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[jp] イギリス以外の交流

現在、再編集作業中ですが、昨日は色んな事務作業に追われて、何も編集作業が出来ませんでした。今日は朝から夕方まで編集作業だけに集中することが出来て、この映画を作る意義といったような壮大なテーマについての、現在の自分の見解をひたすら文字にして書きまくりました。その後で、映画の全構成をまとめたエクセル表をみながら、要変更箇所を記入していくという作業を終えました。

この映画を作る意義、ですが、例えばこんな項目を立てて、自分の気持ちを整理していきました。

・この映画を撮ろうと思った理由

・実際に取材を始めて、自分の気持ちに変化はあったか

・誰に訴えたい映画なのか?

・自分の立ち位置は? 各登場人物(住民、専門家、URなど)のバランスは?

・大学教授に登場してもらった意図と注意事項

・映画として成立させることと、ジャーナリズムは、自分の中でどのように両立(または消化)させているのか

・・・といった項目を立て、それぞれに自分の思いを書き綴っていきました。書いてみることで、意外な発見や、気がついたけど手遅れなもの、今からでも何とか改善できるかもしれないもの・・・などがありました。でも、一番大きな効用は、自分の立場について、自分自身をある程度納得させることができた、というものかもしれません。

批評会でいろんな意見をいただき、初上映会後で感想をいただいたりした後で、自分の中では、どの意見もその通りで、でもそれぞれの意見が全く違って・・・と、混乱するような感覚があったのですが、た~~~くさんの意見の中から、「自分はこれで行こう」と”腹を決めた”風の気持ちが芽生えてきました。もちろん、(こうすれば良かった)という後悔ポイントは沢山あるのですが、自分の持つ素材を一番生かせる形でやるにはどうしたらよいか、という発想で取り組みました。

自分のこの映画に対する思いは、また明日にも書いたものを読み返して、さらにはっきりとさせたいと思います。それが終わったら、次は素材テープを記録したノートを最初から読み返していくことにします。

ところで、全く話が変わりますが、私は外国人の友人といえば、これまで国籍問わずイギリスに住んでいる(もしくは住んでいた)人がほとんどでした。この前の「映画道場」以降、そこで知り合ったアジアに住む外国人たちとメールでやり取りをしていて、いろいろと面白い発見があったので、今日はそれを書こうと思います。

まず、タイ人の監督さんなのですが、いつもメールの中で「555」が多用されます。(なんじゃそりゃ)状態で、使用意図が全く分からなかったのですが、ネットで「555 Thai」で検索してみたところ、ウィキペディアで「555 (number)」というページがあり、そこで「The Thai version of lol in a text conversation. "5" in Thai is pronounced "ha," so three of them would be "hahaha."」と書いてあったのです。つまり、日本語メールで言うところの”(笑)”ってやつ! 全く知りませんでした。。。

また、映画祭を観に来ていた香港在住のフランス人・セバスチャンは、私の映画も観てくれたのですが、香港の公共住宅について、参考になる情報を送ってくれました。

例えば、そのひとつが「石硤尾」(Shek Kip Mei)。ウィキペディアにもこれに関するページがあります。中国本土から香港にわたり住んだ移民たちが暮していた、貧しいスラム街が、1953年に大火事となり、5万人以上の人がホームレス状態となったそうです。そこで、当時の香港の統治者は、彼らのために市価の10分の一程度の家賃で住める超高層の公共住宅をそこに建設したのですが、そこはしばしば訪れる観光客たちから「まるで牢屋」といわれるような、とても狭く、極悪な環境。それでもその場所に半世紀以上にわたり公共住宅として存在していましたが、3年前に完全に閉鎖されたのだそうです。

もうひとつは、「牛頭角下村」(Lower Ngau Tau Kok Estate)。こちらもまたウィキペディアにページがあります。ここも香港では有名な、歴史的に知られる公営住宅だそうですが、昨年完全に閉鎖されたとのこと。

香港の公共住宅についてのページもありますが、その過密振りと高層振りは尋常じゃありません!!! 日照権とか、”快適で安全に暮す権利”とか、そういった発想はまるで皆無のようにさえ見えます。日本や欧米でこんなの建設したら、”人権派”みたいな人でなくとも、きっと反対することでしょう。

香港の公共住宅の写真(拡大版)はこちら

普段、日本で公共住宅の学習会などに参加する機会は多いほうの私ですが、アジアの公共住宅についてのシンポジウムや紹介例は見たことがありません。(あるかもしれませんが)。でも、中国の追い出しで、追い出しに応じない場合は建物ごと爆破する、という事例にも現れているように、日本以上にトンデモナイ状況なので、モデルケースとして研究する人がほとんどいないからなのかもしれません。だって、こんなのみたら(日本は全然マシじゃないか!)と思われるのがオチですからcoldsweats01

日本の公共住宅の研究者たちの関心は、ヨーロッパ諸国に向いているものがほとんどです。ヨーロッパの水準と比べて、日本の水準の低さを批判し、アメリカの例を紹介して「このまま行けばアメリカ型の自由市場に晒されてしまう!」と警鐘を鳴らす。それが一般的な研究事例報告のように思います。

でも、世界を見渡せば、きっとさまざまな公共住宅のバラエティーがあるのですから(良くも悪くも)、それらをもっと知りたいとも思います。そして、もし私たちより悪い環境の公共住宅がある国ならば、一緒に良くなっていけるように、活動を連帯させるとか。ヨーロッパ一辺倒ではなく、これからはこんな動きが高まっていくといいな、と思います。

私自身も、ここ数年はイギリス中心のヨーロッパが、自分の中である種の”スタンダード”となっていた節がありますので、これからはもっといろんな国の人たちと交流していきたいです!

そんなことを考えていたら、今日はブライアンの上映会についての問い合わせメールが、アメリカから届きました。どこかで私のサイトを見つけ、連絡をくれたようです。シカゴ州在住のアメリカ人(?名前から察するに)から。「ブライアン」は、海外上映はイギリスとトルコしかしたことがないので、アメリカでも上映できることになったら良いなぁ! これからDVDを送るので、観て、気に入ってもらわないと上映は実現しませんが・・・。

同じ英語圏とはいえ、アメリカとイギリスではだいぶ国民性が違いますから、ブライアンはどう映るんでしょうね・・・。それも興味があります。

無事上映が決まると良いなぁ・・・。

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