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地域の拠点に(上映会報告2009/11/3)

11月3日の文化の日は、岐阜県大垣市で上映会がありました。9条の会・おおがきが今回の上映会を主催してくれました。9条の会・おおがきでは、西濃法律事務所を活動の事務所として、これまでに反戦、人権問題などを考える上映会や講演会などを企画しています。

9条の会・おおがき 活動ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/jog9_staff

上映会は夕方6時からでしたので、お昼頃に自宅を出ました。まず、東京駅から東海道新幹線に乗って名古屋へ。

名古屋からは東海道本線で大垣へ。
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快速電車ならば、30分ほどで大垣へ到着。
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大垣駅前の様子
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大垣に到着したのは4時過ぎ。上映会前に軽くご飯を食べることにしました。駅ビルに手打ちうどんのお店をみつけて入ります。

だし醤油かけうどん。
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あらかじめ駅前のホテルにチェックインして、今日の上映会のアレンジをしてくれた船田さんと待ち合わせをしました。車で会場の「ソフトピアジャパン」へ向かいます。ちょっと変わった名前ですが、「中部圏のIT拠点」を目指して作られた情報産業団地だそうで、高層の巨大ビル郡がそびえたっています。しかし、駅からは離れていて、交通の便も良くはなく、けっして有効活用されているとは言いがたいようです。

ビルのデザインはかつて東京都知事にも立候補した黒川紀章氏。
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建物の中に入ると、織田信長の銅像が! 思わず記念撮影。
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(ちなみに岐阜駅前には、更に巨大で金ぴかの織田信長像があるらしい・・・!)

「岐阜県の負の遺産」と揶揄されてしまうほど、この施設には沢山の税金が使われたそうなのですが、この建物郡の立派さとは対照的に、駅前の商店街は文字通りシャッター街となって寂れていました。かつて大垣は紡績業が盛んで、日本の大手紡績会社の工場があちこちにあったそうです。働き口を求めて、九州や東北地方などから沢山の人が移り住んで、それらの工場で働いていました。しかし、工場の海外移転が始まり、現在ではかつての紡績工場は巨大なスーパーに取って代わっているそうです。巨大小売店に人が流れ、駅前の商店街はすっかり寂しくなってしまったのだとか。

名古屋が通勤圏でもある大垣市では、トヨタ自動車の下請企業も多くあり、この不況で日本人・外国人労働者(ブラジルなど)の派遣切りが問題となっているそうです。そのため西濃法律事務所でも、派遣切りについての相談を多く受けており、反貧困問題に積極的に関わっていると聞きました。

西濃法律事務所も関わっている「ぎふ反貧困ネットワーク」
http://gifuhanhinkon.web.fc2.com/

さて、上映開始30分前になり、上映会場であるセミナーホールを開けてもらって、サウンドチェックをしました。200名収容の素晴らしい設備にビビリます。
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会場へ向かうバスは1時間に1本しかないそうですし、上映終了後にはバスも終わってしまうそうなので、車が無いとまず無理。こんな大きな会場でどれだけ来てくれるのかと、今更不安になりました。

それでも、段々とお客さんが来てくれました。中には、9月のあいち国際女性映画祭でお会いした山田さんが自転車で駆けつけてくれました。中には、名古屋から来てくださった方もいました。寒い中、ありがとうございます!!
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船田さんによる始まりの挨拶。大体70~80人弱の方が観に来てくださったそうです。ありがとうございました!
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船田さんが、「イベントのとき、主催者側は多く人が来ているようにみせるために、お客さんにまとまって座ってくれるようにお願いしたりする。でも、大垣の人はみんなバラバラ」と言っていたのが面白かったです。なるほど、パブリシティー用には多く見えたほうが良いですものね。でも、観るお客さん側としては、ゆったり座れた方が楽ですものね!

上映後のトークでは、大体20分ぐらいと言われていたにもかかわらず、30分以上話してしまいました。質疑応答が4分ですって! 大変!!

時計を手元に置いて話すべきでした・・・
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結局4分という制限時間を大幅に過ぎて質疑応答が行われました。「今後の予定」、「イギリスと日本の平和活動の違いをどう見るか?」、「クレジットに出てくる監督とは別の早川という名前は誰か?」、「修学旅行で最近広島や長崎へ行かなくなっていることをどう思うか?」などの質問をいただきました。

映画のDVDも沢山買っていただきました。ありがとうございます! 写真はサイン(?)をしているところですが、現在のところ付加価値はほとんどないためcoldsweats01、今後価値が上がるよう頑張らないといけません!
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上映会後は、スタッフの皆さんと創作和風居酒屋へ。
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創作料理の数々
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今回、上映会のアレンジなどをしてくださった船田さんは、ご主人は農業をされているそうです。交流会では、農業の話になりました。名古屋から大垣に向かう車中からは田んぼが沢山見えましたが、現在、農業を続けること、とくに兼業農家として農業に従事することはますます難しくなっているのだとか。会社勤めで長時間会社に拘束されては、農業は出来ません。今でも兼業農家としてやっている人たちの多くは、公務員、教員、郵便局員、もしくは農協職員などの比較的時間を持てる人がほとんどだそうです。

農業の人手が足りない、日本の食料自給率を上げよう、と、政府は新規就農人口を増やそうとしています。派遣先の工場をクビになった人たちを、巨大な農業会社へ就職させようとする。でも、それでは工場での労働と全く同じで、作物を作る厳しさや喜びなどを味わえる体験とは程遠いのが現状です・・・。

ところで、交流会にはKen Koshioさんというミュージシャンの方も来ていました。アメリカ・アリゾナ州で活動しながら、時々日本に戻ってきているそうです。ストリート・ミュージシャンとしての経験も長い彼は、ブライアンの路上での活動について「彼には覚悟がある」と言っていました。

Kenさんは、音楽活動の傍ら、アメリカの子供たちに日本文化を教えたりもするそうです。特に原爆について話題にしたときは、アメリカと日本の感じ方の違いを強く感じたのだとか。国というフィルターを通して情報が伝えられているのですから、原爆、原爆投下の是非などについて、感じ方に違いが起こります。特に、アメリカの場合、一部の大都市を除いて大多数の地域では自分の国の行いが誤っている・いたとは全く思わないようで、説明するのに苦労したと言っていました。

ロサンゼルスにあるリトル・トーキョーの話にもなりました。明治時代に移民としてアメリカへ渡った日本人たちが作った日系人のための町。私は行ったことがないのですが、そこには不思議なニッポンが存在するそうです。

現在では、日系三世、四世などの時代になり、苗字はかろうじて日本の姓ではあるものの、日本語はかなりカタコトだったりします。でも、カタコトのわりにはトイレのことを「ご不浄」などと、現在の日本人でも知らないような言い方で言ったりするのだとか! 「日本」の姿は、移民として渡った明治時代の当時のまま、日本人としてのアイデンティティーが不思議な形で継承・変化しているのでしょう。そういえば、私も以前日本で日系ブラジル人の方と会った時に、私と同年代にしてはどうも古びた名前の人で、(あれ??)と思ったことを思い出しました。リトル・トーキョー、私も訪れる機会があれば是非行ってみたいです。

911事件の当時、カリフォルニアにいたKenさんは、あらためてアメリカと日本の平和について考えるようになり、それ以降はアメリカ、日本で平和活動やライブなどを行っているそうです。

さて、ブライアンといえば、「大垣のブライアン」(!)との異名をもつ近藤ゆり子さんともお話が出来ました。9条の会・おおがきの世話人であり、徳山ダム建設中止を求める会の事務局長もされていて、「寝るのと食べるのが嫌い、時間がもったいない」というほど精力的に活動をしています!

徳山ダム建設中止を求める会ウェブサイト
http://www.tokuyamadam-chushi.net/

1日に出すメールの数は50~60通以上、その他にブログも書き、本まで出版されたとのこと・・・これでは確かに寝ていられないでしょう・・・!

あっという間に時間が過ぎ、11時ごろにお開きとなりました。考えてみれば、翌日は平日(=会社勤めの方はお仕事)・・・。遅くまですみません、そしてありがとうございました!
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ホテルへ戻ると、女性二人組がフロントで宿泊交渉をしていました。もう夜中なので、ホテル側としても空き室にしておくくらいなら値引きしてでも泊まってもらった方が良いのでしょう。それでも、交渉は双方の主張が難航して、結局2名でシングルルーム1泊8800円ということで決着したようです。定価よりだいぶ安い値段。(こんな交渉もアリなんだ・・・)とか思ってしまう私がいました・・・。でも、深夜まで宿が決まらない状態っていうのも精神的ストレスですよね? なので、これは最後の手段として持っておきたいと思います(←やっぱり挑戦する気なんだ・・・)。

翌朝は早めに起きて朝食とチェックアウトを済ませ、9時に船田さんと近藤さんが迎えに来てくれました。大垣市内を案内してくださるとのことです。「水の都」として知られる大垣には、市内のあちらこちらに「自噴水」が見られます。少し掘るだけで、水が湧き出てくるのだそうです!

八幡神社の「大垣の湧水」
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ペットボトルに湧水を汲みに来ている方もいました。
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住吉燈台と船町港跡
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市内を案内していただいた後は、9条の会・おおがきの事務所でもある、西濃法律事務所へ向かいました。

事務所のビル
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入り口には映画のポスターが貼られていました!
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中に入ると、事務員さんたちはお仕事の最中でした。弁護士の先生たちはもうちょっと後で出社するとのこと。何しろ、弁護士の先生方は夜2時過ぎごろまでお仕事をされるのも珍しくないのだとか! 日常の弁護士業務だけでも相当大変だろうと想像しますが、この事務所の場合、複数の弁護士が所属する法律事務所なので、物事を決めるためにミーティングも頻繁に行われます。ミーティングが終わって夜に接見、更に事務所に戻ってから資料作成。そうすると日付は既に変わっている・・・。決して”ワーキング・プア”ではないのでしょうが、かなり体力勝負の激務なんですね!

法律事務所は大抵、裁判所の近くや大都市に多く集中します。西濃法律事務所は、大垣にも弁護士事務所が欲しいという呼びかけに応じて、大垣へやってきたそうです。事務所を支えて地域の交流の拠点とすべく「友の会」を結成して、市民のための法律講座(「交通事故にあったら?」などの身近な問題)を開催したり、9条の会、さらには会員同士のゴルフまで、と幅広く活動しています。

相談者(弁護の依頼人)も「友の会」の会員になっているのは、全国的には珍しいのではないか、とのことでした。船田さん曰く、「地域の横のつながりを特に重視している」のだそうです。地域で阻害されてしまっては、社会復帰はますます難しくなってしまうからです。2008年から現在の場所で事務所を構えているそうですが、地域の交流の拠点として発展していってほしいと期待しています!

11時の高速バスで東京に戻る予定でしたので、10時ごろに事務所をおいとまして大垣から名古屋へ向かいました。

東海道線の車内にて。船田さんから頂いたお米が座席に鎮座しています! わ~、自家製のお米なんて感激です!! 頂くのが楽しみhappy01
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夕方に自宅に無事戻りました。今回の上映会をアレンジしてくださった船田さん、9条の会・おおがきのみなさま、寒い中映画を見に来てくださった皆様、どうもありがとうございました!

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