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[jp] まるで有害図書扱い・・・

昨日は、毎年行われている「全国公団住宅居住者総決起集会」に取材に行きました。全国のUR団地では、団地ごとに”自治会”がありますが、その自治会を束ねる組織として”全国公団住宅自治会協議会”(通称:自治協)があります。その全国集会が日本教育会館で行われました。

水道橋から歩いて神保町へ向かいます。道すがら、良さそうなお店を発見!「卸)神保町食肉センター」と書いてあります。
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「朝採りレバー入荷日時」なんて書いてあったりして、とても新鮮そう!!
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ランチは45分間焼肉食べ放題ですって!
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神保町とは普段余り縁のない生活をしているのですが、今度神保町に来る機会があればランチに行きたいです!

近くの電信柱を撮影(マニアックなお店は、店名ではネットで見つけられない場合もあるので、近くの電信柱を撮影して住所を記録しておくのです)。
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予定より早めに会場に到着しました。まだ開始時刻まで1時間以上ありましたが、既に会場は半分以上の人で埋め尽くされていました。何しろ1年に1回のこのイベントのために、全国のUR団地の自治会・自治協の方々が結集するのです。

私はこの日、取材とあわせてもうひとつやりたいことがありました。それは会場で「さようならUR」の映画のチラシを配ることでした。URの団地は全国に点在していますが、さすがにそれらを全て回ることはできません。この日のように、全国の団地が一堂に会するイベントは、映画についてお知らせする良い機会だと思いました。

取材している高幡台団地73号棟を除いて、私自身はUR団地に住んでいる知り合いはそう多くありません。しかしながら、高幡台団地の取材や、「さようならUR」の上映、そして前作「ブライアン~」の上映を通じて、会場ではちらほらと知っている顔の方を見つけることが出来てうれしかったです。

その方たちに、会場での映画のチラシ配布について相談したところ、会場で何かを配るには自治協の許可を取らないといけないのでは?といわれ、自治協の事務局長さんにご挨拶に行くことになりました。

名刺とチラシを持って、事務局長の井上さんにご挨拶に行きました。最初は普通に自己紹介をしたのですが、「さようならUR」という映画の名前を言ったとたん、井上さんと他の役員の方から「そういう内容の映画のチラシをここで配られたら困る、偏った見方の映画だから」と言われました。チラシの配布自体、自治協主催のイベントではお断りしているとのことでしたが、それに加えて私の映画をとても警戒しているということが、よく伝わってきました(彼らは私の映画を観ていないのですが、映画の存在は知っています)。

そのことを、会場でお会いした自治会長さんたちに話すと、とても驚いていました。「自治協がそんなこと言うの? URについて、色んな問題点を指摘している映画じゃない? まずは観てから、それでそれぞれの人がどう思うかでしょう?」と。

・・・でも、私自身は自治協側の態度をある程度想定していました。というのも、高幡台73号棟の問題では、映画の中で描かれているように、73号棟の住民と自治会は対立しています。自治会は73号棟の住民に事前に相談することなく、取り壊しに対してURに同意し、それ以降も態度を変えていません。

困った73号棟の住民たちは、自治会の上部組織である自治協に助けを求めたのですが、自治協は「各自治会の判断を尊重する」として、何も動いてはくれませんでした。

福岡で「さようならUR」の上映会をした時に、主催者の斉藤さんが福岡の自治協に映画の上映会のお知らせをしたのですが、遠く離れた福岡の自治協の人でさえ「高幡台73号棟問題は微妙ですからね」と、全国自治協、そしてURとの関係を懸念して、福岡の自治協として共催に名前を出すことを断ったそうです。

そんなわけで「住まいは人権、安心して住み続けられる公団住宅を」というスローガンを掲げる公団自治協にとって、全く同じ願いを持って闘い続けている高幡台73号棟の住民たちは、見放され、アンタッチャブルな案件となっているのでした。

高幡台73号棟の問題がメインテーマであり、しかもURの腐敗や組織の問題点にも言及している私の映画は、公団自治協にとっては会員に見せたくない「有害図書類」なのだろうと思います。

以前URの労働組合の人からは、「URの腐敗・天下り構造を持ち出すと民営化論が加速してしまう、だから映画ではそれについて触れないほうが良い」と言われたことがあります。おそらく公団自治協も(私の勝手な想像ですが)そういうことを懸念しているのかもしれません。この日の総決起集会でも、URの組織の腐敗については参加者からほとんど出ず、もっぱら「公共住宅の売却・削減、民営化に反対!」が叫ばれていました。

でも、私が言いたいのは、URの腐敗や天下り構造による膨大な借金のしわ寄せが居住者に来るということ自体が、本来間違っていると思うのです。URの組織体制の批判をすることと住民の住まいを守ることは、別物ではありませんか? URの組織の腐敗に目をつぶっていたら、結果的には住まいを守れないということになる、と思います。

映画を観もせずに警戒されてはいますが、それでも全国の自治会から映画に純粋に興味を示してくれる人が出てきて、この映画を観てもらう機会が増え、URのあり方について、公共住宅について考えるきっかけとなってもらえたらと思うので、今後も広報を続けて行きたいと思っています。(実際、映画を観たUR住民の方や自治会の役員の方からは、この映画が問題だとか、他の住民たちに見せるべきではないなんて、一度も言われたことはありません。逆に他の人たちにも見せるべきだと言われますし、私もそう思います)。

さてさて、前置きがやや長くなりましたが、総決起集会。まず、開会の挨拶があり、そのあとで各政党の国会議員による来賓挨拶がありました。
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民主、自民、公明、社民、共産の議員が挨拶をしていました。例えば院内集会でも、議員が駆けつけて、参加者への激励とも、単に選挙演説(自分の宣伝)とも受け取れるような挨拶をすることはよくありますが、そのメンバーを見てびっくり。事業仕分けでURを民営化すべく議論していた、仕分け人もいるではありませんか!! 

一体、どういうわけで主催者はこの議員を呼んだのか、そして仕分けのメンバーとなってURを民営化しようとしていながら、このような集会に来賓として参加する、その議員の節操のなさにも、驚くばかりでした。だって、それって、反原発の集会で、東京電力の社長が開催の祝辞をするようなものでしょう?!?! あらゆる政党の議員に、とにかくお願いしますよ!というすがるような気持ちで議員たちを集めているのかもしれませんが、ちょっとありえない人選だよなぁ、と思いました。ああいう場で政治家が挨拶をして場内大ブーイングとなるならまだ理解できますが、議員の挨拶の後に「では○○地区(その議員の選挙区)の皆さんご起立ください」といって、みんなが手を振って声援を送っているではありませんか! 

政治家の単なる宣伝の場とさせないで、本来の職務を全うさせるべく、こういう場に政治家を呼ぶならば、今後はもっと厳しい対応でやったほうが良いと思います。

来賓挨拶の後は、基調報告があり、そして各地方自治協の報告と決意表明がありました。北海道から九州まで、自治会の皆さんがそれぞれ思い思いに工夫を凝らしたパフォーマンスがあり、しかもめちゃめちゃ手作り感に溢れていて、なんだか微笑ましかったです。
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高幡台団地自治会も所属する、多摩自治協。
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こうやって各自治協の登壇写真を並べてみると、来場者もそうですが、高齢化が進んでいることが分かります。もちろん、若い世代もUR住宅に入居していますが、住まいに関心を持ち、自治会にも積極的に参加する人たちは、高齢者が多いのです。

千葉・茨城自治協による、「どじょう」パフォーマンスと歌。大うけでした! この日のために練習したのだと思いますが、何しろ後半の歌が音楽とずれまくり!!で、ある意味シュールで斬新でしたhappy01 デジカメ動画で撮影しましたので、ビデオをご覧ください。総決起集会会場の雰囲気も伝わるかと思います。

写真の右下に写っているのは、全国の公団自治協に寄せられた署名。ものすごい量です。住民たちの暮らしが、政治、政治家、官僚、UR、その他のややこしい人たちなどによって食い物にされないように願うばかりです。
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3時ごろに総決起集会は終了し、映画のチラシを会場内で配ることができなかった私は、何人かの有志の方々に協力してもらい、会場の外で映画のチラシを配ることができました。出席された方たちがいっぺんに外に出てくるので、全ての人にチラシを渡すことはできませんでしたが、それでも600枚ほどのチラシを配ることができました。お手伝いいただいた皆さん、ありがとうございました!!

集会のあとは、霞ヶ関の弁護士会館に行きました。

弁護士会館からの風景。紅葉がきれいです。
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6時半から、弁護士会館で「自由人権協会」主催で、「東電会見の嘘~発表ジャーナリズムの限界~」というイベントに出席しました。会場は立ち見の人で溢れています!
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イベントの案内より、このイベントの内容を紹介します。
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福島第一原発事故発生後、連日行われた東京電力の会見。そのほぼ全てに個人として参加し、鋭い質問を発し続けた二人の人物がいます。弁護士の日隅一雄氏とライターの木野龍逸氏。東電の発表事項をそのまま放送・掲載する、いわゆる「発表ジャーナリズム」の域を脱しきれない報道も多い中、お二人は粘り強く質問を続け、事故の実情と危険性を明らかにすべく尽力されました。

その経緯を著した書籍「検証 福島原発事故・記者会見~東電・政府は何を隠したのか」(岩波書店)が、2012年1月に出版される予定となっています。

JCLU12月例会ではこのお二人をお招きして、東電会見に参加し続けたことで見えてきた、東京電力福島第一原発事故の本質、東京電力の情報隠蔽体質の問題、チェック機能を果たせなかったメディアの問題などについて、検証していただきます。
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政府・東電の統合記者会見にフリーランスとしての出席を申し込み、拒否されている私は、ぜひこのイベントに行きたいと思ったのでした。お話はとても勉強になりましたし、休憩時間にはお二人に挨拶をして自分の現状(会見参加拒否)について話すことができました。この状態、何とかしなければと思っているので、お二人と直接話せてよかったです。

帰りに新宿駅で乗り換える際、ふと先日、日本在住のイギリス人アーティスト、ジェフ・リードさんから新宿のカフェ・ベルグで展示をしているというメールをいただいていたのを思い出し、立ち寄ってみることにしました。ジェフさんは、福島に住んでいましたが、この原発事故で現在は京都に避難しているそうです。ベルグで、「ジェフ・リードと福島の子どもたち」という展示をしています(~12月31日まで)。

ベルグ入り口(日本がんばれと描いてある絵はジェフ・リードさんの作品)
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夜9時過ぎでしたが、店内は満席、しかも立ち飲みスペースもほとんど埋まっていて、入るのを断念。ジェフさんからは「ベルグの朝食メーニューは安くて美味しいよ!」と聞いたので、今度は午前中に行ってみようかと思っています。

盛りだくさんな一日でした。

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