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活動家間のトラブル仲裁サービス・・・?!(上映会報告2010/11/20)

昨日は、新宿にあるギャラリー&多目的スペース「ネコノマ」で上映会を開いていただきました。ネコノマは、画家の増山麗奈さんと、ジャーナリストの志葉玲さんが共同で運営されているギャラリーです。私はこれまでに何度かMLでのイベント開催情報などでこの場所については聞いたことはあったものの、行ったことはありませんでした。

上映開始の40分ぐらい前に会場につくように家を出ました。新宿御苑駅が最寄り駅とのことで、(こんな場所にギャラリー持つってすごいなぁ)とか思いながら歩きます。しかし、靖国通りから一本細い道に入ると町並みが激変。いきなり昭和な感じに。

マッコリバーなる店
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古い木造のアパートもかなりあります。誰も住んでいないみたいです。
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東京のど真ん中に、まだこんな場所が残っているんだなぁと、興味深く思いました。散策したら、面白いスポットがたくさんありそうです。

しかし、ここにも再開発の動きはあるらしく、こんな事務所を見つけました。
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再開発で他のどこにでもあるような町並みに変わっていくのも、どうなんでしょう。立ち退きを迫られる人たちもいるはずです。団地問題にかかわっている私としては、複雑な思いがあります。
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ネコノマに到着!
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中に入り、増山さんと志葉さんにご挨拶。喜八さん(もう6回ほど「ブライアン~」を観て頂いているそうですhappy02)と新宿駅西口で反戦スタンディングをされている大木晴子さんも来てくれました! 大木さんとは時々各地のデモなどでお会いしますが、本格的なカメラで写真を撮られている姿が印象的でした。

この日も「ネコノマの写真を撮りましょう!」ということで、一緒に外に出ました。

大木さん:ネコノマの入り口にて。
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増山さんも呼んで撮影の打ち合わせ!
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昼間の住宅街ではかなり珍しい光景でしょう・・・happy02Dsc08985

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外へ買い物に出かけていた志葉さんが戻ってきて「何やってるの???」と。志葉さんも写真に加わります。
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写真撮影を終え、中に入ります。さすが、ギャラリーだけあって、中は絵画あり、オブジェあり、プラス生活用具もあり、のマルチ空間。
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予定時間になり、上映が始まり、上映後は志葉さん&増山さんとともにトークをしました。志葉さんは「イラク戦争なんだったの? イラク戦争の検証を求めるネットワーク」の事務局長をされています。今年の9月には、イラク戦争の検証委員会を設立し、前首相の証人喚問を行い、その様子をネットで公開したイギリスにも行きました。そのときにはブライアンにも会ったそうです! ブライアンの様子は、映画の中よりも10歳以上老けた感じで、話すのも大変そうだったとか。

ウェブサイトにも掲載しましたが、ブライアンは9月23日より入院中。検査の結果、肺に腫瘍が見つかったとのことです。これまではパーラメント・スクエア近くのセント・トーマス病院に入っていましたが、今はガイズ(?電話で聞いたので綴りが不明)病院の個室に移ったそうです。サポーターの人がお見舞いに行きましたが、面会ができない状態ということで(それが病状によりなのか、時間帯によりなのかは不明でした)、会えずに帰ってきたということです。

志葉さんがブライアンに会ったのは、まさに入院する直前だったので、相当体調が悪かったのだと思います。しかし、イギリスのイラク戦争調査委員会について志葉さんが尋ねると「あれはwhitewash(うわべだけのごまかし)だ」と話していたそうです。確かに、対外的にはイラク戦争調査委員会を開いて”総括”したような印象ですが、それによって決定的に過去のものとされてしまうという危うさもあるでしょう。この件については、もう論議したのだから、と。実際、元首相(トニー・ブレア)を証人喚問したというのは”手柄”かもしれませんが、実際にブレアが発言している内容というのは「苦しい決断だったが、今でも同じ状況であれば、同じ判断をするだろう」と、反省のかけらもありません。日本でのイラク戦争調査委員会は、イギリスを反面教師に、形骸化した調査委員会ではなく、実質的な、将来にとって有益なものにすべきだと思います。

一方の増山さんは、アーティストとして、また二人のお子さんのお母さんとして平和活動にかかわっています。「桃色ゲリラ」として、ピンクのビキニを着て国会前で反戦を訴えるといういわゆる非暴力直接行動は、同じく体を張って国会前での抗議活動をするブライアンと通ずるものがあります。年中外にいるブライアンも寒いでしょうが、”ビキニで国会”も相当つらいでしょう!!

トークは1時間か1時間半ぐらいだったかもしれませんが、話題は本当に多岐に及び、イギリスの監視カメラ、イギリス人は意外に長時間労働、オックスフォードまでの行脚、日の丸、パーラメント・スクエアの現状、海外映画祭への応募、居候生活、さらにはパソコンの自作まで飛び出しました! 増山さんからは、「イギリスの王室が”女王”ということは、フェミニズムなのか?」という斬新過ぎる意見まで出ましたhappy02

増山さんは、増山さんを主人公にしたドキュメンタリー映画「桃色のジャンヌダルク」があります。今年の3月に初公開し、日本各地の劇場で上映されているそうです。現在、監督は英語版を作成し、海外の映画祭に応募しているそうです。「ブライアン~」についても、海外での映画祭はどうなのか?という話になりました。

海外の映画祭も、日本同様、ジャンルごとにさまざまな映画祭があります。ドキュメンタリー映画祭、インディペンデント映画祭、女性映画祭、ファンタスティック映画祭(ホラー系など)、平和映画祭、アジア映画祭(アジアの監督作品もしくはアジアがテーマとなっている作品に特化)・・・などなどあげたらきりがありません。

私は「ブライアン~」完成後に日本&海外の映画祭を調べまくりました。いくら映画祭がたくさんあるといっても、自分の作品のテイスト&メッセージが映画祭の趣旨や傾向に合わなければ、申し込んでも落選する可能性が高いです。

特定のジャンルに絞らない、土地の名前を冠した国際映画祭(カンヌや東京、ロンドン、香港など)では、ドキュメンタリー枠はあるものの選ばれる本数は少ないですし、何より巨大で知名度のある映画祭なので、インディー系が入り込む余地は厳しいです。(カンヌの公募ウェブサイトを読んだことがありますが、応募できる映画のフォーマットとして35mmフィルムであること、とありました。その時点で低予算映画は対象外となってしまいます)

また、「女性映画祭」の場合は、作り手が女性であることはもちろんのこと、内容もフェミニズム系であることが望ましいといった傾向があります(それは公には言われていませんが、過去の上映ラインナップを見れば一目瞭然)。

そして、アメリカ、カナダ、オーストラリアの地域で開催される映画祭の多くは、公募作品に対して「申請料」がかかります。これは映画祭の知名度や、作品の長さ、どの部門に応募するかによって異なりますが、大体50~100ドル。いくら、世界中に映画祭があって、どれも応募自由とはなっていても、10つの映画祭に申請するだけで5万円以上かかってしまうのです。ヨーロッパ系の映画祭は無料のものも多いですが、ヨーロッパで受ける作品のテイストとアメリカで受ける作品のテイストの違いもありますし、その後世界的なマーケットに進出したいと考えている人ならば、申請料がかかってもアメリカの映画祭→アメリカ市場を狙う、という考えもあるでしょう。なんだかんだいって、いまだにアメリカの映画における影響力はヨーロッパのひとつの国より大きいのですから。

申請料も悩みの種ですが、国際映画祭に応募するということは、ライバルも世界規模でいる、ということです。ちなみに、インディペンデント系の最大の映画祭として有名な「サンダンス映画祭」には私も”記念受験”しましたが、申請料は100ドルかかり、もちろん落選。サンダンス映画祭の事務局から来たメールには「1万本を越える応募が・・・」とありました。宝くじの1等狙う、ぐらいの確率ですし、私が観た、アメリカの映画祭の舞台裏をくまなく取材したドキュメンタリー映画によると、サンダンス映画祭のキュレーターはすべての応募作品を観ている訳ではないです(←本人は否定しているけれど、映像から明らか)。よって100ドルはドブに捨てたも同然!

でも、私もいくつか応募した中で、ロンドンのインディペンデント映画祭とトルコのドキュメンタリー映画祭で選ばれ、上映されたのですから、やっぱり「申し込まない限り選ばれることはない」ということで、(これは・・・)と思う映画祭には申し込んでみるべきだと思います。

世界各地の映画祭が採用している映画祭応募サイトはこちら(英語)。

このサイトの便利なところは、いったん映画の情報を登録すれば、このサイトに登録されている映画祭に応募する際には、その情報をそのまま提出でき、申請料の支払いはクレジットカードでワン・クリック支払い完了。ものすごい手間と時間のかかる映画祭の申し込み作業がたった数分で完了します。使いすぎにはくれぐれもご注意を・・・。

ところで、上映会でよく聞かれ、その度に悩ましいのが「パーラメント・スクエアの現状」。映画の中で描かれているパーラメント・スクエアの姿は、現在のそれとは程遠いのです。ブライアンの気難しく頑固で、他人の意見を受け入れない性格が、だんだんと長年のサポーターたちを失わせる結果になってしまいました。ブライアンの置かれている状況が、彼をさらに頑なにさせているとも言えるので、一概にブライアンの資質のせいとはいえないのですが・・・。

長年のサポーターの中心人物であるマリアとの不仲が昨年ごろから決定的となり、マリアはブライアンによるところの「警察のスパイ」として、活動から出て行くようにいわれました。そんなことはどう考えてもブライアンの妄想なので、私やそのほかのサポーターたちはブライアンとマリアが元通りになるよう、手紙を書いたり、本人を説得したりを試みましたが、今度は私たちが「お前も一味か」といわれる始末。

「小学校の校庭程度の広さしかないパーラメント・スクエアで、数人の人がうまくやっていけなくて、どうやって文化や国籍の違う人たちに”分かり合え”なんて言えるの?」など、いろいろ書いても全く効果なし。困り果てた私たちは、これはもう私たちの手に負える問題ではないと、第三者の仲裁のプロに頼むことにしました。イギリスでは、クリスチャン団体が、非営利(もしくは比較的低料金)で、クリスチャン同士の争いごとや平和・環境団体内部でのいさかいを解決するサービスが結構あるのです。私たちは、そのうちのひとつを見つけ、ブライアンに紹介しました。ブライアンもマリアも敬虔なクリスチャンですし、平和活動家。まさに彼らのためのサービスといっても過言ではありません!

私たちが見つけたサービスはこれ

でも、このサービスを受けるには、双方の同意がいるので、ブライアンはこれに同意することを拒否し、結局仲裁サービスを受けることにはなりませんでした。それで、パーラメント・スクエアは空中分解となったまま、ブライアンが体調を崩し入院中で現在に至る、ということになっているわけです。

・・・でも、クリスチャンで、平和活動家で、争いごとが多くて、第三者に仲裁を頼んで解決って、本来どうなの??? 争いや揉め事から、一番遠い位置にいる人たちのはずでは・・・???

しかし、クリスチャンの仲裁団体「Bridge Builders」のウェブサイトには冒頭の一番初めに「Disagreement and conflict in the church are inevitable. 」と書いてあります。教会内の意見の相違や衝突は避けられないもの、ですって。それ、前提なんだぁ・・・bearing

クリスチャンとか、平和活動家である前に、みんな人間なのですから、当たり前といえば当たり前でもありますが・・・。

・・・と、思わずあれこれ書いてしまいましたが、トークは無事終了し、お開きとなりました。

上映会を企画していただいた増山さん&志葉さん、そして観に来ていただいた皆様、どうもありがとうございました!!

帰り道で、上映に間に合わなかったという方から花束をいただきました! どうもありがとうございます!
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大木晴子さんより、イベントの写真を送っていただきましたので、掲載します。どうもありがとうございました!

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坂田洋一さんも写真をアップしていただきました。ありがとうございます!
http://picasaweb.google.com/ArsPaforma/iWmXdI?authkey=Gv1sRgCJD9z-TTosLN_wE&feat=directlink

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