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[jp] 福岡での夜回り

7月1日は、朝9時ごろ起きました。江上さんとともに、ベイサイドエリアで朝からやっている温泉へ。江上さんは仕事があるのですぐに会社に行かなければなりませんでしたが、私は次の予定が午後1時だったので、のんびり温泉につかることにしました。
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温泉から出た後は、これから3日間お世話になる斉藤さんの家へ向かいました。今回、福岡に行くことになったときに、福岡の住宅関係で紹介していただきました。最初は上映会のお願いだけでしたが、泊まるところがなかったので、宿泊もお願いすることになりました。

地図を印刷してきたので、斉藤さんの家は無事見つかり、挨拶をしました。素敵なお庭も見せてもらいました。建築家なので、自分の家も自分で設計されたとのこと!! お庭では、スイカやかぼちゃもとれるのだそうです。
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ここが私が寝泊りさせてもらったお部屋。とても快適でした!
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斉藤さんと奥さん
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奥さんはピアノの先生をしていて、作曲もするそうです。奥さんが作曲し、斉藤さんのお姉さんが歌ったというCDと、斉藤さんの娘さん(東京でREONというバンドで活動)が出されたCDをいただきました! 音楽一家です!! 滞在中は音楽の話や海外の住宅の話など、色んなお話を聞くことが出来て、とても楽しかったです。
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この日は午後3時から福岡アジア映画祭での上映でした。時間に間に合うように会場に向かいます。

映画祭の会場がある、九州日仏学館(福島原発の事故で、東京の日仏会館やフランス大使館員がたくさん福岡に避難してきて、この日仏学館にたくさんのフランス人が身を寄せていたそうです)
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映画祭の看板
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久しぶりに映画祭のスタッフの方々に会えました。皆さん、2年前とまったく変わりがなく、タイムスリップしたような感覚に。

映画祭のパンフレット
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さようならURのページ
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上映をして、そのあとのQ&Aは、お客さんは少なかったのですが、質問は活発で、制作で苦労したこと、公共住宅の持つ可能性や将来性について、大震災で73号棟は大丈夫だったのか、URの反応は?、社会運動では実は弁護士が一番悪人なのでは?(←社会運動に”人権派”などといって近寄り、結局は和解に持って行き、当初の目的を果たせないで終わらせてしまう)などなど、様々な質問をいただきました。

実は、映画祭会場の九州日仏学館の隣が、この日解体工事をしていたのですが、ここにもURの団地があったのだそうです!! 住民が追い出されてしまったそうです。福岡の場合、URの団地は中心地の便利な場所にあり、それらを取り壊して商業ビルを建てる動きが多い、と聞きました。確かに、このあたりは「赤坂」というエリアで、超中心地です。こんな場所に新しい賃貸マンションを建てたら、家賃は3倍ぐらいでは納まらないでしょう。
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自分の映画のあとは、韓国の女性監督(キム・ジヨンさん)が日本の地方選挙について撮影したドキュメンタリー「選挙・日本の場合2」を見ました。
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上映後のQ&A(向かって左から映画祭代表の前田さん、監督のキムさん、プロデューサーでこの映画の主人公でもある蜷川さん)
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金さんになぜこの映画を撮ろうと思ったのか?と聞きました。金さんは、「自分から撮ろうと思ったのではない。でも、撮らないかと声をかけられて、自分は今とにかくたくさん作品を作りたいから、それで作ることにした」と言っていました(まぁ、これは単純化して説明してくれただけかもしれませんが)。

私はちょっと前にも、「とにかくたくさん作品を作りたいから」という映像制作者にあったことがあります。私自身はその感覚が、いまいち良くわかりません。作品を撮るということは、お金をもらえるorもらえないに関わらず、その間の自分の生活やエネルギー、大げさに言えば人生をつぎ込むことと等しいと思います。だから、自分から「撮りたい」と思えるものしかやりたくない(そもそも自主制作なんだし)と思ってしまい、自分はこの調子だと一生のうちで10本ぐらいの作品しか出来ないのでは?と試算しているのですが(いや、10本も出来たらすごいと思う)、まず量産したいという気持ちでどんどん作っていく人を見ると、(そういう発想の人もいるんだ・・・)とびっくりします。

でも、最初は自分が気乗りしなかったものでも、だんだんと撮影するに連れてその面白さを発見していくこともあると思いますし、映画は完成させないと誰にも評価してもらえないので、チャンスがある限りどんどん作品作りに取り掛かって、完成させていく、というスタイルもありだと思います。金さんは1年に1本のペースで長編ドキュメンタリーを発表し続けているんですって! すごいエネルギーだと思います。

プロデューサーの蜷川さんは、「最近はドキュメンタリーを作るのが、どんどん難しくなっていってるよね」と言っていました。NPOとか福祉施設とか、そういうところのスポンサーを得て、障害者や作業所の感動ものドキュメンタリーを作るのが流行っている、とも。「本当に自由に作るのは、難しいよね」と嘆いていました。また、映画を「完成」させることの難しさについても話していました。「俺はどんな映画でも、まず完成させたと言うそれだけで80点やる!」と言っていました。映画作りを始めても、途中で頓挫する企画が、とても多いのだそうです。そのことについて、キムさんのほうは「映画を完成させるのは甘くない。執念が必要」と言っていました。

キムさんの映画を観た後、映画祭の会場を離れ、斉藤さんと待ち合わせして野宿者の夜回り&配食に参加しました。「福岡おにぎりの会」です。斉藤さんもメンバーとして活動しています。
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食中毒を防ぐために、4月以降はおにぎりではなく、パンを配っているとのことでした。袋にパンとチーズ、おにぎりの会会報をいれたセットを手分けして作ります。
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元野宿者、高校生、大学生など、たくさんのボランティアで部屋が溢れかえっていました。
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果物セット
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部屋の中には、野宿、アルコール中毒、DV被害者シェルター、外国人移住者支援など、様々な情報のパンフレットが置かれていました。
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福岡市内の各所に配ります。ここ数年は生活保護を受給して路上から脱する人が増え、以前よりだいぶ少なくなったと言っていました。民主党政権になってから、いわゆる「水際作戦」が減り、多くの人が生活保護受給者となったそうです。
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ビッグイシューの販売員さんも来て、雑誌を販売していました。
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常連のお客さんが書いてくれたと言う、販売員さんの似顔絵。本人にそっくり・・・!
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いくつかの班に分かれて配食に向かいます。私は斉藤さんとともに、舞鶴公園の班に参加しました。舞鶴公園には、以前は50人以上の野宿者がいたそうですが、今は少なくなったと言っていました。それはそれでよいのかもしれませんが、少なくなったことで野宿者どうしの横のつながり・交流も失われてしまったそうで、生活保護を受給してアパートには入れても、友達がいなくて孤独死する人が、毎年数人いるそうです。
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もう9時過ぎなので、公園はひっそりしているのかと思ったら、マラソンをする人たちがたくさんいました。
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一体この公園のどこに野宿をしているのだろう?と思ったら、マラソンする人たちのすぐ脇の、真っ暗な辺りにテントの群れがあるというのです。暗くて全く見えません。
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懐中電灯を持って、茂みのほうへ向かっていきます。
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確かに、真っ暗な中にテントがいくつかあります!
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持ってきたパンや果物、衣料、歯ブラシなどを渡し、体調などについて聞いていました。3分も時間はなかったと思いますが、その間に何箇所も蚊に刺されました。お堀が近くにあり、藪の中なので、蚊がたくさんいるみたいです。ここで生活するのは大変だろうなぁ、とつくづく思いました。

公園の別の場所へ移動します。
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猫を飼っている野宿者の人もいました。フラッシュで目が怖い・・・!
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数箇所を回り、この日の夜回りは終了しました。斉藤さんの家に戻り、おなかがすいているかときかれました。そういえば、何だかんだで食べる時間を持てなかったことに気がつきました。肉じゃがをいただいてから、寝ました。
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