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ヒロシマオールナイト!(上映会報告2009/8/5→8/6)

先月20日の広島上映会に続き、今月4日から再び広島を訪れました。今回は、ヒロシマ平和映画祭のプレイベントでの上映のためです。このイベントは、8月5日の夜から広島原爆投下の日である8月6日の朝まで、平和に関する映画の上映、監督のトーク、ライブなど盛りだくさんの企画・・・・と聞くと非常に魅力的ですが、何しろ約12時間にも及ぶイベントです。体力的にはかなりハード!

私は前回の広島行きは飛行機を使いましたが、今回は行きも帰りもバスにしました。夜行バスにも数種類あって、これまでは「リラックスシート」などと呼ばれる、通常のバスに比べてリクライニングの幅があり、フットレストや毛布までついているタイプのものから、いわゆる通常の観光バスのようなものまであり、値段も快適さによって比例しています。今回は節約のため、行きも帰りも最低ランクの観光バスにしました。

バスは値段が安いということが唯一の利点ですが、車内では十分な睡眠がとれず、あまりに早朝に到着するため、ホテルのチェックインも出来ずにファーストフード店で時間をつぶす・・・など、結局、時間、予算、体力などを総合的に判断すると、おトクかどうか微妙だったりします。

バスの欠点である、早朝の時間をどう過ごすか、出来れば寝たい・・・という希望をかなえるため、事前に宿泊先のホテルに相談してみることにしました。

今回、プレイベント開催のお知らせをいただいたのが6月の初め頃だったのですが、この8月5日の夜の宿泊先を確保するのは至難の業です。毎年2月に8月5日の宿泊予約が解禁となるそうですが、平和公園に近いホテルは大体20分ぐらいで予約が満杯になるのです! この時期はラブホテルでさえも平和関係者で埋まるのだとか・・・! そのような状況ですから、6月なんて、既に空きはほとんどない状態です。

ところが! 映画祭スタッフの東さんによると、広島市内の激安ホテルにまだ空きがあるとのこと。シングルで1泊3400円・・・! ホテル28と書いて”トゥエニーエイト”と呼ばせるこだわり(?)のホテル。確かに空きがありましたので、その場で予約を済ませることができました。

宿泊の1週間ほど前にホテルにメールをして、「高速バスで約13時間ぐらいかけて広島に行くので相当疲れます。早朝について時間をつぶすのは大変です。しかもオールナイトのイベントに行くので、チェックアウトの日に早起きが出来ません。チェックインの時間を朝8時、チェックアウトの時間を午後2時にしてもらうことは出来ますか?」と、超個人的な事情を説明して交渉。そしてなんとOKをいただいたのです! しかも、割増料金なし!! 相談してみるものなのですね、とつくづく思いました。

東京からの高速バスは、朝8時に広島駅へ到着する予定でしたが、道路状況がとてもスムーズで6時には駅に到着しました。(ちょっと早すぎるかな?)と思いつつもホテルにチェックイン。早速5時間ほど寝ました。部屋はちょっと狭いですが、でも快適です!!

ホテル入り口
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お昼過ぎに起きてご飯を食べてから、平和公園へ向かいました。昨年広島滞在の際に、大変お世話になった山口さんたちを訪ねてみようと思いました。山口さんと遠藤さんは、昨年ロンドンを観光で訪れて、偶然ブライアンたちのテントを観光バスの中から見つけ、駆け寄っていった人。私はその日、ロンドンの自宅で学校の宿題をしていてパーラメント・スクエアにはいなかったのですが、日本からのお客様ということでマリアが私に電話をかけてきました。「日本人だよ!」ですって!! 理由はそれだけ。それで山口さんと電話で話し、山口さんたちは毎年8月6日前後に広島で「さだ子と千羽鶴」の朗読をされていると聞き、「ではそのときに広島へ行きます」と約束し電話を切ったのでした。それで、昨年の夏広島を訪れ、山口さんたちの朗読会に私も参加させてもらったのでした。

ホテルから歩いて平和公園へ向います。

原爆ドーム
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さだ子の像が見えてきました。
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さだ子像のすぐそばで、山口さんたちの朗読会が行われていました。今年でなんと16年目なのだそうです!
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チェロを演奏される山口さん。曲目はストーリーの展開によって変わっていきます。
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山口さんとともに長年朗読会をされている遠藤さん。
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撮影をする報道カメラマンらしき人。
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日本では報道カメラマンがデモの撮影現場などでも”脚立”を持参して撮影していますが、これはイギリスでは絶対見られない光景です。イギリスのデモの場合、しょっちゅう乱闘騒ぎになるし、警察は馬やドーベルマン犬も持ち込んで制圧しようとするので、脚立に乗っていたりしたら危険だからです。でも、日本のデモも混乱することはあると思うのですが、それよりもよい画を取りたいということでしょうか? とにかく私から見ると危なっかしくて仕方がありません。この彼は三段ですが、十段近くのはしごで撮影している人も見たことがあります!

その後平和公園内を歩いて回りました。8月6日の式典のため、ずら~っとパイプ椅子が並べられています。
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去年の式典は早朝3時半に会場に乗り込んだところ一般座席に一番乗りしましたが、今年はオールナイトのイベント・・・恐らく式典参加は無理でしょう・・・

平和公園内には沢山の来園者がいて、公園内の石碑などを見て回っています。様々な団体が広島ツアーを組んでやってきているようです。ガイドさんらしき人がそれぞれの石碑の説明をしていて、私もひそかに群れに加わります。説明してもらわなければならないような背景が聞けてよかったです。

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夕方になり、朗読の山口さんたちとともにご飯を食べにいきました。創作和風料理とお酒、美味しかったです!

ほおずきが料理に飾られていました。ほおずき遊びの説明をする遠藤さん。

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さて、すっかり夜遅くになり、解散しました。私はホテルへ向かいます。平日の夜ということもあって、大通りは人影もまばら。しばらく歩いて、私が宿泊しているホテルちかくの「流川通り」へやってきました。ここは真昼か!?と思う位、ネオンが煌々と輝いています!
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聞けば、この流川通りと隣接する薬研掘通りというのは、中国&四国エリア一の歓楽街なのだそうです。なるほど、それでお昼ご飯を食べようと思っても、ほとんどの店が夕方からの営業となっていたし、靴擦れをした私が薬局で絆創膏を買おうとしたら、やたら精力剤ばかりが店頭に並んでいたのでした。

無事ホテルに着き就寝。明日のオールナイトイベントに備えます。

そして翌日。昼1時過ぎに起きて、お昼ご飯を食べようと外に出ました。相変わらずホテルの周辺の店は閉まっています。流川通りを歩き、その近くのえびす商店街へ向かいました。こちらは一転買い物客で賑わう昼の街です。

麦とろ定食を食べました。メインのおかずはなすと豚肉の辛みそ炒め。
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昼食後ホテルに戻り、イベントのための準備をして、本日の会場である横川シネマへ向かいました。

横川シネマ外観
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今回のイベントは映画の上映だけでなくライブもあったので、壇上ではリハーサルが行われていました。
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ヒロシマ平和映画祭代表の青原さんと
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イベントをネットラジオで生中継する!しかも朝まで! という試みがありました。ネットラジオの接続をチェックする藤井さんたち
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今回の上映作品は、「Marines go home」、「アメリカばんざい」(藤本幸久監督とプロデューサーの影山あさ子さん)、「朴保~歌いたい歌がある~」(田中幸夫監督)、そして私の作品、となっていました。上映順の関係で、ネットラジオの出演や食事休憩などは、藤本監督&影山さん、私と田中監督のペアで分かれていました。

ネットラジオで田中監督に質問をする藤井さん。この二人の掛け合いが面白かったです! ラジオですからリスナーの方は田中監督の風貌について藤井さんの評価に頼るしかありません。藤井さんによると、田中監督は”ワイルド”かつ”マイルド”!!??
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「未来世紀ニシナリ」という作品でロンドンでも撮影されたことがあるという田中監督と、ロンドン話でも盛り上がりました。監督曰く、もうロンドンで撮影することはないだろうとのこと。理由は「食べ物がまずいから」。確かに!
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私の作品の上映は真夜中を過ぎて始まりました。初めてのDVカムテープでの上映、さらに映画館での上映は、普通の映画監督にとっては感涙モノなのかもしれませんが、素材自体のクオリティーが低い私の場合は、普段以上に画面の粗さが目立ち、騒音が良く聞こえてしまうという状態でした。

上映の後には、今回のイベントのためにイギリスで撮影してもらったブライアンのメッセージビデオを流しました! 上映会のつい1週間ほど前に、サポーターのポールにお願いして撮影・編集してもらったものです。ブライアンの性格を良く知る私たちは、もしかして数時間しゃべり続けるのではないかとヒヤヒヤしましたが(実際、私はブライアンのインタビューをしていて、彼が喋り捲り、終電を逃すことがよくありました)、メッセージは6分半に収まっていて一安心。翻訳まで入れる時間がなかったので、私がマイクで同時に翻訳を読み上げました。

観客の方からはブライアンのメッセージ内容よりも、「ブライアンが杖をついていてびっくりした。大丈夫なのか?」と言ったことを良く聞かれました。ブライアンは昨年の秋頃から杖をついています。デモのときに警察に突き飛ばされたのが原因。

メッセージビデオを流した後は、私が自己紹介も兼ねて映画のことを話しました。前回広島で上映会をしたときは東さんがトークのお相手をしてくれましたが、今回は一人だったのでかなり緊張してしまいました。

上映後に映画祭スタッフの皆さんと写真撮影。ありがとうございました!!
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私の作品の次は田中監督の作品でした。作品の解説チラシに「これだけのミュージシャンを見逃していたのはメディアの責任かもしれないな」と書いてあるとおり、私はこれまで朴保さんを恥ずかしいことに知りませんでした。

ご参考までに映画の解説をチラシから抜粋します↓

故郷・富士、韓国人の父、日本人の母、二つのルーツを持つ朴保(パクポー)。テレビ・ラジオでは「イムジン河」がまだ政治的配慮の名目で放送自粛されていた70年代。実力でスカウトされ79年に「広瀬友剛」名義で一度はメジャーデビューするが、自らのルーツにこだわり「朴保」と改名。それは差別や偏見の多く残る日本の音楽界での苦難と波乱に満ちた人生への決断でもあった。

それから10年近い渡米生活。反核・反原発をテーマにネバダ・核兵器地下実験場でのライブなどに言葉も国籍も超えて有名ミュージシャンが彼に賛同し集まった。
まだ日本語で歌うことが禁止されていた文化解放前の父方の祖国・韓国で日本語を使ったライブの開催、また韓国の人気歌手・巖仁浩との日韓共同アルバム制作や、南北統一を願って開催される38度線に一番近い町でのワンコリアフェスティバルなど、どれも前代未聞の快挙だった。東京、ソウル、大阪コリアタウン、日本の高校や阪神・淡路被災地への慰問ライブ。在日スタッフが結集した映画「夜を賭けて」の音楽監督での参加・・・・・・。


音楽市場には未だ彼の音楽が並ばず、放送で流れることのない日本の現実。しかし人間の、民族の、国境の壁を越え、彼のまわりには人の輪が大きく広がっていく。
2009年朴保デビュー30年。音楽を通して壁を越えてきた朴保は今、ベルリンの壁の前に立つ。


ホームレスやニートを支援する男性や、雇用創出のため古着ビジネス開業を模索する女性などの姿に迫った映画「未来世紀ニシナリ」など人権や差別をテーマに多くの作品を手がけた田中幸夫監督が10年以上の歳月をかけて完成させた最新ドキュメンタリー。”

映画の中で、高校生からの率直な質問に答える朴保さん、ベルリンの壁の前に立つ朴保さんのシーンがとても印象的でした。途中入場したため最初の部分を見逃してしまったので、また観たいです!

さて、全上映作品が終了し、4時ごろになっていよいよライブです! 私は時々休憩をとっていましたが、さすがに疲れてきました。でも、ず~っと映画を見ているお客さんの方がしんどいでしょうね・・・!

私は今回の広島滞在で、朴保さんのライブを撮りたいとビデオカメラを用意してきました。休憩時間中にビデオカメラを準備します。

・・・・・・・ところが、ビデオカメラにバッテリーがついていません!!!!!

昨年末に新しいビデオカメラを購入してまだあまり使用していない私は、今までのビデオカメラに比べたから少しは高級品なそのカメラを守るため、これまではやらなかった「持ち運び時はバッテリーを外しておいたほうが、衝撃で壊れるということがなくて良いかも」と考え、東京から高速バスに乗る際にバッテリーを外しておいたのでした。そんなことそれまでにやったことがなかったので、j今日ホテルを出るときはバッテリーはカメラについているものだと信じて疑わなかったわけです。

うーーーん、このためにビデオカメラを持ってきたのに・・・・!!!

「残念でした」とは簡単に納得できないぐらいやりきれない気持ちになりました。仕方なく、デジカメのムービー機能で動画を撮影しましたが、所詮デジカメのムービーですよ・・・・。今後は二度とこのようなことが起こらないようにしなければと固く誓いました。

写真は沢山撮れました。私は写真の腕前はありませんが、朴保さんたち、すごい絵になる!! 夢中で写真をとりまくりました。いくつか載せます。

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ドラマーの方、ダンサーの方の写真がうまく取れなくて残念!

明け方のライブは大盛り上がりで、オールナイト明けとは思えないテンションの高さでした!! ライブの後に、キーボードの方から「写真とってましたよね? 送ってください」と言われました。本当にバッテリーを持ってこなかった自分を恨みました。ライブを全収録したものを渡せたらどんなに良かっただろうと・・・。

福岡から大学の先生と生徒さんたちが来ていました。明け方に一枚。お疲れさまでした~!!
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イベント終了後もいろんな方とお話をしていたら、既に時間は6時ごろになっていました。会場を後にして、同じ広島駅方面へ向かう田中監督とキーボードの中川さんとともに駅へ向かいました。電車を待つ間、私の作品を観てくれた田中監督から映画についての感想とアドバイスをいただきました。

私が映画の中で多用しているフェードアウトについて話題になりました。フェードアウトさせるということは、本来絵としてつながらないもの同士を繋げている事。一端黒にしてしまうということは、何でも繋げてしまう。黒を使うことなく絵はつながっていなければならない、現在はパソコン上での編集だから簡単にフェードアウトが出来るけれど、そういう癖をつけてしまうことは危険だ、とのことでした。

繋げるか、繋げないか、という視点を持つことなく編集をしていた私は、安易にフェードアウトを多用していたのだと思います。繋がらなくても、フェードアウトを使っていたので、それを気にする必要もなかったのでしょう。でも、私は一度私の作品の全フェードアウトを取り払ってみて、果たして絵が繋がるのか、繋がらないとしたら、どういう絵なら繋がるのか、見直してみる必要があると思いました。

また、出来上がった作品を、映画のテーマに全く関係のない人や、映像制作の関係者ではない人に見せてみるのが良いとも言われました。例えば田中監督の場合、奥様の前で映像を見せるそうですが、面白ければそのまま座って観続けるし、つまらないと思えばぷいっと立ち上がって、洗物など始めるそうです。これは良いバロメーターになるそう。そのテーマに興味のある人ならば、多少作りが粗くても元々興味があるので最後まで観るでしょうし、映像関係者なら職業柄細かいところまで見るわけです。だから「純粋に面白い作品かどうか」という視点をかえって持ちづらいのでしょう。なるほど~と思いました。

アドバイスもすごく参考になったのですが、とにかく今回のイベントは偶然田中監督と行動スケジュールを一緒にしていただいたおかげで、ネットラジオでの対談、食事休憩で2~3時間もお話しすることが出来、監督が仕事を始められた頃のお話や映画についてなど、色んなお話を聞くことができたのです! これは私にとってとても参考になるものばかりでした。

7時過ぎにホテルに戻ると、ロビーは平和式典に向かう人々でごった返していました。私はそんな人の流れに逆らって、大浴場へ向かいました。

ホテルとの事前交渉でチェックアウト時間を大幅に延長した私は、午後1時ごろにおきました。5時間ぐらいは寝た計算ですが、まだかなり眠いです。支度をして14時にチェックアウトをしました。

相変わらず流川通りのお店は閉まっていますので、また昼食探しで歩き回ります。中華薬膳のお店を見つけて入りました。

八宝菜定食
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ヒロシマ平和映画祭のスタッフの方+出演者たちで、ひろしま女性学研究所で14時から交流会があると聞いていたので、そちらへ伺うことにしました。15時ぐらいには到着するだろうと思っていたのですが、迷った挙句に到着したときは17時近くになっていました。夕方19時には広島駅からバスで東京へ帰るのでほとんどいられなかったのが残念ですが、それでも色々と興味深いお話が聞けました。

東京に住んでいる私には正直そこまで浸透しているとは思えない、広島市長の造語”オバマジョリティー”についての話題になりました。オバマジョリティーとは、核兵器の廃絶努力を明言したオバマ大統領を世界の大多数(マジョリティー)が支持している、と言う意味の造語です。オバマ大統領が核兵器の廃絶について言及したことは評価されるべきですが、それを”私たちの大多数がアメリカ大統領を支持します!”かのごとく、市を挙げて大々的にキャンペーンをするのはいかがなものか?と。(私もオバマ大統領の演説について胡散臭さを感じていたというのは、熊本での上映会レポートで書いたとおりです)

その件について、広島で圧倒的な部数を誇るローカル新聞=中国新聞に投書をされた方がいましたが、結局掲載されなかったそうです。中国新聞では、オバマジョリティーについては賛同する投書が一件あったのみとのこと・・・。市長の意向に反するような意見は、たとえ一般市民からの投稿という形でも載らないのでしょうか? 

普段上映後のトークなどで「マスメディアに頼るだけでなく、自分で情報発信できる時代になってきた」などと発言している私ですが、確かにそう感じてはいるものの、やはりマスメディアの威力は強大です。オルタナティブなメディアだけで物事が変わっていけるとは思っていません。でも、そのマスメディアが人々の声を反映してくれなかったり、権力側にとって不利なことでも報道する勇気を持ってくれなければ、大事な問題も議論されることなく進められてしまうことでしょう。

マスメディアが権力にコントロールされているという点で、イギリスも日本と同じ状況です。でも少し違うと思うのは、イギリスの場合、ポーズとして”少しは”反対意見などが載せられることです。それは民衆のガス抜きのために、戦略としてやっているのです。(←なので、これもどうかと思いますが、でも中には反対意見の記事を読んだ市民が本気で立ちがあるかもしれませんので、少しは良いかも)全く反対意見を載せないほうがかえって市民の不満が募り、やがて大爆発・大暴動に発展することを恐れているからです。

話がややそれますが、近年のイギリス史上最も激しいデモ、民衆の大爆発というのは、マーガレット・サッチャー政権時代のpoll tax(人頭税)導入に反対するデモ(1990年)と言われています。YouTubeでそのデモの様子が見られます。サッチャー政権はこれによって大きくダメージを受けましたので、イギリスの為政者(とそれに追随するメディア)は人々の不満が押さえ込まれることによって大爆発をしないようにしているのだと思います。http://www.youtube.com/watch?v=zdVquOmFJ0U

別名「Battle of Trafalgar(トラファルガーの戦い)」とも呼ばれるそのデモでは、市民も暴れていますが、警察の無軌道っぷりがすごい。市民の群れに向かってパトカーが暴走するなんて・・・! このデモに参加したという私の友人(当時18才)は、よく「あの当時の警察に比べたら今はマシ」と言っていますが・・・。私にとっては今も十分ひどいし暴力的だと思います。

マスメディアに所属する人々が、会社の方針によって記事をゆがめられてしまうのだとしても、あきらめないで反撃するチャンスを伺い続けてほしいと私は思います。思考停止こそが一番危険なこと。もし、そのメディアで書けないとしたら、自分の記事が政治的介入で没にされてしまうのだとしたら、そんなちっぽけな会社のシステムを匿名ででも社外に暴露するとかどうでしょうか? それだけでも効果があるのではないですか? そんな私のもくろみは、所詮社外の一般人の考えでしょうか? 

でも例えば私は、イギリスの戦争に反対するメディア労働者たちのネットワークの集会で、真実を報道できない職業ジャーナリストたちの大暴露集会に参加した経験があります。ガーディアンやBBCなどの大手メディアに属する記者たちがジャーナリスト”個人として”(←これはポイントかもしれません。所詮団体や会社主導でやる集まりほど形骸化しているものはありませんから)戦争報道のゆがみに反対して、その実情を暴露しているのです。

Media Workers Against the War ウェブサイト(英語)
http://www.mwaw.net/about/

対テロ戦争下の、いわば「ジャーナリズム冬の時代」でも、こうして良心あるジャーナリストたちが連帯して発言し続けていくことはとても重要だと思います。(まあ、これもガス抜きとして、政府から許容されている面があるかもしれませんが)。でも、少なくとも私たち一般市民が情報を得ることが出来るからです。

スタッフの方々とお話をしていて、メディアのコントロールについて、メディアのあり方についてつくづく考えました。

広島は、昨年は平和記念式典に参加しただけの私でしたが、今回自分の上映会やヒロシマ平和映画祭での上映を通じて、広島の平和活動に携わる方々と多く出会うことができました。これまでは広島というと、平和活動が盛ん=言論の自由も保障されているようなイメージがありましたが、その広島でさえ、(広島だからこそ、なのかもしれません。被爆地として優等生的に振舞うことを強要されているのかも)言論の自由は脅かされていると感じました。

あっという間に18時になってしまい、広島駅へ向かうために女性研究所を後にし、東京へ戻りました。

ヒロシマ平和映画祭のスタッフの方々、映画を観ていただいた皆さま、幸運にもイベントでご一緒させていただいた出演者の皆さま、本当にどうもありがとうございました!!

プレイベントで映画をご覧になった方から感想をいただきましたので、掲載します。
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この映画を一言で言うなら愛が感じられる映画でした。今まで観たドキュメンタリー映画は眠くなったりする場面があったりしたのですがこの映画はオールナイトの三本目にもかかわらず絶対最後まで観るぞという気にさせてくれました。映像、音楽も綺麗で、だからといって綺麗ごとだけではなくてすごく訴えるものがあり、自分自身出来ることをしようと希望と勇気を与えてくれました。ブライアンの世界を思う行動は優しく、強く心に響きました。一人でも多くの方がこの映画に出会っていただきたいです。
(増永 香さん)
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