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ここ最近のロンドン社会情勢

直撃取材の続きを書きたいところですが、ロンドンのフリージャーナリストのRikkiから、このところ日本でもニュースで取り上げられたりした社会保障削減に関するデモなどについて、たくさんレポートをしたとメールがありましたので、今日はそちらを紹介したいと思います。

Rikkiは、ロンドンのインディペンデント系のジャーナリストでは、おそらく一番活発で、誠実に活動している人です。私はブライアンを通じて知り合い、ロンドンにいる間、取材のやり方をいろいろアドバイスしてもらい、ずいぶんお世話になりました。

以下、最近のレポート10本!
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ボーダフォンに対する抗議活動
(ボーダフォンの60億ポンドに上る税金逃れが発覚したため。60億ポンドという額は、政府が発表した社会保障の削減額の3分の1にあたる莫大な額)

社会保障の削減に反対する人たちの抗議活動

11月24日の学生たちによる学費値上げに対する抗議活動(その1)

11月24日学生デモ(その2)

Rikkiが撮影したビデオでは、警察がデモに参加した学生たちを一定の方向に押しやっていく様子がわかります。これはKettlingという手法で、抗議活動参加者たちを群れのように一定の場所にまとめることで、扱いやすくするというもの。(Kettleは”やかん”。やかんは、蒸気の吹き出し口が一箇所。そこからだけ蒸気が吹き出すというのと、荒くれる抗議活動者たちを一箇所にまとめることを連想しているのだと思います)

学生たちを追いやる警察に「一体何の法律に基づいてやっているんだ?」とRikkiは問いただしますが、警察は何も答えません。

学生デモ(その3)

抗議活動は夜になっても続く。。。
学生だけでなく、先生たちもかなり抗議活動に参加していたようです。「私たちの生徒は顧客ではない!」と書いたプラカードを掲げた先生の写真も見えます。

Coalition of Resistance集会

カムデンセンターに1300人以上が集まり、抵抗して立ち上がる人々の連帯イベントを開催。学生や政治家などが登壇。

学生デモ11月30日(その1)

今度はパーラメント・スクエア近辺でのデモ。ものすごい警察の数。逮捕者も。雪が降ってて、寒そう~~~。

学生デモ11月30日(その2)

夜のトラファルガー・スクエア。警察と学生たちが押し合う中、一人の女性が気を失って倒れたにもかかわらず、警察は救護を拒否。彼女はその場に倒れたままで、しばらくしてやっと救助されたそうです。

写真にもありますが、イギリスのデモは馬が出動します。日本のデモでは、私はいまだかつて馬は見たことがありません(←日本でもいるんでしょうか?)。

学生デモ12月10日

こちらもかなり大規模なデモ。Rikkiによると、これらの一連のデモは、政府やマスメディアによって、学生たちの暴動により建物などに損害が出ている、という論調で報じられているそうです。Rikkiは、それらのうそを見破るための写真を紹介する、ということで多数の写真を掲載しています。

保守党・自民党連立政権に反対する抗議活動

自民党は選挙公約で授業料廃止を訴えていたにもかかわらず、政権入りしたとたんに授業料値上げに賛成したのですから、そりゃぁ有権者は怒りますよね!!

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以上、Rikkiからのレポートでした。ちなみに私の近況を聞かれたので、「公共住宅の追い出しについて映画を作っている」とメールしたら早速返事が来て、イギリスではサッチャー政権時代に民営化が進み、公共住宅については「Right to buy」(買う権利)というやり方を導入して、数年住めばその公共住宅を買う権利を持てる、という制度になり、多数の公共住宅が売却されました(バブル期はそれらを転売して一儲けする人も)。それは私も知っていました。

しかしRikkiによると、公共住宅についてRight to buyの流れはあったけれど、そのまま借り続けることも可能だったし、借り続けて自分が死んだあとは家族にその権利を譲ることが出来るとされていたそうです。それが、今度の保守・自民党政権によってその制度に改正が加えられ、公共住宅を借りて2年間は条件は変わらないけれど、2年ごとに条件が見直される(近隣の民間家賃と同水準へ値上がり)というように、変わっていくのだそうです。それによって、貧しい人々がロンドン郊外へ、そしてさらにその郊外へと追いやられていってしまっているそうです。Rikki曰く、「ロンドンは金持ちのゲットーになりつつある」とのこと。

日本だけでなく、世界中でこういう流れになっているよなぁ・・・とつくづく思います。

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