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次回作との初接点(上映会報告2010/09/23)

だいぶ時間が経ってしまって恐縮なのですが、先月23日には高田馬場にある新宿区立戸塚地域センターで上映会がありました。

今回の上映会の主催者は「住まいの貧困に取り組むネットワーク」という団体です。私は住宅問題に関心を持ち、3月の終わりごろからここのミーティング(毎月1回都内で開催。興味のある方はウェブサイトにてミーティング日時をご覧ください)に参加している関係で、今回の上映会を開いていただきました。

この戸塚地域センター、かなり新しい建物で、駅からも近く、しかも利用料金が格安です! 30人ぐらい入る会場で、プロジェクターやDVDプレーヤー、マイクなどがそろっている場所を見つけるのはなかなか難しいもの。でも、ここにはそれらの設備も完備されていて、しかも4時間借りて利用料が1,400円でした!!(←ネットワークが利用登録しているので、割引が適用)。映画を作ることの敷居はだいぶ低くなったけれど、低料金で上映設備の整った会場を探すのは未だに困難です。もし、自主映画の上映会を開いてみたいと考えている方にはオススメの施設です。

・・・しかし、低料金だから、と言うわけではないけれど、当日プロジェクターの調子が悪く(施設の担当者の方のお話では、先週使った利用者が使用後にプロジェクターやスピーカーの配線を全て取り外してしまったそうで、そのあとに配線しなおしたら映らなくなってしまったとの事)、せっかく大きなスクリーンと音響設備が用意されていたのですが、大型のテレビでの上映となってしまいました。字幕つきの映画だから見づらくて、本当に残念crying

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何とか上映は終わり、イベントの後半は某機構のある団地に関する報告集会となりました。ここの団地は耐震性に問題があるとして取り壊しが予定されているのですが、機構自体の削減方針もあり、本当に耐震性に問題があって取り壊さなければならないのか、直して使い続けることは出来ないのかと、機構のやり方に疑問を持つ住民たちが住み続けています。私は現在、この問題について映画を作っている関係で、この日は関係する人たちも来てくださったのでした。

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団地の最新状況について説明があり、その後は映画についての質問を受けました。現在、私が撮影している団地の住民の方からは、「反戦映画の次が何で住宅問題なのか?」という質問を頂きました。

戦争と住宅は、確かに全然分野の異なるものに見えるかもしれません。でも、私の中では一つの流れになっているのです(←無理やり?)。というのも、「ブライアン~」を作って以降、日本各地で映画を上映してもらった私は、行く先々で、いわゆる”反戦”、”平和”に関わる人々の高齢化を見てきました。それ自体は悪いことではないですが、社会的なことに関心を持ち、行動している人たちの中で、社会に対してもっと活発にモノを言うべき若い世代の姿が少ないと感じたのです。

なぜか?と考えると、「戦争に関心を持ち、繰り返したくないと強く思うのは、戦争を実際に体験した方たちだから」、と言う人もいます。それもあるかもしれませんが、私が私の身の回りの友人などを通じて感じたことは、「若い人たちは、仕事が忙しすぎて、給料が安くて、生活が精一杯で、他人の事や社会に構っている余裕がない」ということです。

非正規型の雇用が増え、派遣などで働くと、交通費ナシ、社会保険ナシが普通です。となると、一人暮らしの場合、20万円ほどの給料のうち、家賃、食費、交通費などの諸経費を引くと、ほとんど手元に残らない状態になってしまいます。これじゃ、いくら世の中に不満があったって、それを文句言う気力も、時間も、お金もない。。。

一方、映画監督といいつつ実態は限りなくプータローに近い生活をしている私は、ほとんど収入がない中で上映活動を続け、更には次回作にまで取り組んでしまうという生活をしています。こんなことが可能なのは、私が居候という生活スタイルを取り入れているからなのであります!(居候先には迷惑以外の何者でもありませんがcoldsweats01)。これが家賃や生活費に追われる生活だったら、上映や制作活動をするなんて、はっきり言って無理です! 商業映画ならば、ギャラが入ってくるのかもしれませんが、技術的にハードルが高いし、何よりスポンサーの意向で映画の内容も口出しされるでしょう。報道や表現の自由がどこまで守れるのか、難しい面もあります。

そんな風に考えた私は、(そうだ、居候を広めればいいんだ!)と思ったのです。今の、この家賃がかかりすぎると言う状態を、まず何とかしない限り、社会に対してモノを言おうと考えたり、多少収入が減っても、自分の好きなことをやる時間が持てる生き方がしたいとか、そういう風に考える人は出てこないだろう、と。反戦運動やモロモロの社会運動は、いわば現在既に起こっている問題に対する対処療法。それはそれで必要なのですが、もっと根本から、日ごろから社会に対して私たちが関心を持ち、意見を言うような社会になっていかないと、と思うのです。そのためには、家賃は2万円ぐらいまでがベストでしょう!(←独断!)

・・・と考え、私の中では、矛盾なく反戦→住宅と流れていったのです。まぁ、これがどれだけ他の人たちに共感を持ってもらえるか分かりませんが、私としては、居候、共同生活、間借り・・・といったライフスタイルを広めたいと思っております。

といいつつ、現在は団地の追い出し問題を撮影していて、それは居候が直接のテーマなのではないですが、公共住宅も守っていくべき必要な存在。それで今は団地問題を撮影しています。いやいや、これまで住宅問題とか、この国の住宅政策とか、そんなに関心を持って深く追ったことがなかったので、この取材を通して考えること、ぞっとすることなど、多々あります。このままだと映画のテーマがてんこ盛りになってしまうので、自分の中で整理し、編集しないと、と思っています。

そんなわけで、この日は初めて、初監督作ブライアンと、次回作が接点を持ったと言う、私にとって記念すべき上映会となったのでした。主催してくださった「住まいの貧困に取り組むネットワーク」の皆様、大雨にもかかわらず来てくださった皆様、どうもありがとうございました!

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