが、なんとその本です! 「全国の上映会で役に立つと思って・・・」とお手紙には書いてありました。本の帯には、「500円で泊まれる宿」なんて書いてありますが、一体どんな宿なのでしょう・・・! 安宿に泊まりながら全国を上映会して歩きたいと思っている私にはまさにぴったりな本です。
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明日はいよいよ資料館での上映会。早めに寝ます。

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コマーシャルではない限り(広島1日目2009/7/18)

上映会のため、土曜日に広島へ向かいました。昨年の8月に初めて広島へ行ったときは、行き帰りとも夜間の高速バスで行きましたが、安価ではあるものの体力的にはハードだったため、今回は行きは飛行機、帰りは高速バスで行くことにしました。

飛行機ならば1時間20分ととても近いですが、飛行機が降り立った景色は深い山の中。私の中で広島市のイメージと言えば、平地に河が何本も通っているというものでしたが、こんな山に囲まれているなんて・・・と不思議に思いました。

相変わらず事前に良く調べていない私は、15分ぐらいで国内線の空港と市内はつながっているだろうと考えて予定を立てていましたが、空港の案内所で市内までの道のりを聞いたところ、「リムジンバスで45分から1時間。料金は1,300円です」と言われてびっくり! 意外に空港は市内から離れているのですね・・・。

バスの中からの景色。周りは山。
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途中、道路も混雑していたため、予定より1時間ほど遅れて、本日の上映会場兼宿泊所である、ワールド・フレンドシップ・センターに到着しました。ここは、平和のための交流施設が主な役割ですが、宿泊も出来、英会話教室なども開催されています。

ワールド・フレンドシップ・センター ウェブサイト
http://homepage2.nifty.com/wfchiroshima/japanese/index.html

館長のアメリカ人夫妻、ロンさんとバーブさんに挨拶をして、部屋へ案内してもらいました。
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枕の上には、ウェルカム折鶴が!
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『原爆の絵』の本(日・英表記)もおいてありました。
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上映会は17時スタートで、その前にヒロシマ平和映画祭の青原さんとお会いしました。今回、私は初めて自分主催の上映会を企画したのですが、無謀にも150名ほどが入れる会場を予約して、当日の運営のことなど何も考えずに進めていたのです。それを心配してくれた青原さんが、ヒロシマ平和映画祭として協力してくれることになったのでした! 

16時過ぎに青原さん、続いて同じく平和映画祭の実行委員の東さんが来られました。東さんには当日のトークのお相手もお願いしていました。簡単に当日の集合時間、流れなどの打ち合わせをします。ヒロシマ平和映画祭では、8月5日夜から8月6日朝にかけて、「プレイベント」としてオールナイトのイベントを横川シネマで開催します。そのイベントでの上映作品のひとつとして、私の映画も上映してくれることになったので、そのことも打ち合わせをしました。

このイベントは、映画の上映だけでなく、トークやライブなども企画されています。さらに、スカイプを使ったインターネットラジオもやる予定なのだとか。「パーラメント・スクエアのブライアンとスカイプでつながったらすごいよねぇ」と言われたのですが、イギリスの屋外インターネット事情は日本に比べてだいぶ遅れています。もちろん、ほとんどの人が家でインターネットをやっているし、学校や図書館、カフェなどでも無線LANでネットが使えるようになっているところは多いです。しかし、日本で言うE-Mobileのような、屋外のどこでもインターネットが使えるようなサービスを使っている人は、身の回りでは聞いた事がありません! もしかして新聞記者の人とかはそういうサービスを使っているかもしれませんが・・・。

ブライアンは時々外国からのラジオインタビューを受けますが、インターネットの接続がパーラメント・スクエアでは難しいため、彼の携帯電話にかける方式でインタビューを行っています。ネットカフェに行けばスカイプで話すことはイギリスでももちろん可能ですが、でも”やはりパーラメント・スクエアからじゃないと意味がない!”となると、かなり難しいかも・・・。今夜、ちょうどパーラメント・スクエアのサポーターであるポールとスカイプで話す予定があるので、パーラメント・スクエアでも出来るのかどうか聞いてみたいと思います。

17時近くになり、青原さんたちとの打ち合わせを終え、上映会の準備を始めました。宿泊先であるワールドフレンドシップセンターで、事前に「居間のような場所があれば上映会をやらせてもらえませんか?」とお願いしていました。私にとって広島や他の場所へ行くのはちょっとした遠出であるので、滞在中はなるべく沢山に人に会うとか、他にも上映会をやるなどしたいと思うのです。貧乏性なのかもしれません。

10~20人ぐらい入れる居間があり、プロジェクターもある、と聞いた私は上映会をやらせてもらうことになりました。館長さんがアメリカ人であるのと、バイリンガルな日本人の方が多く集う施設であると聞いていたので、英語字幕版での上映にしました。

17時15分ごろになり、映画の上映を始めました。
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映画の後半で、ブライアンがギターを弾いて、サポーターの人たちが歌うシーンがあります。その時に歌っている歌は「Last night I had the strangest  dream...」で始まる歌なのですが、私はそれまでに聴いたことがなく、映画を見た日本人からも「あれはなんという歌ですか?」と良く聞かれていました。しかし、今回の上映会では日本人の方々がその歌を知っていて、皆で口ずさんでいます! これにはびっくりしました。ちなみにその歌は「Last night I had the strangest dream」というタイトルで、1950年代にEd McCurdyというミュージシャンによって作られた歌です。

上映後は輪になって雑談をしました。参加者の多くは日本人でしたが、皆さん海外へ行って広島の平和活動を広めている人が多く、アメリカ、スウェーデン、イギリスなどいろんな国の事情を知っていました。ヒロシマの平和記念資料館には「ピースボランティア」と呼ばれる活動をされている方が150人近くいて、資料館を訪れる人に日本語&英語で説明してくれるのだそうです。今回上映会にきてくださった慶子さんも長くその活動をされています。

お話の中で、「海外に出かけるだけでなく、広島にいると世界が訪ねてきてくれる」・・・と言われていたのが印象的でした。これはブライアンや、アメリカでブライアンと同じようにホワイトハウスの裏庭で20年以上抗議活動をしている女性(コンセプション・ピショットさん)も言っていた事です。「自分が出かけなくても世界が訪ねてきてくれる」こう言えるのは、それだけ強力な発信場所となっているからこそなのでしょう。

雑談の中で、「日本人の女の子が、大学でビラを撒いたら警察に通報されたって言ってたけど本当?」と聞かれました。本当の話ですが、でも広島の人には信じられなかったようです。それは、広島(と長崎)はある程度平和活動が認められている土地だからということか、東京が異常だからなのかは分かりません。いずれにしろ、平和活動が出来る度合いというのは、広島と東京では違うのかもしれません。

上映会の後で記念撮影
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上映会が終わったあと、センターのすぐ隣にあるお好み焼き屋さんへ夕食を食べに行きました。「広島風お好み焼き」は有名ですが、一体なにがどう”広島風”なのでしょうか!?

広島風お好み焼きの特徴は、「それぞれの具を別々に焼いて最後に重ねる」ということだそうです。小さな器で全ての具をかき混ぜて焼くスタイルを良く東京では見かけますが、あれは大阪風なのだそう!

それぞれで焼いていきます。広島風は大阪風に比べかなりのスペースを要します。
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広島のお好み焼きは、お店の人が焼いてくれるスタイルが一般的だそうです。有名な「おたふくソース」は広島のもの。
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作業が佳境へ入っていきます!
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出来上がり!
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そばも入っているのでかなりボリューム満点です! ちなみに、広島っ子スタイルは、へらを使ってお好み焼きを鉄板から直接食べるのだそうです。

いくら広島っ子とはいえ、かなり熱いんじゃないでしょうか・・・?!
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広島には国内外から沢山の人が訪れます。ある人は平和活動で、ある人は観光などで。広島や原爆を題材に映画や絵画、舞台などはこれまでに数え切れないほど作られてきたことでしょう。平和を後世に伝えていくには、出来るだけ多くの人が情報発信をしたほうが良いと思います。しかし、原爆の体験は、被爆者にとって思い出したくもない辛いもの。被爆者が戦後差別され続けたという歴史もあるのですから、被爆の事実を話したがらない人も多いはずです。

お好み焼きを食べながら、話題はつい最近NYタイムズに自身の被爆体験を寄稿した広島出身のデザイナー、三宅一生さんのことになりました。寄稿文の中で被爆者であることを告白した三宅さんですが、広島の平和活動に関わっている彼女たちでさえ、彼が広島出身であることは知っていたものの、被爆の事実までは知らなかったそうです。被爆者であることを公にしなかった理由について、「被爆者のデザイナーとして語られたくなかった」と本人は書いています。それぐらい、被爆されたという経験は、その後の個人のアイデンティティーとなってしまうぐらい強烈な体験なのでしょう。

将来の平和のために被爆の事実を知らせなければ、という思いで被爆者の方は証言をされています。でも、突然やってきて被爆体験をインタビューさせてくださいとかいう人たちに対して、「興味本位で撮られたくない」、「何も勉強しないで、今迄興味も持ってなかったくせに、今頃なんだ?」と不快に思う人もいるはずです。その体験を話さなくてはならない義務は少しもありません。でも被爆者は語るべきなのか? ジャーナリストや映画人は伝えていくべきなのか? いくら社会問題だとはいえ、他人がずかずかと人の心の傷に入り込んでいくのは、どうなんだろうか?と私は思っているのです。

私自身が原爆や被爆者をテーマにするというわけではありませんが、被爆だけでなく、例えば公害問題、何かのトラウマなどを題材とする場合、同じことがついて回るのです。コマーシャルの映像仕事でもない限り、社会問題を題材とした作品の場合、社会の誰かにとっては知りたいことであり、同時に当事者の誰かにとっては触れられたくないこと、であるわけです。私は、その触れられたくない人が、政府や大企業であったらば、何のためらいもなく突っ込んだ取材をすると思いますが、対個人だったらどう向き合ったらよいのだろう?と考えてしまうのです。

ジャーナリストや映画人としての伝える義務と、被取材者との関係。それについて考えていた私は、広島で平和活動をし、多くの被爆者と接してきた彼女たちにそのことを聞いてみました。

被爆者の人は撮影されるということをどう思っているのか? 本当は嫌なのか? でも、将来の平和のためという義務感で協力してくれているのか?

彼女たちによると、被爆者の方の撮影に対する感じ方にはかなり個人差があるのだそうです。嫌な人は絶対撮影には応じない。いまだに暗いところにいくとダメになってしまったり、焼けたにおいなどに敏感な人もいるそうです。撮影に応じるような人は、将来二度と繰り返させないためという気持ちからインタビューに答えますが、でも撮影後の素材がどのように使われるのかを知らせてくれないといやだ、という人もいました。

原爆の体験をかろうじて話せるか、それとも全く話せないかの違いはどういうところから生じるのでしょうか? 誰かが「被爆時の年齢じゃないか?」と言いました。被爆時に小さい子どもだった子の方が、よく状況が分からないからトラウマになりにくいかも、ということです。でも、それに対しては「小さい子の方がもっとひどいトラウマになることがある。ある程度の大人になると戦争や死ぬことがどんなことがうっすら分かってきているが、小さい子はそれが何も分からない。いきなり原爆で地獄絵を見せられてひどいトラウマになる」とも聞きました。結局、どんな要素がどういう結果を招くのかは一概には言えないようです。同じ被爆者でも、その後の活動にはかなり個人差があると言っていました。姉弟で一緒に被爆しても、お姉さんのほうは積極的に被爆体験を語るけれど、弟のほうはいまだに語れない、とか・・・。

カメラという”暴力”で個人が傷つけられてはいけない。しかし、だからといって、そういう問題には”触れない”、”避けて通る”のではなく、どう被写体との信頼関係を保ちながら、事実を世の中に訴えていくのか、というのを常に考えていくべきなのだと思います。そんなことを考えた広島第1日目でした。

(追記)
その後パーラメント・スクエアのサポーターであるポールと話したときに、やはりパーラメント・スクエアのスカイプはかなり難しいだろう、とのことでした。事前にブライアンからのメッセージをビデオに撮ってくるのはどうか?と提案されました。”生ブライアン”ではありませんが、確実ではあります。うーーーん、難しいなあ!

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アナキズム!(上映会報告2009/7/12)

日曜日は、下北沢のブリティッシュ・パブHeaven's Doorで、初めての英語字幕版上映会をやりました。今回主催してくれたのは、東京に住む外国人・日本人のアクティビストたちのグループ・Tokyo Springです。

Tokyo Springウェブサイト
http://www.tokyospring.org/

彼らは、2003年春にイラクへの侵攻が始まった際、東京のアメリカ大使館前で抗議活動をしていて知り合い、このグループを結成したのだそうです。結成当初は、アクティビズムなどに関する読書勉強会を月イチで開催していたそうですが、本を読んで来ない人も多かったため、途中から映画の上映会に変えたそうです。もう6年近く、毎月上映会を開いているというのだからすごい。これまでに、イギリスの著名なジャーナリスト、ジョン・ピルジャーの「War on Democracy」や、イギリス・ブライトンのグループ、Smash EDO campaignの「On the Verge」などを上映したそうです。(この2作品とも私はイギリスで観ましたが、すごく良かったです!)

これまでにサウンドデモに行った時なんかに、外国人のアクティビストを見かけたりしましたが、Tokyo Springのことは知りませんでした。今回偶然「英語版の上映会をしたい」とTokyo Springのマークさんからメールをもらい、今回の上映会が実現しました。

事前のメールのやり取りで、「上映の後にディスカッションが出来るか?」と聞かれていました。そしてグループのイベントに参加する人たちについての説明を受けました。(毎回違いはあるけれども)参加者はみな基本的には「戦争反対」。でも、どうやって平和を実現するのかという方法と手段についてはかなり人によって開きがあるとのこと。徹底的な平和・非暴力主義者の人もいれば、アナキスト(無政府主義)の人、反資本主義者、ダイレクト・アクション(日本では”直接行動”と言われているもの)を重視する人、目的達成のためには破壊行為も必要と考える人・・・などなど。

普段の上映会の時だって、映画を観に来てくれる人たちの中には意見や活動内容は多少の開きがあります。でも、どうなんでしょう、徹底的な非暴力なのか、アナーキストなのか、反資本主義者なのか・・・こういった種類のバラエティーにはどれだけ富んでいるのか分かりません、というより、そういった立場が映画の感想なり、ブライアンの抗議活動への評価に影響するということは、ほとんどなかったように思います。(例えば「自分はアナキストだからXXXと考える」と言ったような発言は、これまでありませんでした)

それで、私はTokyo Springのような団体が、私に上映会とディスカッションの話を持ちかけてくれたことに興味を持ち、「ぜひやりたいです!」とお願いしたのでした。一体どんなディスカッションになるのでしょうか!!

当日15時に下北沢駅で待ち合わせをしました。マークさんとは初対面なので、電話で「身長がどのくらい、髪は何色、メガネをかけている・・・」などの身体的特徴を教えられました。面白かったのは「ラディカルなアナキストらしく、上下とも黒の洋服で行く」と言われたことです! そういえば、アナキストのファッションは洋の東西を問わず黒。、これはなぜなのでしょうか??

当日の下北沢は、幸運にもアナキズムファッションは彼一人だけで、私は簡単に彼と他のメンバーにあうことが出来ました。会場であるパブはまだ閉まっていたので、近所の喫茶店でお茶を飲みながら、お互いの自己紹介や、私の政治的な立場の表明(・・・ってそんなたいしたものじゃないのですが、聞かれたので言いました)などを話しました。

上映の予定時間である16時近くになったので会場へ向かいました。まだお店の人が来ていません! マークさんがしきりに電話をかけても留守電。日本にある店でも、かなりの”英国式”です! お店の外には、私の友達が7~8人待っている状態・・・。

30分以上お店の人が遅刻してやってきましたが、”ノー・プロブレム”風でした。お店の鍵を開けてもらい、中のテーブルや座席をスクリーンにあわせて並び替えます。ブリティッシュ・パブと聞いていたので、スポーツ中継を見るようなテレビが四方に飾られているタイプがと思っていましたが、大きなスクリーンが格納されていて本格的でした。サウンドもきちんとしていて、上映会場として十分です! しかも、大小さまざまなタイプの椅子やソファがいい感じ。

予定より45分ぐらい遅れて上映会を始めました。参加者はほとんど外国人かなと思っていたのですが、実際は20人ぐらいが日本人で、外国人は5人ほど。オックスフォード・ユニオンのディベート・シーンの英語がかなり難関で、英語字幕ではかなり厳しかったのではないかと思いました。(私も編集のときに相当苦労しましたから!)

映画の上映が終わり、小休憩を挟んでディスカッションを始めました。Tokyo Springのルールは、皆で車座に座り、自分の名前と映画についての簡単な感想、質問を一人ずつ話していくというものです。そして全員が話し終わった後で、特定のトピックについてもっと深くディスカッションしていく・・・という流れ。

ディスカッションの様子
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皆さんの感想を聞いていて、これまでの上映会との違いをとても感じていました。この映画は、作り手である私自身からして、「運動としてどうなのか? どれだけ効果的な運動か?」といったことには注目をしていません。それよりも、ブライアンという人間について、パーラメント・スクエアで生きるということについて、表現の自由についてなどが主なテーマで、それによって私たち個人個人がどう生きていくかを考えるキッカケになればという思いで作っています。

しかし、今回この映画を観てくれた人たちから多く寄せられた意見は”ブライアンの活動の成果の検証”でした。アナキストで反資本主義者の人たちからは、「ブライアンは8年もあそこにいて、でも戦争を止められない。それは彼らのやり方が効果的でないからだ。ブライアンは政府の批判をするために国会の前にいるけど、”政府とコーポレーション(企業)”を批判すべきなのだ。ブライアンの主張にはコーポレーションが欠けている」・・・こんなことを言われたのは初めてでした。

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そういえば、完全なるアナキズムの立場に立つ人と議論すること自体が私にはうまれて初めてだった様に思います。なので、アナキズム、アンチキャピタリズムという視点から語られる反戦というのをとても興味深く聞きました。「人類の歴史の中で、政府が国民のために何かしてくれたことは、これまでもなかったしこれからもない。そんなことは期待しないほうがいい」、「資本主義の最終形が戦争。戦争の全ての原因は資本主義。これを破壊しない限り平和はない」、「戦争に行かされ死ぬのは貧しい労働者階級。ブライアンは労働者階級の立場に立って抗議活動をしているというより、理想主義者、ヒッピー的な感じ。”愛”や”宗教”じゃ戦争は終わらないし、問題の本質は突けない。」などなど。

ブライアンたちの活動の成果についてこんなにシビアに検証するということは、これまでになかったと思います。彼らは、国をまたいでインターナショナルに活動しているアクティビストなのだと思いました。なので、同じアクティビストとしてブライアンの活動がどうなのかを論じているのです。

では、ブライアンの活動は無意味なのでしょうか? 無政府主義、反資本主義を主張しているようなラディカルな彼らたちでさえ、実際は仕事を持ってお金を稼ぎ、税金を払いながら生活を続けています。この資本主義社会を嫌々ながらも支えてしまっているということです。反資本主義を実行するのは、実際相当至難の業です。(その点では賃労働をせず、消費税・タバコ税以外の税金を納めずに8年以上暮らしているブライアンのほうが、より反資本主義を実践してしまっていると言えるでしょう)。

反資本主義の仲間を増やそうにも、この世の中のシステムでは難しいのですから、なかなか大きな勢力にはなっていません。アナキズムについても同じ。現状では、ブライアンのような平和主義も、ラディカルなアナキスト、アンチキャピタリストも、どれも戦争を推進する政府に立ち向かう大きな勢力とはなり得ていないのです。

こんな例えを間違っていると言う人もいるかもしれませんが、私はブライアンの存在は日本でいう「憲法九条」のようなものなのではないかと思っています。確かに戦争を止められてはいない。でも、彼があそこにい続け、政府を批判し続けることで、戦争を”やりにくく”させているのだ、と。仮定論なので、ブライアンが抗議活動をしていなかったらイギリス社会がどうなっていたのか知る由もありません。でも私は、ブライアンはかなりの抑止力として働いているのではないかと思うのです。この点で九条と似ていると思います。

色んな意見が出た後で、Tokyo Springのマークさんが最後に言っていた言葉がすごく印象に残りました。彼は「この国を変えるのはあなた達日本人なのですよ! 私たち外国人には出来ないのだから」と言っていました。何かの縁で日本に来て生活するようになった外国人アクティビストたちが、私たちをインスパイアしている。これはすごい事だと思います。「政府はナショナリズムで労働者を結束させようとしている。でも、労働者はもともとインターナショナルな存在。私たちは連帯していくべき」とも言っていました。主義・主張の違いを超えて、とても刺激になるイベントでした。

次回のTokyo Springイベントは8月9日。会場は同じく下北沢のHeaven's Door。シアトルのダイレクト・アクションについての映画を上映するそうです(日本語字幕つき)。興味のある方はぜひ!!

そして、当日のビデオ、カメラの撮影をしてくれた横山さんと高口さん。ありがとうございました!!
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出会いを大切に!(上映会報告2009/7/11)

土曜日は世田谷の駒澤大学で、初めての講演会をしました。4月に市民メディアセンター・メディアールで上映会をしたときに、駒澤大学で「世界政治とメディア」を教えている五野井先生が見に来てくださって、授業で上映とトークをやらないかというお話をいただいたのでした。

「グローバル・メディア・スタディーズ」という学部名、「世界政治とメディア」という講座名にまずひるんだ私ですが、せっかくの機会なのでやってみたいと言いました。

やってみたいと返事をしたものの、自分の中では不安がありました。というのも、これまでの上映会は、有料・無料に関わらず、自分の自発的な意思で映画を観に来てくれる人ばかりだったからです。なので、映画もきちんと観てくれるし、映画の後のトークも真剣に参加してくれます。でも、大学の授業は、自分がそうでしたが、”出席”や”単位取得”のためにだけ参加しているという人も少なくありません。

自分が話しているときに、おしゃべりしていたり、寝てたり、トイレに行く人が沢山いたら、かなり凹むよなぁ・・・そんな不安がありました。

そしてもうひとつの不安は、どんなことをどんな風に伝えたらよいのか?というものです。普段は平和活動をしている大人に話すことが中心なので、「平和活動」や「イギリスの政治」などが主な話題です。しかし、今回は必ずしも平和活動をしているとは限らない人たち、そして学生が相手です。私の映画はかなりテーマやジャンルが限定されているように見えて、実は他の映画同様、どんな風にも切り取って話すことが出来ます。その分、どこをどう見せようかと悩みました。

講義の前に2回ほど、五野井先生と手塚先生と打ち合わせをする機会がありました。そこで、「世界政治とメディア」という講座で扱うトピック、現在の学生の状況などをお聞きしながら、現在の大学生像、そして”駒沢”の大学生像を自分なりに描き、何を伝えたいかを自分なりに考えました。

新聞などでもよく報道されていますが、今の若い人たちは海外旅行に行かなくなり、就職は不況なので公務員を望み、貯金にいそしむ、保守的、お酒を飲まない・・・などと言われています。それが悪いこととは思いませんが、常々「もっと自己主張を!」、「周りになんと言われようと、自分のやりたいと思ったことに挑戦すべき」と考え、映画にもそのメッセージを込めた私は、「世界政治とメディア」という講座テーマからは離れてしまいますが、そのことを一番言いたい!と強く思いました。

さて、そうして迎えた講演の日。ちょうどその前の週に「日本ジャーナリスト会議新人賞」を受賞した私は、講演に間に合って何かしらの肩書きがもらえてよかったと安心しました。じゃないと、五野井先生はただの友達に講演をやらせているなんて言われてしまうのではないか、と心配したのです! 肩書きを持った私は安心して大学へ向かいます。

余裕を持って講演会場に着きました。DVDの絵と音のチェックをします。講堂には既に生徒さんが何人かいてお昼ご飯を食べているようでした。大きなスクリーンに絵が映りましたが、・・・音声が出ません!!

講堂の技術者の人と機械をあれこれいじってみましたが、まったく音が出ません。ちょっと前に市販のDVDでチェックした時にはきちんと音が出たのだとか。技術者の人曰く、「自家製のDVDの場合、以前も同じことがあった」とのこと。手塚先生によると、「音声トラックが別のところに収録されているのかもしれない」・・・。スイッチを切ったり消したり、ディスクを入れなおしても、全く音が出ません。

DVDはいまや簡単にどんなパソコンでも作成が出来ますが、その分DVD-RやRW、デュアルディスクなど様々な種類があって、互換性が問題となったり、再生が安定しないなどの問題もあります。少し傷がつくだけで画像が飛んでしまうこともあるし。こんな場合に備えて、DVDディスクも何種類か用意しておくとか、DVCAMテープ、VHSテープバージョンなども持ってきておくべきだったと痛感しました。(DVCAMデッキなどの設備があるかどうか事前に調べておくことも必要ですが)。

結局音声が出ないのは、DVDデッキが収めてあるテーブルを舞台中央近くに移動した途中で音声ケーブルが抜けてしまったという原因であることが判明しました。原因が究明できて良かったですが、でも今後のためにやはり他の手段も用意して上映会に望むべきだと思いました。

講演が始まりました。講演の時間は通常の授業と同じく90分。これでは映画の全編を流すことはできないので、私の話をメインに、映画は抜粋上映にすることにしました。まず簡単に自己紹介を済ませてからチャプター1を上映。そのあとでブライアンの活動についての話をしました。

なんとなく場の流れで「平和活動」、「危険なイギリスのデモ現場」、「監視社会」、「警察の取り締まり」などを熱く語り始めてしまったのですが、途中でふと(いきなりこんなラディカルな話ばかりしたら”何者?”って感じでしょう!)と思い直し、話の方向を180度転換して、私の大学生時代について話し始めました。大学時代の私が、何を考え、どんなきっかけで世の中に疑問や興味を持ち、社会とかかわり始めたか、というようなことを具体的なエピソードを用いながら話しました。

それからまたしばらく話した後、今度はバーバラとマリアの映像を見せました。私の映画の場合、わりとチャプターや登場人物ごとに話がまとまっていますので、分割してもそんなに違和感はありません。それでも、順を追って映画全てを観るのではないので、ところどころ話の文脈が分からない部分があります。私はごくごく簡単な前フリだけで映像を流し始めましたが、今後はもうすこし詳しく背景を説明したり、”活弁”スタイル風に映画の解説を加えながら上映するという技術を身に付けていくのも良いと思いました。

あと、抜粋上映のときに気をつけるべきことは、見せる場面と順序に必然性をもたせるということです。見せる映像と前後のトークの内容が全く摺りあわなかったら、観る側は(??)でしょう。今回は、そのあたりは五野井先生がリードしてくれたので、全体の流れとしての一貫性を持てたと思います。

私が講演して映像を見せた後、生徒さんたちからの質問を受けることになりました。最初はちょっと手が上がりにくかったようですが、1人、また1人と質問が出るうちに、いろんな人から質問が寄せられました。授業が終わってからも質問をもらいました。「なぜアメリカではなく、イギリスでジャーナリズムを勉強したのか?」、「なぜ公務員を辞めたのか? 親に反対されなかったのか?」、「途上国のスラム街に行ったことがあるか?」、「自分も留学がしたい」、「ジャーナリストを志望しているが、途中からジャーナリストになるのは難しいか? 卒業後すぐなるべきか?」、「これからの人生はどうするのか?」、「自分も映画を作りたい」、「自分の苗字も早川です、びっくりしました」などなど。

講演の最後で「まとめをお願いします」と五野井先生に言われた私は、「世界政治とメディア」の授業にはふさわしくないものの、私から大学生の皆さんに伝えたかったことを言わせてもらいました。

”映画作りが初めての私が、大学で上映してもらえ、講演が出来たのはなぜか? 人生で一番大切なことは資格でも就職でもなく、人との出会い。それを大事にしていけば、きっと将来何か面白いことが出来ると思う。私は大学を卒業して12年がたった。12年もたつと、ある程度の一まとまりとして卒業後の道のりを振り返ることが出来る。同窓会などで、昔格好良かった先輩がただのオヤジになり(←ゴメンナサイ)、学生時代を懐かしがり、今の愚痴を飲み屋で言っている。こんな風にはならないで欲しい”

このような趣旨のことを言いました。今実際に言葉として書いてみると、すごく生意気な感じがしますが・・・! でも、私としてはこれからの大学生たちに、主体的に、前向きに生きて行って欲しい、と願っているのです。そういう人が増えれば、結果としてメディアも変わるし、世界政治も変わる・・・こういう順序なのではないかと考えるのです。

私の熱い気持ちは別として、でもそれが学生に伝わったかどうかは分かりませんでした。”教える”というのは今までやったことがありませんが、熱意だけでなく、やはりそれなりのテクニックというのが必要でしょう。でも、授業の後に学生たちから寄せられた感想メモをみて、中には「これからは、人生いつも今がピークだ、と言えるように生きたいです!」とか書いてあるのを見て、私の気持ちが伝わったのかとうれしくなりました。”無気力な若者”のイメージを覆す、うれしい反応が沢山あり、かえって私のほうが元気をもらったぐらいです!

今回の講演は、授業内容としてはかなり”異色”になったかもしれませんが、とてもよい経験をさせていただきました。五野井先生、手塚先生、どうもありがとうございました。駒沢の大学生の皆さんのこれからに期待しています!!

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2009年7月5日 新潟柏崎上映会の感想

2009年7月5日、新潟県柏崎市にて柏刈はたらく者の九条の会さん主催で、上映会が行われました。私は残念ながら参加できませんでしたが、感想をいただきましたので掲載します。

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大変良い映画でした。英国での反戦(平和運動)が少し理解できた様です。
日本で今出来る自分の平和運動を考えさせられました。
多くの人に観てもらいたいものです。
平和と愛を言葉でなく現実のものとする為に考え、行動したい。
日本だけでなく世界の平和が又、同じになって欲しいと感じました。
(山﨑豊昭さん・九条の会)
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人の良い陽気な英国市民が、様々な苦労を強いられて、「平和運動」に取り組んでいることが分かった。「平和」とは人類が最も大切にして守り抜かねばならない基本的理念だと思う。戦争によって最も潤うのは兵器産業の会社だ。
日本の平和活動家の一端も紹介されていて、私には心強く感じられた。ブライアン達と共に連帯することが、大きな国際的平和運動になると確信した。
(お名前なし)
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ブライアンはモテ男?(上映会報告2009/7/6~7)

6日朝に福岡のホテルをチェックアウトし、熊本へ向かいました。JR博多駅から特急が1時間に数本出ていて、それに乗れば2時間弱で熊本に着きます。14時ごろには熊本に到着しました。

熊本駅
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今回の熊本での上映会を企画してくれた宮田さんとの待ち合わせは16時。上映会は18時からなので、今のうちにお昼ご飯を食べておこうと思いました。熊本から路線バスに乗り、あらかじめ待ち合わせ場所の「交通センター」についてから、近くの商店街を歩いて食べる場所を探しました。

奥まった場所に、お店の中の様子が全く見えないレストランがあり、かなり怪しげでしたが入ってみることにしました。メニューもなく、値段も張り出されていないのに、知らない土地でチャレンジしてみたくなってしまう私・・・。
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入ってみると、そこは夜にお酒を飲むのがメインといったような感じの店でした。カウンター席のみで、器にかなりのこだわりが感じられます。前菜のサラダが山盛り!
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熊本なのに、なぜか注文はノルウェー産のサーモン丼にしてみました。これがかなり美味しい!めちゃめちゃ脂が乗っています。
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一人でご飯を食べていると、お店の人が気を使ってか良く話しかけてくれます。「どこから来たの?」、「観光?」と聞かれたので、「自主映画を作ったので上映会のため」と答えたら、それまで洗い物をしながら話していたお店のママさんがその手をぴたりと止めて、真顔で「あなた映画監督なの?! じゃあ、絶対熊本城に行かなくちゃ! あそこで映画とって頂戴よ」といきなり無理な注文をされました。

熊本城に行ったことはありませんし、今回ハードな日程なので特に観光しようとは考えていませんでした。でも、ママさんが絶対熊本城を見なくちゃダメと主張するので、では明日の午前中に行ってみようかと思いました。さすがに映画は作れないでしょうが・・・。

食べ終わって店を出て、15時半頃になっていたので、交通センターに向かいました。公衆電話から宮田さんに電話をします。宮田さんも待ち合わせより早く着いていたようで、すぐ会うことが出来ました。

ところで、今回の熊本上映会がなぜ実現したかというと、これがすごい偶然のつながりなのです! 私の映画の中には日本を語るシーンがあって、偶然イギリスのオルダーマストンでの反核運動に参加したときに見つけた日本人たちが登場します。彼らはその後パーラメント・スクエアにやってきてブライアンと対面するのです。その中の一人が宮田さんでした。

しかし、その時は全員の名前や連絡先を聞いておらず、結局宮田さんとはその後連絡が取れませんでした。

それが6月に原水協通信に私のインタビューが掲載されたのを宮田さんが読んで、ウェブサイトから私に連絡をくれたのです! 「映画の上映会をやりたい」と書かれていました。私は急すぎて迷惑かもと思いつつも、思い切って「福岡アジア映画祭で福岡へ行くので、そのあと熊本で上映会をやれませんか? 私も熊本まで行きたいです」とお願いしてみたのです。もう既に日程は1ヶ月を切っていましたが、宮田さんがいろんな方に掛け合ってくれて、今回の上映会が実現したのでした。しかも6日と7日の合計2回!

宮田さんは熊本で「さをり織り」を教えています。2枚枠の織り機を使って織りますが、予備知識がなく誰でも簡単にはじめることが出来、かつ様々なバリエーションに富んでいて、幼稚園児から大人まで楽しめます。リハビリテーションとしても使われるそうです。宮田さんにさをりの工房へ案内してもらいました。

さをりの機械
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宮田さんがスリランカのコーヒーをいれてくれました!
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さをり織りは織るだけでなく、織り終ったあとに色んな加工をして楽しむことが出来ます。私も挑戦!

織物のはずがなぜか水色の布が一面に張られています。そしてミシンの前に着席・・・?
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ミシンで自由に縫っていきます。
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どんどん縫っていきます・・・!
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これで十分と思ったらミシンから外し、今度はハサミです!
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出来上がり!!
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オルダーマストンではギターを弾いていた宮田さんですが、さをり工房にはハープもありました!
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気がついたら上映会開始までもう時間がありません! どんなに車を飛ばしても絶対遅刻! 急いで工房から会場へ向かいます。今日の会場は「熊本パレア」という交流センターです。

上映会の様子
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この日は上映会+原水協さんの報告会議があったため、私の映画は上映のみでトークはなしとなりました。報告会議が9時ごろに終わり、それから宮田さんと森さんに食事に連れて行っていただきました。

熊本といえば馬刺し!
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ちなみに、写真手前右にある白い塊は「たてがみ」と呼ばれる部位です。馬のたてがみ部分の肉のこと。初めて知りました!

ちなみに森さんはお仕事で東京に行かれることが年に数回あるそうですが、「東京の刺身は食べない」とのこと。そんなに違うの?と思っていたら、やはり刺身のツヤが違う!! 輝いています!!
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スープカレーも注文。もうこの時点で既にかなり満腹です。
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今回短日程でしたが、館山→福岡→熊本と回ってきて、どこの土地でもご飯がすごく美味しいのに驚きました。今回の旅だけで太ったんじゃないかと思うほどです。

食事のときに、反核運動をしているお二人に、私は最近良く話題になっていることについて聞いてみました。それは「オバマってどうなの? 信頼できるの? 核兵器のない社会にとか言っているけど、本心なの?」ということです。

私自身も上映会で良く聞かれます。例えば「オバマはイラクから撤退するといっている。そうしたらブライアンの抗議活動は終わるのか?」といったように。確かに、ブライアンはイラクに対する経済制裁に反対して抗議活動を始めました。しかし、活動を続けるうちに対象を広げ、現在は「テロ戦争と言う名の元に他国を攻めるな」という主張で抗議活動をしています。なので、「イラク」だけに限定しているわけではありません。

オバマはイラクからは撤退しても、アフガニスタンには増兵するといっているのですから、ブライアンにとっては(私もそうですが)「これで問題が解決した」ということにはなりません。でも、オバマの発言が高く評価されることに、少なからず疑問と不安を抱いていました。なので、反核運動をしている人たちはどう受け止めているのか聞いてみたかったのです。

「オバマのバックにはすごいメンバーがついているのだから(←悪い意味で)、安心はできない。でも、ブッシュのときに比べて明らかに対話を重視するようになったので、少しずつは変えていけると期待できるのではないか?」というのがお二人の意見だった。

さて、時間は既に12時ごろになり、ホテルへ向かいました。今日の宿泊は「交通センターホテル」です。

部屋の様子
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朝食はバイキング形式。
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太りそう・・・とか言いながらも、こんなに食べました!
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さてチェックアウトをした後は、荷物をそのままホテルに預け、熊本城へ向かうことにしました。今日は午後13時半から上映会があるので、2時間ほどはお城を見て回れるはずです。

ホテルを出てしばらく歩くと、お城が見えてきました!
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お城の門で記念撮影。
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立派なお城です!!
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石垣は、下が緩やかなつくりで一見登れそうに見えますが、上部分がほぼ垂直となっており、登れないように設計されているのだとか。
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上から見た様子。
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休憩所で抹茶とお菓子を注文。
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とにかく大きくて立派な熊本城でした。夜にはライトアップされて、それはまた違った趣があるそうです。映画にできるかというとそれはかなりハードですが(特に反戦映画は!)、お城の存在感に圧倒されました!

12時ごろになり、ホテルへ向かいました。13時に宮田さんが迎えに来てくれて、今日の上映会の会場である、武蔵ヶ丘教会へ向かいました。教会で映画を上映するのは初めてでした。教会の牧師さんが、映画の上映などをされる方で、スクリーンやプロジェクター、スピーカーなど一式を揃えているので驚きました。

スクリーンの組み立て中!
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日中で光が入るので、スクリーンの周りを黒い板で覆います。

上映前に説明をする宮田さん
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上映後のトークと質疑応答。
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質問では、「平和活動家なのに、顔面に刺青をしている人もいるのか?」、「映画を作ったモチベーションは、ブライアンへの興味からか?」、「ブライアンがここまでの活動をするに至ったのは、どんな動機か?」といったものから、イギリスの小選挙区制、果てはサッカーとラグビー、「オックスフォード大とケンブリッジ大のラグビーの試合は盛り上がるのか?」と言ったものまで多岐に渡りました。(残念ながら私はラグビーには詳しくありません・・・!)。

そして質問とは別に、「ブライアン、すごくハンサム!」というコメントが帰り際に寄せられました。実は館山の上映会でも「男前」って言われたのです。「クリント・イーストウッドに似ている」とまで言う人がいました。本当!?!? 「ブライアン=(愛すべき)だめんず」と捉えている私にはびっくり! 日本だったらブライアンはもてるんでしょうか? 2会場の婦女子からの衝撃告白をブライアンとサポーターたちに伝えたいと思います。いやいやびっくり。

すっかり盛り上がってしまい、気がついたらもう4時半を回っていました。福岡空港行きのバスが4時39分で、それに乗り遅れたら完全にアウトです。おしまいの挨拶もそこそこに車に飛び乗り、バス停に到着したのはバスが来る1分前! ヒヤヒヤでしたが無事にバスに乗れ、空港へ到着。東京へ戻りました。

急な日程にもかかわらず上映会を計画してくださった宮田さん、森さん、映画を観に来てくれた皆様、どうもありがとうございました!

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ラブホ疑惑(上映会報告2009/7/5~6)

5日は朝5時半頃に起床して、館山駅から出ている羽田空港直通バスへ乗りました。バスは道路事情によってかなり到着時間に幅があるので、フライト時間よりかなり早めに着くバスに乗車しました。道路は案外すいていて、空港に着いたときにはフライトまでまだ2時間以上も時間がありました。

チェックインを済ませた後、ネットカフェでメールチェックでもしようかと思いました。空港内にお土産やさんは乱立していますが、インターネットがないのです! 空港内の案内地図にはパソコンマークがあったのですが、行ってみると公衆電話の隣に机とコンセントがあるだけ。案内所で聞くと、以前はインターネットがあったそうですが、現在は撤去されてしまったとのこと。空港に隣接しているホテルのロビーにインターネットがあると教えてもらいました。

インターネットなんて空港には必ずありそうなものですが、撤去されるということもあるのですね! 思ったより需要はないものなのでしょうか? そう思いながらホテルへ向かいました。ホテルのロビーにはインターネットがありましたが、なんと5分で100円! 選択肢がほかにないので、それを使うしかありませんが、5分だなんて・・・。ホームページに接続してログインし、件名を見たところで最初の5分は瞬く間に終了してしまいました。返事を書くどころじゃありません。

そのうちフライト時間となり、荷物検査などを済ませました。福岡まで1時間ちょっと。あっという間に到着しました。飛行機を降りるなり、「暑っ・・・!」。確実に気温が上昇しているのを感じました。

福岡空港駅
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福岡アジア映画祭は7月3日から開催していましたが、私は最終日の5日だけの参加でした。なので、一刻も早く会場に到着したいと思っていましたが、かなりおなかが空いている事に気がつきました。朝が早かったため、食事をきちんと取っていなかったのです。映画の撮影もそうですが、映画祭なども、いつ、どのタイミングで食事が取れるか分からないため、私は食べられるときにきちんと食べておこうと思うのです。そうしないと、食べるタイミングを失ってしまうことがよくあります(トイレについてもそう)。

そこで、私は会場に早く行きたいという気持ちを抑え、レストランを探しました。福岡名物とか探している余裕がなかったので、なぜかイタリアンへ行きました。

大盛りのたらこクリームスパゲティーを注文!
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見た目よりもかなりボリュームがあり(お皿の底が深い)、完食したときには歩くことはおろか立ち上がることさえ出来ないような状態に・・・!

なんとか会場である日仏学館へたどり着きました。映画祭の主催者である、前田さんと今村さんに初めてお会いできました。
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映画祭のスタッフの方々と
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自分の上映のあとに、ティーチインをやりました。
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これまで私は、平和活動に関わっている人、平和に関心がある人を中心に上映会をやってきました。なので、質疑応答での質問は大抵、私自身のことやイギリスの平和活動についてが中心です。しかし、今回は平和活動という興味からではなく、”映画”好きな人たちも観にきてくれていました。それで、質疑応答でもこれまでとはちょっと違った質問がありました。

例えば「この映画の予算はおいくらですか?」と聞かれたのです! 普通、映画作りではこれは一般的な質問かもしれませんが、私はこれまで聞かれたことがありませんでした!
確かに、映画作りにはまず”予算”って必要ですよね・・・。でも、私の映画を観たことのある人は分かると思いますが、思いっきり手作り感にあふれているのです。監督も、撮影も、インタビュアーも私。家に招かれて、インタビューをしながらも食事を勧められているので、ご飯を食べながら片手で撮影なんていうノリなのです。予算についての質問には戸惑いましたが、「予算イコール生活費です」と答えました。

他には、次回作についての質問や、「イギリスと日本、どちらが好きか?」、「日本でも座り込み活動をしている人は沢山いるから、”ブライアンの活動を初めて見つけたときに(日本では無理だろう)と思った”といってしまわないほうが良い」などの意見をいただきました。

ティーチインのあとでは、フロアで映画祭のスタッフの方々とお話しする時間がありました。映画祭は今年で23年目なのだそうです! 前田さんと今村さんは初回からずっとスタッフを続けていらっしゃいます。始めた当初の苦労話を聞きました。お話を聞いていて、映画作りもそうですが、映画祭を運営するのも”信用”が大切だと思いました。高価な35mmフィルムを貸し出すということは、信頼した相手でないと出来ません。高価なだけではなく、日本での初上映にどの映画祭を選ぶかというのは、配給会社にとってとても大事なマーケティングでもあります。上映してくれるならどこでもというわけには行きません。

最初のうちは映画祭の存在が知られていなくて、交渉にとても苦労したそうですが、23年も続けている今は各国の監督さんたちと強い信頼関係が出来ているそうです。映画祭というと、行政が運営に携わっているところが多くあります。それは財政的には運営がかなり安定するメリットがありますが、一方で担当者が2~3年ごとに変わってしまうというデメリットがあります。

また、各国の映画祭に出かけていくことの面白さと大切さも聞きました。映画祭に行けば、新しい映画がまとめて沢山観られます。それだけでなく、特に韓国の映画祭などは、映画祭期間中、有名無名かかわらず監督さん、プロデューサー、俳優などが入り乱れて屋台などで飲んでいるそうです。それに混じって一緒に飲むことで、ネットワークが出来るのだとか。ネットワークの必要性を痛感している俳優などは、その年の映画祭に自分の出演作がないにもかかわらず、顔を出して交流を図る人も。何をするにも、やはりネットワークは大事です! 私も海外の映画祭に行って見たいな~!! (ちなみにロンドンに住んでいたときは、ロンドン国際映画祭でボランティアスタッフをしていたのですが、かなりビジネスライクな映画祭で、製作者同士も気さくな交流なんて出来そうにない雰囲気でした・・・)

私の作品の次は、「空想の森」の上映でした。監督の田代陽子さんのトークを聞きに行きました。
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その日の上映は全て終了し、監督やスタッフの皆さんと共に博多名物「もつ鍋」を食べに行きました!
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もつ煮込みは食べたことがあるのですが、もつ鍋は初めてです。具はもつ、キャベツ、ニラ、唐辛子少々ととてもシンプルでしたが、もつが上等でかなりコクがありました。びっくり! ベースはしょうゆ味が基本だそうですが、この日はしょうゆ鍋のほかに、塩、豆乳もありました。鍋にはお好みで豆腐なども入れます。食べ終わったあとは、ちゃんぽん麺をいれました。

映画祭が終わったのが9時。それから宴会でしたので、気がついたらあっという間に日付が変わろうとしていました。私は空港から直接会場へ来たので、ホテルのチェックインを済ませていません。そんなこと気にしていませんでしたが、飲み会の席で「チェックインを今日中に済ませておかないとキャンセルされてしまうかもよ」と言われ、どうしよう!と突然焦りました。「電話しておいたほうがいいよ」と言われ、またまた携帯電話のない私は、スタッフの方に電話を借りました。「どこのホテル?」と言われ「西中洲」というと、その地域は高級料亭が密集するエリアで、ラブホテル街でもあるそうです。一泊3,500円という値段に魅かれてネット予約した私には、そこがラブホ街かどうかまで知る由はありません。

私の予約したホテルの予約表を見たスタッフの人たちが「ここ怪しいよ!」と言い始めるではありませんか!
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ええ~、でも今更どうしようもないし・・・! 3,500円なんてあのエリアでは安すぎると言われました。うーーーん、私は1泊のつもりで申し込みましたが、ラブホ街だったらもしかして「休憩」で申し込んでしまったのでしょうか??? だとしたら、3時間ぐらいで真夜中の博多へ放り出されるのでしょうか???

考えても仕方がないので、とりあえず目の前のもつ鍋を食べることに集中しました。

宴会は12時ごろにお開きとなり、最後に皆で記念撮影。
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帰り道の方向がやや同じというスタッフの方々に車でホテルまで連れて行ってもらいました。ホテルの入り口でお別れしました。外観からはまだビジネスホテルなのかラブホテルかは分かりませんが、とりあえずチェックインします。

「宿泊」であることを確認し、部屋の鍵をもらいました! そして、朝食もオプションで付けられるとのこと。しかも、食べ放題で300円・・・! 一体ここはなぜこんな激安なのか!

部屋の様子。いや、全然キレイですよ。
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レディース部屋ということで、色んなアメニティーがついていました。
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さらには小さな洗濯干しまで! 普通のホテルより至れり尽くせりじゃないですか!
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あとで調べて分かったのですが、このホテル、通常料金は6,500円ぐらいと普通のホテルでした。私がネットで予約したのは、室数限定の割引プラン。金・土ではなく、日曜日の宿泊だったということも大きいかもしれません。なので、サービスは普通のホテルだったわけです。これはお得!

しかし、300円の朝食バイキングは果たしてどんなレベルでしょう? 好奇心から注文してみました。

こちらも、オーガニックや地元で取れた食材を中心に使うと言うこだわりぶり。
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朝からこんなに食べました!
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朝からかなりおなか一杯になって、福岡をあとにしました。福岡アジア映画祭は、前半、後半と2週末に渡って行われていて、映画祭自体は12日に終了。その間スタッフの皆さんは、映画祭の運営に加え、毎夜の交流会(朝4時までやるときもあるのだとか!!)と大忙しなのだそう。映画祭の皆さんのパワーに圧倒されました。どうもありがとうございました!!

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小1の記憶(上映会報告2009/7/3~4)

7月3日~4日と、千葉県は館山市で開催された「第3回安房平和映画祭」へ出席しました。「館山」は最低1泊二日の旅行で行くような、ずいぶん遠いイメージがありました。でも、東京駅から出ている高速バスで2時間足らず。実はとても行き易いところなのだと知りました。

南国チックな館山駅
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予定よりだいぶ早く到着したので、ホテルにチェックインして荷物を置くことにしました。

今日の宿である、駅前のシティーホテル「マイグラント」
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ちょうどこの日は、広島での上映会の件で中国新聞さんとやりとりをしている時でした。締め切りの関係で、この日中に記者さんが追加の質問をすることになっていたのですが、今どき私は携帯電話がありません。そこで、ホテルのフロントにつないでもらうことにしました。

フロントはがら~んとしていて私の声が響きまくっていたのですが、今さっきチェックインしたばかりの客がフロントで「劣化ウラン弾」だの「新テロ対策法」だの話していたら、一体どんな客だ!と怪しまれたに違いありません・・・!

16時過ぎに、映画祭の実行委員会のメンバーである真魚さんが車で迎えに来てくれました。真魚さんとはこれまでメールだけのやり取りでしたので、お会いするのは今日が初めてです。そして、この真魚さんこそが、私の作品を映画祭で上映してくれることになった人なのでした!!

今年の3月頃でしょうか? 私は安房平和映画祭のことをネットで見つけ、上映作品を募集していますか?とメールをしたのでした。そうしたら返信のメールが来て、「映画祭は作品の公募はしていないけど、毎月(?)やっている小規模の上映会での上映に興味があるかも」ということでした。それでDVDを送って待つこと数ヶ月。なんと、「大どんでん返しで、映画祭で上映することになりました」と返事が来たのです!!! きっとものすごい大どんでん返しだったのでしょうね!

真魚さんの車に乗せてもらい、会場へ向かう途中に館山の町を見て回りました。このブログを読んでいる人の中には、「なぜ館山で平和映画祭?」と思う人もいるかもしれません。私は今まで知らなかったのですが、館山には大きな自衛隊の基地があります。第二次世界大戦の時には、米軍が帰りに飛行機を軽くするために館山近辺で爆弾を落としていったとか、人間魚雷の発射台(?)などが今でも戦跡として残っていたり・・・など、実は戦争に関わる事柄が多く存在するのです。そんなわけで、ここ、館山で平和映画祭を開き、平和へのメッセージを発信することは、ものすごく重要なのだなと思い知らされました。

そんなことを思いながら会場である「南総文化ホール」へ向かいます。

巨大な施設!
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施設の入り口には映画祭の看板が!
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映画祭の開催は二日間で、初日の金曜日は夜の回に「アメリカばんざい」の上映とトークのみ。初回の上映前に、施設の音声さんと作品ごとの音声レベルの調整テストをしました。

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なんと、上映作品4作品のうち、私の作品以外は全部同じレベル! 私のだけが雑音が多すぎて、他の作品に比べずいぶんボリュームを下げなければなりませんでした(涙)。何しろ、私は家庭用の小型カメラで、その内臓マイクで撮影していたため、かなり音声が悪いのです。しかも、撮影場所のパーラメント・スクエアの交通量はものすごくて・・・。作った当初は(しょうがない)と割り切っていたつもりでしたが、こうやって上映会を重ねていくと、(やはり音声や映像のクリアさはこだわっておくべきだった)と後悔しきりなのであります。

映画祭実行委員長の八木さんによる開会の挨拶
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初日は、アメリカの貧困徴兵制をテーマにした「アメリカばんざい」の上映。上映のあとは、映画のプロデューサーでインタビュアーでもある影山あさ子さんのトークがありました。撮影の秘話や、アメリカの現状などについて興味深いお話でした。

影山あさ子さん
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初日が無事終了し、その後は交流会がありました。
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とにかく食事が美味しそうで、私はバチバチ写真をとりまくっていました。

新鮮なお刺身!
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刺身の写真を撮るなんて、まるで外国人観光客のようで、みんなに「一体どこ出身なの?!」と笑われてしまいました。「あ、八王子なんですけど・・・」というと、斜め前に座っていた方が「え? 八王子のどこ?」と聞かれました。(こんなマイナーな町はさすがに知らないだろう)と思いつつも「XX町」と答えると「え?何年生まれ? 小学校1年のときの担任の先生は?」と立て続けに聞かれました。

・・・うーーーん、一年生・・・。思い出すだけで気が遠くなってしまいます。もう数十年前・・・! それに学校卒業後地元を離れている私は、小中学校時代の同級生とも疎遠です。かろうじて「担任の先生はXX先生でした」というと、「私、そのとき他のクラスの担任だったのよ!」と言うではありませんか! こんなところで、小学校1年生のときの先生と再会するとは!! びっくりしました。先生はその後教職を辞め、20数年前から有機農業をされているそうです。いやいや、本当に驚きました。

宴会は12時ごろでお開きとなり、ホテルへ向かいました。私は影山さんと同じホテルだったため、ホテルに到着後もロビーで色々お話を伺うことが出来ました。寝たのは2時ごろでした。

さて、翌日。今日は映画祭2日目であり、自分の作品が上映される日でもあります。今日も館山に宿泊する私は、2日目の宿へ移動。こちらは自分でネット予約しました。

昨日とは打って変わって、いかにも「民宿」風。おしゃれさは求められませんが、目の前が海という超好立地です!
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お部屋も純和風。
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ここに荷物を置いて、また上映会場へ向かいました。午前中の作品を見た後はお昼休憩です。実行委員長の八木さんは館山で農家をしているので、お昼ご飯はご自分で作った有機農法の玄米もち米のおにぎり! しかも、おにぎりについているゴマも自家製、麦茶も味噌も自家製というからびっくり!! 玄米のもち米を初めて食べたのですが、その美味しさは「うっとり」とでも表現すべきものでした! ”食に絶望した国”イギリスで生活していた私には、何よりのご馳走です。

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いや~、こんなのが毎日食べられるって、実はものすごく贅沢なことなのではないか、と思います。安房平和映画祭には、農家や食にまつわる活動をしている人が多いのですが、やはり「食」、「健康」、「安全」を大切にすると、その最大の敵である「戦争」に反対するようになる・・・これはすごく自然なことなのだなと思いました。でも、まだまだ世間一般には、「環境」や「食」に対するこだわりを持っている人は多くても、それを「反戦」まで結びつけている人は多くないように思います。これらをどう結びつけていくかが、活動を広げていく上で重要になってくるでしょう。

午後になり、私の映画の上映になりました。上映前に少しだけ挨拶をしました。これまでの上映会では、映画の上映直後に質疑応答をやったりしますが、今回はありません。というのも、今回はなんと、夕方から「早川監督と語る会」なるイベントを開いていただいたのです!!

語る会の様子
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ナビゲーターの真魚さんと。
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語る会では最初に真魚さんから、館山のTVは東京と同じチャンネルなので皆は情報を知った気にはなっているが、実際は流行の店とかそういう情報ばかりで、本当に必要なことは知らされない、というようなお話がありました。私が自己流で映画を作ったことに注目して、では自分たちがどうやって自分たちに必要な情報を発信していけるのだろうか? というのを考えてみようということになりました。私は、自分がビデオカメラに興味を持ったいきさつから、いくらぐらいのどんな機能を備えたビデオを使っていたのか、撮影・編集はどうやって覚えたのか、など具体的に、なるべく参考になればと話しました。

会場からの質問では、「イギリスの反戦団体は、団体同士の横のつながりはあるのか?」、「映画を見て感心しても、しばらくするとまたもとの生活に戻ってしまう。どうしたらよいか?」、「イギリスは個人主義の国だから、反戦活動にも無関心な人は多いのでは?」、「今後の作品の構想は?」などがありました。

私にとって記念すべき初めての”映画祭”上映は、とても充実したものになりました。実行委員会の皆さま、映画祭に来ていただいた皆様、どうもありがとうございました。

意外に近い館山、皆さんも機会があったらぜひ!!

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