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2012年3月

[jp] 公共の場所での、根拠ない撮影禁止

数日前に、イギリスのインディペンデント・ジャーナリストのリッキーより、ジャーナリスト仲間に宛てた一斉メールをもらいました。

イギリス国会での「Budget Day 2012」(日本語の該当する言葉が分かりませんが、国家予算と計画について財務大臣が発表する日)の際、パーラメント・スクエアで政府に抗議活動をするために集まった人々を取材するため、リッキーが写真&動画撮影をしていたところ、パーラメント・スクエアの管理人に撮影を止める様に言われたそうです。

リッキーが、何の法律に基づいて撮影を止めろといっているのかと問いただしたら、bylaw(条例)で決まっているからと主張。リッキーにIDをみせろと要求しました。リッキーが撮影を止めず、やり取りの様子をビデオに撮影していたら、管理人たちは自分たちの胸につけているIDを裏返しにして、名前が撮影されるのを拒否。(←自分たちはリッキーにIDをみせろと要求したのに)

管理人側は「条例で決まっている」というのみで、そのはっきりした根拠を説明できず、リッキーに問い詰められて困った彼らは警察を呼びました。警察官も、「一定の時間パーラメント・スクエアに留まってはいけない」と言いますが、「一定の時間とは、具体的にはどのくらいか? 自分はここで撮影を始めて5分だ」とリッキーが言うと、それ以上の詳しいことを言えません。

さらに警備員たちは、パーラメント・スクエアで写真を撮っている、明らかに観光客という人たちにも写真撮影を止めさせ、芝生からも追い出す始末!

結局リッキーは、後からやってきた、警備員たちを管理する警備会社の人から、GLA(Greater London Authority)がパーラメント・スクエアでの撮影行為を禁止するリストを持っているから、GLAの広報室に電話するようにいわれ、その番号を渡されました。

ちなみに、その警備会社の人は、プレスカードを持っている取材者(日本で言うところの記者クラブメディア)ならOKだけど、そうでなければ非商業的な撮影であってもダメ、と主張していました。

リッキーがその番号に電話をかけてもずっと留守番電話で、緊急の場合は別の番号にかけるようにアナウンスされているのですが、そちらも繋がらず。

この度を超えたパーラメント・スクエアでの撮影禁止に対し、リッキーがインディーメディア上でも呼びかけたところ、多数のジャーナリストたちが反応し、リツイートし、さらには政治家も国会でこの問題を取り上げると表明! インディーメディア・ロンドンでは現在、トップページにこの情報を常時掲げ、この問題を重要視しています。

このやり取りを記録したリッキーのビデオはこちらよりご覧いただけます。記事全文はこちら

このような、公共の場所での根拠ない撮影禁止の傾向は、パーラメント・スクエアに限らず、日本でも世界でも広まりつつありますので、この問題をシェアして関心を持っていきたいと思います。

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[jp] 超常現象??

3月27日の夜は、高幡台団地の集会所で1月27日に亡くなられた73号棟住民の畦地豊彦さんを偲ぶ会がありました。

私も早めに行き、会場の設営などをお手伝いすることになっていました。村田さんのお宅に伺うと、中川さんもいらしてお茶を飲んでいるところでした。
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会場の飾りつけの花などが既に用意されていました。
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炊き込みご飯をおむすびにする中川さん。
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お吸い物の準備をする村田さん。すいとんのような「ひっつみ汁」を作っていました。
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準備のために早めに伺った私でしたが、コーヒーとアップルパイを頂いて、後は写真を撮っているだけという・・・coldsweats01
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偲ぶ会は6時からで、会場は5時から借りていました。会場に荷物を運び込み、テーブルのセッティングをします。
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テーブルのセッティングが終わった後、ちょっと会場を抜け出して畦地さんの家にお線香を上げに行きました。ここのところ毎週の定例会に参加できていなかったので、畦地さんを訪ねる機会がなかったのです。偲ぶ会の前に伺いたいと思っていました。

お線香を上げた後、畦地さんの写真を持って会場に奥さんと向かいます。

畦地さんの写真を飾ります。
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ところでこの写真、遺影として使われている写真なのですが、私としては(畦地さんらしくないなぁ・・・)とひそかに思っていました。畦地さんといえば作務衣に下駄が定番でしたから。

奥さんにこの写真についてお聞きしたところ、この写真は1年ほど前に撮られたもので、スナップ写真に小さく写っているのを引き伸ばしたので画像が粗くなっており、また本当は作務衣を着て写っていた写真だそうですが、遺影にする際に写真屋さんの方でタートルネックに変更したのだそうです!!!!!!! それってどうなんでしょうか?!?!

あぁ・・・、私の映画の中から切り出した畦地さんの写真の方がよっぽど良いのに。。。部屋着ですが、後ろは書籍がいっぱいで、議論するかのように私のインタビューに答える畦地さんは、まさに普段の畦地さんそのものだもの。今更遅いですが。

6時近くになり、段々と人が集まってきました。73号棟の住民、そして高幡台団地の人、73号棟を泣く泣く出て行って今は別のUR団地に住んでいる人など、この問題が発生してからという比較的新しい繋がりながらも、立ち退きに抵抗し裁判を闘うという、非常に濃密な時間を共に過ごした人たちです。約20人ほどが集まりました。Dsc07618

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ひとりずつ、畦地さんにまつわる思い出話をしました。
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畦地さんがきっかけで73号棟に残ろうかなと思ったという人、畦地さんが色々と気に掛けていつも声を掛けてくれたことに感謝する人など、改めて畦地さんの存在の大きさを感じました。

私自身は、畦地さんについて、少年のような好奇心を持った人だったなぁということ、突然この問題に首を突っ込んできた私に、興味を持って色々話しかけてくれ、ずいぶん助けられたということ、でも、インタビューで8時間ほど喋り捲ったのに、「まだ3分の1しか話せてない」と言われて(うそ・・・まだやるの?)と思ったこと、映画では使いたかったけど前後の関係で入れるのをあきらめた畦地さんの映像があり、それを今後みせたいと思っていること、などを話しました。

本当は偲ぶ会で短い映像でも流せたらよいかな?と思ったのですが、写真と違って映像はリアルすぎるので、まだ日が浅いこの時点ではみせないほうが無難だと思っていたのですが、畦地さんの奥さんをはじめ、みなさんから見たいといわれたので、そのうち簡単にまとめてみようかと思っています。

ところで、この日、私は久しぶりに73号棟のことでカメラを回しました。映画は作り終わったので、今後は写真とブログで現況を伝えていこうと思っていたので(今でもそうですが)、映画を作り終えた後はほとんど撮影はしていませんでした。

でも、映画にするとかは関係なく、やはり節目節目とか、大事な出来事は、カメラに収めておくべきではないか?と思い、この日はカメラを持っていきました。

私のカメラ、2008年の年末にイギリスで購入したもので、まだ「さようならUR」しか撮っていないのですが、昨年の10月、山形の映画祭の後に仙台の被災地で撮影をしていたら、液晶画面の画質がおかしくなってしまいました。画面に何本も細いスジが入った状態で、しかも色味が赤みを帯びたブルーなのです。

でも、撮影素材自体の色味は正常だったので、液晶画面の画質がおかしいのは嫌ですが、これまでだましだまし使ってきました。

ところがこの日、三脚に載せて偲ぶ会を撮影していたら、突然液晶画面の画質が元に戻ったのです!!! (うわ! 直った!!)と、とてもびっくりしました。偲ぶ会が始まって30分後ぐらいから、会が終了するまでの約1時間半、液晶画面はとてもきれいでした。

電化製品の修理というのは誰しも経験があるかもしれませんが、とても高額ですよね。ほとんどが人件費だと思いますが、安価なデジカメの場合、新規で購入した方が安い場合も良くあります。

私のビデオカメラの場合、液晶画面の画質がおかしいというだけでも、きっと最低1万円以上は修理費としてかかるでしょうし、海外で購入したPAL形式のビデオカメラの場合、もしかして異機種の加算などもされてしまうかもしれません。なので、2万ぐらいかかってしまうかもしれないわけです。

それが、突然自然に直ったのですから、こんなにラッキーなことはありませんhappy01

会の終了後、家に戻って、姉に喜んでそのことを報告しました。姉も「良かったね」と言いました。実際に直った画面を見せようと、ビデオカメラの電源を入れたところ・・・

・・・液晶画面はまた元のスジが入った赤みを帯びた青色に戻っていたのです・・・

念のため、翌日も電源を入れましたが、やはり液晶画面はおかしいままでした。これは「偲ぶ会」の間だけ、ビデオカメラに何か作用したのでしょうか? 畦地さんがその場に来てくれたのでしょうか?? 考えてみれば、この日は畦地さんが亡くなった日(月命日)でもあるわけで・・・。

普段、そういう類の話は聞き流すタイプの私なのですが、なんだかびっくりしてしまいました。

うれしいような、ちょっと怖いような・・・

あ、でもビデオカメラはやっぱりお金を出して修理しなくちゃならないんだということで、悲しくもあります・・・coldsweats01

不思議な体験をした、畦地さんを偲ぶ会でした。

畦地さんがあまりにも早く亡くなってしまったのは、本当に本当に残念ですが、でも、偲ぶ会で改めて畦地さんが果たした役割を思い、今でも皆さんに与えている影響の大きさを感じることができました。

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[jp] ベトナムのインディペンデントメディアセンターDOCLAB創設者ティさんとのスカイプトーク@路地と人

2012年3月3日(土)、神保町の「路地と人」にて、ベトナム・ハノイにあるインディペンデントのメディアセンター「DOCLAB」の作品上映と、DOCLAB創設者グエン・チン・ティさんとのスカイプ・トークを行いました。

イベントのフライヤー(「路地と人」の大村みよ子さん作成)
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イベントの開催概要と、各作品の参考資料はこちらよりご覧いただけます。

イベント当日の様子と写真は、こちらよりご覧いただけます。

作品の上映後は、約1時間半に渡り神保町とハノイをスカイプでつなぎ、DOCLAB創設者のティさんとお話をしました。全ての様子を収録したビデオを7つに分割し、以下にご紹介します。

設立から数年という短期間の間に、海外の有名な映画祭でも上映されるようなクオリティの高い作品を生み出している秘訣(?)や、DOCLAB独自のワークショップ・メソッド、そして”インディペンデントの表現者であること”へのこだわりetc、興味深いお話が満載です。

ビデオ1(12分29秒)

ビデオ2(7分14秒)

ビデオ3(14分37秒)

ビデオ4(11分19秒)

ビデオ5(10分45秒)

ビデオ6(14分22秒)

ビデオ7(14分04秒)

なお、このイベントの後、ティさんが制作した最新作の短編、「Jo-ha-kyû」がドイツのオーバーハウゼン短編映画祭の国際コンペティション部門に選ばれたといううれしい報告をもらいました! ますます面白くなりそうな予感の、ベトナムのインディペンデント映画。今後も注目していきたいと思います!

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[jp] のびのびになってしまいましたが、アップ完了

数週間前に「ビデオ3」までアップして、あとは滞ってしまっていた、DOCLABの創設者・ティさんとのスカイプトークのビデオですが、やっと全てのビデオをアップできました。

のびのびになってしまって申し訳ないですが、以下「ビデオ4」~「ビデオ7」までをアップしました。これで全ての動画の投稿を完了したことになります。

これまでに「ビデオ1」~「ビデオ3」をご覧になった方は、「ビデオ4」からご覧ください。ブログ上にバラバラに存在するのも良くないので(しかも、エントリーが続いているならまだしも、日もあいてしまったし)、次のブログにて、イベント概要、当日のレポート、そして全ビデオを掲載することにします。

やっぱりこういうことは、スピード感を持って一気にやってしまわないと、せっかく撮らせてもらったのにもったいないと痛感。。。

ところで、スカイプ・トークの最後に、最後の質問として突然私にご指名が! 私はその日、通訳者に徹していたので、質問をする事など全く頭にありませんでした。突然の指名で、しかも最後の質問ということだったので、超ありきたりで安易ですが「今後は・・・?」という質問をしました。

今更ですが、もしも私が質問をきちんと考えていたら、きっと「ティさんが”インディペンデントであること”にこだわるのはなぜか? いつ、どのような経緯でそのように考えるようになったのか?」というのを聞いてみたかったな、と思いました。

なぜなら、映画を作りたいと思う人の多くは(特に学校などで映像を学ぶ人たち)、「最初はどこかのプロダクションやテレビの制作会社に所属して勉強して、後々は・・・」と思う人が多いと思うからです。(私自身は、最初から映像制作を目指していたわけではなく、”流れ”(?)で映像制作をやるようになったので、学校での勉強や映画業界への就職は考えませんでしたが、普通はそういうルートじゃなきゃ出来ないと思いこんでいる人が多いと思います)

DOCLABの場合は、最初から”インディペンデント”として、しかもアマチュア趣味ではなく本気で映像制作をやる人を育てようとしています。その強い意志は、一体どこから生まれたものなのか、と。。。

また将来ティさんとお話しする機会があったときには、ぜひ聞いてみたいです。将来の楽しみに取っておきたいと思います。

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[jp] これからはどなたも週3で!

イギリスに留学する前は池袋に5年近くすんでいて、その頃に見つけたお気に入りのバー「たまにはTSUKIでも眺めましょ」(以下「たまつき」)のオーナー、高坂勝さんよりメールが届きました。

高坂さんは「減速して生きる ダウンシフターズ」という本も出版されているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、大手企業を30歳で辞めて放浪の旅に出て、料亭で修行をした後に「たまつき」を始めた人です。

オーガニックの料理、こだわりのお酒(寺田本家のお酒類なども充実)、そして高坂さんとのおしゃべりを求めて、看板がなく駅から離れたお店にもかかわらず(最近は看板出しているかも?)、お店は常連客でいつもいっぱい! お客さんたちも個性的な人ばかりです。私が、「さようならUR」のチラシイラストを描いてくれた画家のイノウエヤスミチさんとお会いしたのも、このお店でした。

今回、高坂さんからのメールには、お店を週休3日にするというお知らせが書かれていました。普通、バーにとっては稼ぎ時であるはずの週末を含めた、土・日・月の3日間を毎週お休みにするんですって。

その理由について、高坂さんは以下のようにサイトで書かれています。

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2012年4月より ORGANIC BAR 【 たまには TSUKI でも眺めましょ 】は定休日を 土曜日 日曜日 月曜日 の週休三日とさせて頂きます。
増えたお休みは sosa prOject  講演 執筆 楽しみ のんびり に 充ててゆきま〜す。
たまTSUKI の収入機会は down ですが、楽しさと安心はユルユル up 。
セル(売上) シェアリング ワークシェアリング 半農半 “ マルチプルインカム(小額複数収入)”っていい感じでしょ(^^)
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うわっ、めちゃめちゃカッコイイ!って思いました。会社勤め、自営業を問わず、なかなかこういう決断をするのは、特に今のような長期の不況の中、難しいことですよね? でも、自分の中に”大事なもの”の揺ぎ無い価値基準があるからこそ、周りから不安になるようなことを言われたとしても、このような決断に踏み切れるのでしょうし、お店の営業日を減らしても、お店のクオリティーを高く保っているからこそ、収益もなんとかなるのでしょう。(クオリティーが低いと、薄利多売になるので、年中無休でやっているのにビンボー・・・みたいな悪いサイクルになってしまうと思います)

私が「さようならUR」を撮ろうと思ったきっかけ(家賃が1~2万円ですむ社会になれば、私たちはもっと仕事をペースダウンして、自分のやりたいことや家族・周りの人との時間を増やせる!)も、この高坂さんの週休3日宣言に共通する部分があります。きっと30前後の頃に「たまつき」に通っていたので、高坂さんから何らかの影響を受けていたのかも知れませんねhappy01

とはいえ、現在の私の場合は、週休7日で無収入という状態で、そもそも異次元の土俵なのですが(激汗!)、高坂さんの理念と、それを実践する生き方にはいつも尊敬です!!

週休3日を選ぶ人たちが増えたら、社会のあり方や社会に対する意識は、かなり変わるのではないか?と私は思います。まぁ、国家にとっては、余計なことを考えずにただ働いて納税してくれる国民の方が、都合が良いのでしょうけれど、私たちには自分の人生を大事に生きる権利がある!!

ちなみに、「たまつき」のサイト、トップページでは高坂さんのダウンシフターズ宣言(?)が書かれています。

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経済成長が全ての解決に繋がるとか
もっと多く もっと大きく もっと早く もっと効率的に
と上を目指して 目指すふりをして 目指さねばならずして  up up しちゃう。

頑張り 踏ん張るほど もっと苦しくなりませんか?
だって 上を目指すことは 「解決」でなく 「問題原因」なのだから。

違う生き方 違う働き方 違う経営 違う経済 違う社会がありますよ〜。
半農半X ミニマム主義 スモールビジネス マルチプルインカム 生活の百姓

未来は予想するものでなく えらびとるもの。

そろそろ 幸せ 選びましょ!
社会を降りて 社会を変える。
革命の先を生きたもの勝ち。

だから .....  ダウンシフターズ

だって 楽しいだもん(^^)v
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もし池袋に行かれる機会があれば、ぜひ「たまつき」に立ち寄ってみてください。あ、でも、マスターの高坂さんのおしゃべりが白熱して、終電を逃しそうになることがあるので、(そろそろ帰ろうか・・・)と思う30分ほど前に「帰ります」と伝えたほうが安心ですcoldsweats01 駅まで10分近く歩きますし。

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[jp] DVD海外販売、ほぼ完成!

2~3週間で、と思っていたらあっという間に1ヶ月以上経ってしまったのですが、昨夜やっと海外向けDVD販売のページを完成させました!

http://www.petiteadventurefilms.com/

時間がかかりすぎた主な理由は、DVD注文(ONLINE SHOP)のページ。改めて、オンラインショップで無意識に使ってきた様々なことを考えるきっかけになりました。

例えば、注文書。最初は注文書形式ではなく、こちらのメールアドレスを掲載し、このアドレス宛に下記の必要事項を記入して送ってください、という方式にするつもりでいました。

しかし、必要事項が数項目あると、人によっては必要な項目が抜け落ちて送ってくる場合があります。例えば、忘れがちなのはDVDの注文枚数。大抵の人は「1枚」でしょうが、中には複数枚ほしいという人もいます。「1枚」は当たり前すぎて、書き忘れてしまったりするわけです。

また、海外販売で必要な、NTSC、PALの規格も、書いてもらわなければこちらは困りますが、これも抜け落ちやすい項目です。

よって、必要事項を記入してメールで送ってもらう方式は止め、注文フォームをサイト上に用意して、必要項目を埋めて「送信」ボタンを押す、という方式にすることにしました。

この場合、問題になるのが、Eメールアドレスです。メールで送ってもらう場合には、メールアドレスが自動的に表示されるので間違いようがありませんが、自分でアドレスをタイプする場合にはタイプミスが発生する場合があります。

そのために、Eメールアドレスを2回記入するようにし、両方が同一でないとエラーになるように設定しました。(そのほかの記入項目も、任意記入の「コメント」欄以外は空欄のまま送信するとエラーメッセージが出るようにし、オーダーフォームの末尾にもコメント欄以外は全て記入してくださいと書いておきました。

そして、郵便代金についても、再度考えました。当初、地域に関わらずEMSで一律1500円、と考えていました。しかし、ポールから「1500円は高いんじゃない? DVDと同じだけの郵便代金を払うなんて。人によっては、早くなくても良いから安いほうが良いと思う人はいるのでは?」と言われました。

確かに、EMSでなくて航空便の小型包装物ならば300円程度で送れます。しかし、海外の郵便事情は国によって(イギリスも)かなり信用度にばらつきがあります。お金が関わることですし、受け取った・受け取らないでトラブルになるのも嫌なので、EMSではなくても、記録が残り手渡しされる書留はつけることにし、EMSか書留かを選べるようにしました。(日本国内でのDVD販売は普通郵便で送っていますが、日本国内ならもし送付トラブルがあっても、再送や電話でのやり取りなど、トラブルへの対処が海外よりやりやすいと思います)

また、私の姉から、「郵便代金が世界共通にされると、アジアの人は損している気分になるのでは? 日本人の監督なんだし、アジアの人の方が興味を持ってくれるのでは? それにこれからの時代はアジアに軸足を置かないと」と言われました。映画作りには日々反対しつつも、何気に世界進出の野望を持っている(?)姉のアドバイスを受け、郵便代金を「アジア」と「その他」に分けることにしました。

「その他」の料金は実際にはアメリカとヨーロッパの代金で設定したので、例えばアフリカや南米からの注文の場合は、郵送料が高くなるので、その差額は私の方で負担することになります。(って、たいした差額じゃないですが)。

しかし、思わぬ問題が発生。何を持って「アジア」とするのか。よく、国際的なスポーツで(ワールドカップサッカーなど)、アジア予選で日本とアフガニスタンが対戦・・・とかそういうニュースで、(え? アフガニスタンってアジアなの?)といったような感覚を持つのと同様(←私だけ?)、何を持って、どこまでをアジアとするのか、これは大きな問題です。

さて、どうするのか・・・。考えましたが、結局は郵便料金のアジア設定ということですので、日本郵便のウェブサイトから、「アジア」のページを探してきて表示し、それに基づくことにしました。なので、政治的・社会的な思惑・定義とかは、このDVDの販売地域の区分けでは関係ないわけですcatface

その、国、地域の表記についても悩みました。「Country」欄を設け、そこはドロップダウン・メニュータイプにすることにしたのですが、その「Country」データをどこから持ってくるか、どこに準拠するか。

ポールが、データベースのサイトから国名一覧を持ってきたのですが、よくよく見ると、国の英語表記は、国によってはかなりのバリエーションがあるわけです。よく知っている国でも、探すのに一苦労する国もありました。そして、台湾とかパレスチナとか、微妙な立場におかれている国の表記が(う~~~ん、これってどうなの?)と思うようなものだったり。

国の表記について、どこに準拠するかと考えて、結局は「アマゾン」のサイトと同じものを使うことにしました。アマゾンが世界標準というわけでは全然ないですが、単に一番良く使われていてなじみがあるもの、ということで。

・・・はっきり言って、DVDの注文書を作るのに、ここまで色んな事柄が絡んでくるとは、想像だにしていませんでしたcrying

また、DVDの注文枚数には制限を設けました。例えば、間違いやいたずらで1000枚とか入力する人がいるかもしれません。本当にそれだけ頼むつもりならいいですが(まぁ、1枚ずつ手焼きだからかなり大変ですが)、普通はそんな注文はありえません。そこで、50枚(これも多いけど)以上の数字を入力するとエラーになるようにしました。

そして、オーダーフォームの末尾には、注文枚数と郵送国(アジアかその他か)、郵送方式(EMSか書留か)によって、自動的に合計金額が計算され、表示されるようにしました。

表示金額と、実際にPAYPALで送金してもらうときの通貨は日本円です。以前にもこのブログで少し書いたことがあると思いますが、日本に旅行したことがあるか、もしくは為替相場に関心を持っている人でもない限り、即座に日本円が自国通貨とどのようなレートで交換されているのか、想像しにくいですよね? なので、合計金額のそばに自国の通貨に換算できる機能もつけました。

オンラインショップのページが完成したあとは、オンラインショップのページに飛ぶためのバナーを作成。以前アイデアについてこのブログで紹介したことがありますが、そのときのアイデアを踏襲して、やや変更を加えたものに。

これで一応ウェブサイトに載せるべき情報は終了しました。もう既に注文書は注文が出来る状態になっています。あとはDVDのジャケット裏だけだわ、と思っていたら、ウェブサイトを更新した直後に、以前DVDを購入したいとメールをくれたイギリス人から「注文できるようになったら知らせてください」とメールが!!!

もしかして、ちょくちょくサイトを覗いてくれていたのでしょうか?? だとしたら、お待たせしすぎて申し訳ない・・・。

なんとか、今度の週末ぐらいまでにはDVDのジャケット裏も完成させたいです!

追伸:
このブログを書く直前(30分ぐらい前)に、イギリスの人に「ウェブサイトからオーダーできるようになりました。ウェブサイトの情報を見て、購入したい場合は、ウェブサイトより注文してください。まだDVDのジャケット裏が完成していないので、今週末ぐらいには完成できるようがんばります。注文を受け、ジャケット裏が完成した時に、支払い方法について連絡します」とメールをしました。今さっきメールを確認したら、その人から注文が!!! かなり楽しみにしてくれているみたいです。期待しすぎて、映画を観てがっかりなんてことにならないと良いけどhappy02

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[jp] 『ブライアンと仲間たち』、追悼上映会を開いてくださる方を募集!

『ブライアンと仲間たち』、追悼上映会を開いてくださる方を募集!

『ブライアンと仲間たち』の主人公であるブライアンは、昨年の6月18日に亡くなりました。ブライアンの遺志を忘れないため、1周忌となる今年の6~7月に全国各地で『ブライアンと仲間たち』の上映会を企画してくださる方及び団体を募集いたします。

上映会の開催条件は下記をご覧ください。
http://www.brianandco.co.uk/jp_screening_support_wanted.htm

追悼上映会を開催される場合は、『ブライアンと仲間たち』本編(97分)の上映に加え、日本の観客に向けたブライアンのビデオレター(2009年制作/6分30秒/日本語字幕つき)を無料貸出しいたします。

また、ご希望がありましたら、ブライアンの長年のサポーターであったPaul Wrightさん撮影&編集による、2012年完成の最新映画『Brian』(15分/日本語字幕つき)も無料貸出しいたします。

こちらは、『ブライアンと仲間たち』が撮影開始(2007年5月)する以前のブライアンのインタビューや、ターナー賞を受賞したマーク・ウォリンジャーの「State Britain」が、テート・ブリテン美術館で展示された際のオープニング・イベントの様子を収録するなど、『ブライアンと仲間たち』とは異なる側面から彼の活動の軌跡を追う貴重な映像で、日本未公開作品です。(日本語字幕版完成は5月末頃を予定しています)

追悼上映会のお申し込み・お問い合わせは下記までお願いします。
petiteadventurefilms☆gmail.com
(メール送信の際は☆を@に変更してください)

どうぞよろしくお願いいたします。
早川由美子

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[jp] PARC自由学校、2012年講座のお知らせ

ここ数日ブログの更新が出来ていませんでしたが、また今後はちゃんと更新が出来ると思います。どうぞよろしくお願いします!

ところで、NPO法人アジア太平洋資料センターPARC自由学校の、「社会を知る学校・生きるー表現者たちが紡ぐ哲学」という講座で、7月7日(土)に講師を担当させていただくことになりました! この講座は全11回の授業があり、作家、写真家、美術家、映画監督など、様々な分野で志を持って表現活動をされている方々が講師として登場します。映画監督では、「サウダーヂ」の富田克也監督や、「祝の島」の纐纈あや監督など。

ご興味のある方はぜひご参加ください! 講座について、詳しくはこちらをご覧ください。

そのほかの講座も、面白そうな講座が目白押しです。2012年の講座一覧はこちらより。市民メディアの分野で活躍するアワプラの白石さんやIWJの岩上さんなどの講座も。

中でも、私が注目しているのが「社会にモノ言うはじめの一歩 活動家一丁あがり!」。サイトには、講座の内容について次のように説明されています。

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「なんだ?この格差・貧困社会は?」「生きづらく、未来が見えない・・・これって私のせい?」 「自分も社会もいきいきと、誰もが幸せに暮らせるためには?」。多くの人がそう感じている現在。また東日本大震災と福島第一原発事故後、社会のあちこちで矛盾や限界が明らかになった今、 世の中にはたくさんの「活動家」が求められています。 「労働と貧困」「食と農」の2つのコースともに、実行委員やゲスト講師などの実践者の経験から、 活動の意義や具体的なノウハウなどを学びます。 一緒に議論しあえる空間をつくりながら、活動家への扉を開けましょう!

今年度は特に、2011年3月11日に起こった東北関東大震災と原発事故が被災者に与えた影響や、 日本社会に投げかけた問題についても講座開講中に適宜クローズアップし、その解決に向けて活動家ができることを考えます。

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湯浅誠さんや、松元千枝さん、土屋トカチさんなど、個性的で独創的かつ実践的な、まさに今をときめくカツドウカの面々が実行委員として名を連ねています! 面白そう!!

私も今からとても楽しみですhappy01

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[jp] メディアの戦争加担を追求するドキュメンタリー『The War You Don't See』試写会のご案内

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メディアの戦争加担を追求するドキュメンタリー
『The War You Don't See』試写会のご案内
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開催日時:2012年3月28日(水)19:00~(開場は18:40)
会場:カフェ☆ラバンデリア(東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F)
地図:
http://cafelavanderia.blogspot.jp/search/label/MAP
参加費:ワンドリンク・オーダー(ドリンクは300円より各種)
上映時間:97分(英語のみ。日本語字幕なし)
事前予約不要


2010年末にイギリスでTV放送・劇場公開され話題となった、在英の著名なジャーナリスト、John Pilgerの『The War You Don't See』という映画をご存知でしょうか。

これは、(主に)イラク・アフガニスタン戦争について、英米の主要メディアがどのように報道し、戦争に加担して行ったのかを、執念ともいえるレベルで遡って調査し、CBSのニュースアンカー、BBCの特派員、ガーディアン紙記者等メディアの中心的な役割を担う人々に、当時の報道についてインタビューをした作品です。また、ウィキリークスのJulian Assangeやフリーのジャーナリストたちの声も取り上げています。

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■映画の予告編
http://youtu.be/9Ah20IAyYxg

■John Pilgerのサイト
http://www.johnpilger.com/

■映画について、詳しく書かれたブログがあります(日本語)
http://tiny4649.blog48.fc2.com/blog-entry-60.html
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私は2011年にイギリスで偶然この映画を観て、日本に帰国した数日後に東日本大震災に遭いました。福島第一原子力発電所事故に関する連日のマスメディア報道を、この映画に重ねながら見ていました。無責任な報道は、将来にわたり追及・検証されるべきである…。そんな思いから、今回私が個人所有するDVDで試写会を開き、今後この映画が広く知られるようになったらと考えています。

フリーのジャーナリスト、映画祭・上映会・勉強会などを開いている方々、字幕翻訳に携わる方々、学生など、幅広く皆さまのご参加をお待ちしております。日本での上映許可や日本語字幕の制作など、普及するには様々な課題はありますが、まずは映画をご覧頂き、関心を持っていただけたらと思います。

どうぞよろしくお願いします。
早川由美子

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[jp] ついに住人誕生!

先週の金曜日は、レイバーネットなどでも活躍する、自称”川柳界の若手”乱鬼龍さんに誘われて、経産省前反原発テントの上映会に参加しました。

反原発テントの活動をカメラで追っている、映画監督の藤山顕一郎さんが以前制作した、「We 命尽きるまで」と「みなまた 海のこえ」の二本立て上映で、監督自身も参加されるとのことでした。

反原発テントに行くのは、実はちょっと久しぶりで、以前、テントに防衛のために泊まり、不覚にも爆睡してしまったと書いたとき(2月はじめ)以来です。

この日(3月16日)はテント開始188日目
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毎回訪れるたびにディスプレイが増殖していきます。
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途行く人たちへ反原発のアピールをするために、道路側に沢山のメッセージが張られているのですが、実は経産省側にも大きな文字でメッセージが書かれており、経産省の建物内で働く人たちからも見えるようになっています(働いている人たちが、市民の声に関心を持つ人たちならば、の話ですが)。
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(地下鉄のエレベーターの乗り場から撮ったので、ガラスの反射で見えにくいですが、「福島の母と子の声を聞いて!」と書かれています)

上映が始まりました。最初は「We 命尽きるまで」です。

映画のあらすじ(映画のリーフレットより引用)
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「子どもたちを戦争に行かせるな!」2007年6月15日、東京・日比谷野外音楽堂に響き渡った1200人のシュプレヒコール。それは、全学連・全共闘・学生運動OBたち―かつてのあの闘士たちが、『憲法9条改憲阻止』の一念の下に、40年ぶりに党派を超えて一堂に会した奇跡の集会だった。この奇跡は一年前、全学連OB数人の呼びかけから始まった。夢なかばにして各々の社会生活を営んできた元闘士たちも、リタイアする年代となり、再び解き放たれた。残された人生、子や孫たちのために、この国の未来のためにもう一度、過去の反省を乗り越え、この身を費やし自己実現をしたい―そんな思いを共にして『戦争ができる国』へと突き進もうとする政権に対し、抗議の実力闘争を呼びかける『全学連・全共闘・学生運動OB』の共同声明による『9条改憲阻止の会』が、党派性を超えた一個人としての意志と決意に基づく『全員個人参加』によって設立された。41人の賛同人の中には塩見孝也、山本義隆、秋田明大、大口明彦の名前もあった。
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映画には、この反原発テントでも中心を担っているメンバーの方々が何人も登場していました。1960年の安保闘争などの映像も沢山織り込まれていて、その時代を生き抜いてこられた方々が、憲法改正に危機感を持ち、再び立ち上がったという経緯がよく分かりました。

私がこの映画の中で感心したのは、ある元活動家の方(名前は失念coldsweats01)のスピーチでした。国会前でのハンガーストライキ座り込みの呼びかけについて、「私たち年寄りには得意なことがある。それは座り込みだ。どこでも座り込んで動かない闘いをやっていこうではないか」といった趣旨の発言をされていたことです。

原発に関わらず、あらゆる社会の問題に対して、問題だとは思っているけれども、具体的な行動を起こさないことについての理由は(自分も含めて)、「仕事が忙しい」、「小さな子ども(あるいは家族)がいる」、「お金がない」、「時間がない」、「遠くに住んでいる」etcといったものだと思います。

それらの理由から、具体的な行動を起こせないと結論付けてしまうわけですが、この方のスピーチのように、自分が得意な方法で、自分なりのやり方で活動をすれば良いのだと思います。子どもがいる人は、子どもがいるからこそ出来る活動をすれば良いのですし、抗議の声をあげる集会は大都市だけではありません(逆に地方が大都市の問題を押し付けられ、犠牲になっている)、時間もお金も、ないなりのやり方はいくらでもある・・・。

そんなことを気づかされました。

上映の様子
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休憩を挟んで「みなまた 海のこえ」。こちらは石牟礼道子の文章に、「原爆の図」で知られる丸木俊・丸木位里夫妻が絵を書いた、水俣病の被害を伝える絵本の朗読映画です。

チッソ工場が出来る前の、豊かな水俣の海を描いたシーン
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やがて海の生命が蝕まれていく様子
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もくもくと煙が立ち込めるチッソの工場に、いやがおうにも福島第一原発事故を重ねて観てしまいます。
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水俣病に苦しむ母子。この他にも、まるで原爆の図を髣髴とさせる地獄絵の数々に、丸木夫妻の中で水俣病と原爆は同じ意味を持って、彼らに筆を取らせたのだろうと思いました。
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そして、この日上映された2作品の、撮影&編集のクレジットには前田健司さんのお名前を見つけました! 前田さんといえば、インディユニオンの活動、そして自由と生存の家・野菜市でもお世話になった方です。映像制作をされているということは聞いていましたが、実際に関わったお仕事を観たのは初めてでした。

余談ですが、「We 命尽きるまで」のクレジットには、制作委員会として実際に映画に登場されるメインの方々の名前が連ねてありました。映画の主要な登場人物の方々が、大きな権限や発言権を持つ(制作委員会にもよると思いますが)制作委員として、映画作りに関わるのは、監督としてはとてもやりづらいことではないでしょうか? 資金的なこともあるかもしれませんが、私だったら上手く取り仕切れる自信がないので避けたいなぁ。。。

でも、この作品の監督の場合、監督自身も同じ時代を同志として生き抜いてきた仲間という立場であるので、以前このブログで書いたような被写体・制作者間の表現の相違や衝突という事態は起こりにくかったのかもしれません。ぜひ、今後監督とまたお会いした時にでも、この点について聞いて見たいと思います。

・・・っていうか、この日は参加される予定だった監督が、急なお仕事の関係で来られなくなってしまったのです。みんなが監督の来場を楽しみにしていましたが、上映の時は、なんと福岡に! 「これから東京に戻る」とのことでしたが、福岡は遠すぎでしょ!coldsweats01 代わりにプロデューサーの暮松栄さんがいらして、上映会後には映画についていろいろとお話してくれました。

写真向かって右から3番目の女性が暮松さん。
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この日は、福島から椎名千恵子さんも来られていました。映画の感想を言う段になったときに、声を詰まらせながら「自分にはもう時間がない。限られた時間の中で、何が出来るか、どんなやり方が有効か、常に考えている。感情の揺れ幅が大きくて、笑ったと思ったらそのすぐ後には泣いている。極端なところを行ったり来たりしている」と、反原発のために全身で取り組んではいるけれども、もどかしさとやりきれなさ、不安が一気に噴出しているようでした。

上映の後の交流会は、皆それぞれの思いで溢れ、夜10時ごろまで続きました。

さて、この日、私にはひとつ気になっていたことがありました。以前このブログでも少し書きましたが、私同様居候暮らしの乱さんが、居候先の家主が突然亡くなってしまい、これから住む家をどうしようかと悩んでいると、2月はじめに言っていたことでした。(乱さんが居候生活になったいきさつは私とは異なり、長年住んでいた多摩ニュータウン・諏訪2丁目住宅が建替えとなったことで追い出され、住まいを失ったのです)

新しい家が見つかったのかと聞くと、乱さんは「今はここに住んでいる」とテントを指差しました!!! ついに住人誕生!!!! 「ブライアン~」を観て、パーラメント・スクエアに住みついたマリアを絶賛していた乱さんですが、ついに乱さん自身も抗議活動の場所を住処にしてしまったのですねhappy01。(マリアの場合は住民登録もパーラメント・スクエアの住所で行っていますが、乱さんはさすがにそれはしていないと思いますが)

これから乱さんに手紙を出すときは、経産省前テントですねhappy02

初の住人誕生ニュースに、ひとり沸き立っている私でしたhappy01

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[jp] 高江のヘリパッド 第一審判決下る

もう2年以上前になりますが、「ブライアンと仲間たち」を沖縄・高江のヘリパッド建設反対運動の方々に観てもらったご縁で、その後高江を訪問したということは、このブログでも紹介しました。

ヘリパッド建設の反対運動に対して、国が反対運動をする住民を通行妨害で訴えた裁判
(那覇地裁)の判決が先日出たのはご存知の方も多いと思います。「東村高江ヘリパッドいらない住民の会」のブログでも連日情報が更新されていますが、各メディアでの報道について、非暴力平和隊の大畑豊さんがまとめたものを以下にご紹介します。

詳しくは文末をご覧いただければと思いますが、特に私がこの裁判の特徴と思うところを挙げておきます。

沖縄タイムス社説「沖縄の基地問題をどのように解決していくかという政治の立場に立てば、国が住民を訴えること自体、話し合いの回路を自ら閉ざした強引な手法だと言うしかない」

琉球新報社説「この訴訟の核心は、圧倒的な力を持つ国が、自然・生活環境を守る粘り強い住民運動を抑え込む目的で起こした点にある」

どんな立場にある人でも、その権利の保護・回復のために利用することが出来る、というのが本来の司法制度の目的・ありようだと思いますが、SLAPP訴訟と呼ばれる、大企業や国家が圧倒的な力と立場を利用して、一般市民やフリーのジャーナリストを黙らせる・押さえ込むという使われ方が目立っています。今回の判決では、反原発を含むあらゆる住民運動、政府に対して物言う市民を、政府が裁判に訴えてしまえば黙らせることができる・・・となってしまいかねません。

裁判に訴える国も国ですが、三権分立とはいえない司法の判断も、これまた(おい、どちらを向いているんだっ!?)と言いたくなる様な、うんざりするものばかりです。

しかし、粘り強く主張していくしかありません。ぜひヘリパッドいらない住民の会の今後の活動・裁判に注目していきたいと思います!

以下、大畑豊さんのまとめ(メーリングリストから引用)
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記事・声明全文、映像はウェブサイトでご覧ください。

■琉球朝日放送  映像 6分13秒
http://www.qab.co.jp/news/2012031434389.html
高江ヘリパッド訴訟 住民1人に通行妨害禁止命令
2012年3月14日 18時45分

今後、住民に与えられた反対運動という表現への影響が懸念されます。東村高江のヘリパッド建設をめぐり国が反対運動をする住民を通行妨害で訴えた裁判の判決で裁判所はひとりに通行妨害をしないように命じもうひとりについては国側の請求を棄却しました。

■沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-03-15_31072/
住民1人に妨害禁止命令 高江訴訟

2012年3月15日 09時50分
米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江へのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の移設をめぐり、国が移設に反対する住民2人に通行妨害の禁止を求めた訴訟の判決で那覇地裁(酒井良介裁判長)は14日、2人のうち伊佐真次さん(49)に対して「将来においても妨害行為をするおそれがある」として、通行を妨害しないよう命じた。一方、安次嶺現達さん(53)に対する請求は棄却した。

住民側弁護団長の池宮城紀夫弁護士は「極めて不当で承服できない。2人の行動はあくまで正当な抗議行動だ」として控訴する方針。沖縄防衛局の真部朗局長は「一部、国の主張が認められなかった部分については、判決内容を慎重に検討し対処したい」とのコメントを発表した。

国の基地施策に異論を唱える地元住民に対して、司法が将来にわたって妨害禁止を求める判断を示したことは、今後の住民運動に大きな影響を与えそうだ。

同訴訟は、沖縄防衛局による反対派住民ら14人への仮処分申し立てに対し、那覇地裁が09年12月、2人に通行妨害禁止を命令。防衛省が10年1月に2人を相手に提訴していた。

■沖縄タイムス社説
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-03-15_31067/

[高江ヘリパッド訴訟]「表現の自由」の軽視だ
2012年3月15日 09時55分

住民が国を訴えたのではない。国が住民を訴えたのである。判決の中身をうんぬんする前に、そのことの異常さを指摘しておきたい。

国が住民を訴えたことについて判決は「不適切とは言えない」と指摘しているが、それはあくまでも司法の立場に立った見方である。沖縄の基地問題をどのように解決していくかという政治の立場に立てば、国が住民を訴えること自体、話し合いの回路を自ら閉ざした強引な手法だと言うしかない。

このような訴訟によって高江のヘリパッド建設問題が解決することはあり得ない。

■琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-188647-storytopic-11.html

社説
高江着陸帯訴訟 木を見て森を見ぬ判断だ 2012年3月15日

沖縄に基地を押し付け続ける国の不正義と住民負担の深層に背を向けた、木を見て森を見ない判断と言えよう。

東村高江の米軍ヘリ着陸帯新設工事をめぐり、住民の反対行動が妨害に当たるかが争われた訴訟で、那覇地裁は1人に妨害禁止を命じ、1人に対する訴えは退けた。

この訴訟の核心は、圧倒的な力を持つ国が、自然・生活環境を守る粘り強い住民運動を抑え込む目的で起こした点にある。

判決は妨害に当たるか否かを、物理的な住民の行動に絞り込んで判断している。訴訟自体が持つ問題性に対する裁判官の認識が読み取れない。これで人権の砦(とりで)と言えるのか、疑問を禁じ得ない。

■高江・通行妨害禁止訴訟の第一審判決に対する抗議声明
http://takae.ti-da.net/e3949866.html

住民らは、一方的にヘリパッド建設を進めようとする沖縄防衛局の職員やその関係者に対し、非暴力かつ平和的な方法で抗議・説得を行ったにすぎず、違法な妨害行為にはあたらない。本件訴訟は、自ら及び地域の生活環境、自然環境を守り、基地のない平和な社会を実現するという信念に基づき住民らが行った反対運動を弾圧する目的で国が起こした訴訟(スラップ訴訟)に他ならない。

本判決は、この訴訟が不当目的のスラップ訴訟であるという本質を見過ごすものである。国の姿勢を一部追認し、地域住民の平和的生存権や表現の自由、政治活動の自由といった憲法上の権利をないがしろにする極めて不当な判決であり、 厳重に抗議する。

2012年3月14日
ヘリパッドいらない住民の会
ヘリパッドいらない弁護団

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引用終わり。

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[jp] 違和感を感じたのは私だけ?

先月末に開催されたアメリカのアカデミー賞で、短編ドキュメンタリー部門に、東日本大震災を描いたアメリカの映画(監督はイギリス人)の「津波そして桜」がノミネートされたというのを聞いたとき、私は意外に感じました。

震災から1年の間に、有名・無名かかわらず、多数の日本の監督たちが、東日本大震災に関するドキュメンタリー映画を作っています。昨年の山形ドキュメンタリー映画祭だけでも、全ては観きれないほどの数がありましたし、全国各地で毎日といってよいほど、何かしらの震災関係のドキュメンタリーが上映されています。

別にアカデミー賞を目標とすべきとは思いませんが、でも、日本でこれだけ沢山の震災に関するドキュメンタリー映画が作られているにもかかわらず、アメリカ製の「津波そして桜」という作品がノミネート作品として選ばれたのでしょうか? 

「津波そして桜」の公式ページ
津波そして桜について取り上げたHogaHolicの記事

3月10日に「若者ホームレスと日本の未来」というイベントに行った私ですが、この「津波と桜」が上映されるために、最後まで日本外国人特派員協会が主催する「震災特別企画 映画試写会 震災から一年:ぬぐい去れない映像祭」にも行きたい・・・と迷っていたのでした。

観てもない作品に対して(なぜこの作品が? 他に日本のドキュメンタリー作品でもっと優れたものがあったはずでは?)などと言える資格がないことは十分に承知していますが、でもやはりどこか違和感があるのですよね・・・。

誤解の無い様に書いておきますが、私は外国人監督が日本のことを日本人以上に描けるわけがないと思っているのでは全然ありません。単に、日本でも沢山作られているのになぜどれも選ばれなかったのだろう、という素朴な疑問なのです。この監督は2年前にもアカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門でノミネートされているそうなので、もともとすごい実力派なのでしょうけれども・・・。

そんなことを思っていたら、つい先日、私も登録している海外の映画祭応募サイトのメールマガジンで、以下のようなお知らせがありました。

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In the Spotlight this week is the 18th PALM SPRINGS INTERNATIONAL SHORTFEST. Widely considered an essential "must-stop" for shorts filmmakers as well as any film professional with a stake in the short film format, ShortFest is well known for the extraordinary community of filmmakers it attracts, and for the quality and scope of its programming. This celebrated event is one of the largest festivals of its kind in the United States, annually showcasing over 300 short films from more than 40 countries.

ShortFest features 20 awards in six competitive categories, with cash or film production prizes in each category totaling $100,000 USD. All First Place winners in the Live Action and Animation categories are automatically eligible for Oscar nomination consideration by the Academy of Motion Picture Arts and Sciences.
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このお知らせは、第18回パームスプリングス国際短編映画祭」のエントリー募集のお知らせで、映画祭の説明として6つのコンペセクション、20の賞、合計で10万ドルの賞金が用意されているということ、そしてライブアクションとアニメーションのカテゴリの最優秀作品は、自動的にアカデミー賞ノミネート作品として検討される資格を得る、ということが書かれてありました。

この映画祭で最優秀賞を取った作品が、アカデミー賞のその部門のノミネート作品として検討される資格を得る。。。

そういう仕組みになっているとは知りませんでした(というか、今まで興味を持ったこともありませんでした)。なので、もしかしてこの短編ドキュメンタリー部門というものも、どこかの映画祭で上映され、そこで最優秀を取った作品の中からノミネートされているのでは?と考えました。

とりあえずネットで検索してみると、ウィキペディアのアカデミー賞のページには、「基準」という項目がありました。

以下、ウィキペディアより引用
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アカデミー賞は、原則として前年の1年間にノミネート条件(ロサンゼルス郡内の映画館で連続7日以上の期間、有料で公開された40分以上の長さの作品で、劇場公開以前にTV放送、ネット配信、ビデオ発売などで公開されている作品を除く、など)を満たした映画作品について扱われる。
(中略)
また長編アニメ賞、外国語映画賞、ドキュメンタリー映画賞など、賞によっては独自のノミネート条件を設けているものがある。詳細はそれぞれの賞の記事を参照のこと。
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ドキュメンタリー映画賞は独自のノミネート条件を設けているものがあるとのことでしたので、さらに「アカデミー短編ドキュメンタリー映画賞」のページを見ました。

ウィキペディアには「ノミネート条件」の項目がありました。以下引用。
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短編ドキュメンタリー映画賞へのノミネートについては、長編ドキュメンタリー映画賞と同様に、通常のアカデミー賞へのノミネート条件以外に追加条件がある。ここでは長編ドキュメンタリー映画賞と異なる部分のみ示す。

・作品の長さは40分未満。
・上映はロサンゼルスもしくはニューヨーク・マンハッタン地区のどちらかで行われればよい。
・上映は1日1回行えばよい。
・テレビ放映・インターネット配信が禁止されるのは「公開初日から起算して60日間」。
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これだけの情報しか調べていないのでは、もしかして細部は間違っているかもしれませんが、おそらく「津波そして桜」は昨年中にロスかNYで連続1週間以上(1日1回以上)上映され、公開初日から2ヶ月間はテレビ放映、ネット配信をしていなかったので、ノミネートの対象となったのかもしれません。さらに、サンダンス映画祭での短編部門で審査員賞を受賞、トロント国際映画祭、ロンドン国際映画祭といった有名な映画祭で上映されたということも影響しているのかも。

ロスやNYの劇場で公開するというのは、それだけで相当ハードルが高いと思いますし、上記の有名な映画祭の上映作品として選ばれるのも、これまた大激戦だろうと思います。でも、今回の大震災でこれだけ沢山の映画が日本で作られ、国際的な関心も高かったわけですから、日本の作品の中で果たしてどれだけの作品が、ロスやNYでの劇場公開にチャレンジしたり、国際的な映画祭に応募したりといったことをしていたのだろうか??と思ってしまいました。

もしかして、私が知らないだけで、実は日本の震災関連の映画はNYやロスの劇場でも沢山公開され、国際的な映画祭にもガンガン応募され、その上で「津波そして桜」が最終的に選ばれたのなら良いのですが、もしも挑戦&応募さえしていなかったとしたら、こんなにもったいないことはない!と思います。

メジャーな人はさておき、日本のインディペンデントの映画監督たちは、どれだけ世界の映画祭に挑戦しているのか? 皆選ばれない限り黙っているだけで、実は沢山応募しているのか、それとも壁を感じて応募しないでいるのか・・・? 実態は分かりませんが、興味のあるところです!

この前部屋の大掃除をしていたら、2年前に購入したアメリカのドキュメンタリー映画のDVDを見つけました。それは、アメリカのインディペンデント映画監督が、自主制作映画を作り、それをアメリカの映画祭に応募しまくる涙ぐましい努力の日々を描いた抱腹絶倒のドキュメンタリーなのですが、アメリカの映画祭の舞台裏、選考方法、業界との繋がり、映画祭でのハプニングetc、映画祭に関するありとあらゆることが取り上げられているのです! 

この映画もまた英語のみしかないので微妙なんですが、いずれ「海外の映画祭に応募してみたい!」とか「応募しているのに、なぜ選ばれないんだ!」とか、色んな思いを抱いている日本のインディペンデント監督たちと一緒に観れたら面白いかも、と考えています。

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[jp] 震災以前から壊れていた

3月10日は、各地で震災・原発関連の催しが行われていました。日本外国人特派員協会が主催する「震災特別企画 映画試写会 震災から一年:ぬぐい去れない映像祭」にも行きたかったのですが、私は第3回若者ホームレス支援ネットワーク会議の「若者ホームレスと日本の未来」というイベントに行くことにしました。

「さようならUR」の制作を通して、日本の貧困問題、住宅問題などを見聞きする機会が多かった私は、「大震災で世の中が変わってしまった」というよりも、「大震災のだいぶ以前からこの国は壊れていた」、「大震災で日本がないがしろにし、無視し続けてきたことが、一気に噴出したのだ」という方が自分の感覚として納得できるような思いがしていました。なにしろ10年以上連続して、東日本大震災の死者・行方不明者合わせた数より多い、年間3万人以上の人々が自ら命を絶つ道を選んでしまう社会ですもの。。。

そこで、日本の貧困問題の象徴ともいえる「若者ホームレス」問題のイベントにいって見たいと思ったのでした。

イベント内容については以下(もやいホームページより引用)
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第3回若者ホームレス支援ネットワーク会議 「若者ホームレスと日本社会の未来」

日時:2012年3月10日(土)
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室

リーマンショック以降、増え続ける“若者ホームレス”とその予備軍。彼らが路上に出た背景を紐解いていくと、非正規雇用、ワーキングプアなどの労働問題に留まらず、ニートや引きこもり、家族の経済格差や地域間格差といった、日本社会の抱えるさまざまな問題が浮かび上がってきます。

若者ホームレスが象徴するのは、本来彼らを支えるべき家族や地域、すなわち「社会のセーフティネット」の弱体化です。私たちは今、既存の「働き方・住まい方・家族のあり方」を問い直す必要があるのではないでしょうか。

第3回会議は「若者ホームレスと日本社会の未来」と題し、市民のみなさまと共に、新しい社会のあり方を考える集いとしたいと思います。ぜひご参加ください。

●日時:2012年3月10日(土)
―会議14時00分―17時00分(13時30分受付開始)
―チャリティ交流会17時00分-(参加自由、軽食費無料)

●場所:国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室

●定員数 :200人(参加無料)

●内容
①宮本みち子「ホームレス問題が提起する暮すと社会の未来」

②若者ホームレス当事者の発言

③日本社会の未来をつくる6つのテーマ
 -多様な住まいづくりの試み
 -つながりをつくれる居場所づくり
 -社会とつながる仕事づくり
 -当事者による発言や活動の可能性
 -若者支援の現場から
 -被災地・福島からの報告

④市民討論

⑤6つのテーマによるチャリティ交流会

*終了後の17時~(自由参加・軽食費無料)

●若者ホームレス支援委員会メンバー
 稲葉剛(特定非営利活動法人自立生活サポートセンター・もやい理事長)
 工藤啓(NPO法人「育て上げ」ネット理事長)
 佐野章二(特定非営利活動法人ビッグイシュー基金理事長)
 鈴木綾(NPO法人ビーンズふくしま/こおりやま若者サポートステーション理事)
 宮本みち子(放送大学教授)
(アドバイザー)雨宮処凛(作家) 星野智幸(作家)

●若者ホームレス白書
(PDF版 http://www.bigissue.or.jp/pdf/wakamono.pdf
●第1回若者ホームレス支援ネットワーク会議の様子
http://www.bigissue.or.jp/activity/info_11111802.html
●第2回若者ホームレス支援ネットワーク会議の様子
http://www.bigissue.or.jp/activity/info_12012602.html

●主催:若者ホームレス支援ネットワーク委員会、特定非営利活動法人ビッグイシュー基金

●助成:独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業
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会場の国立オリンピック記念青少年総合センターには、200名を超える人が集まっていました。
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開会の挨拶の後は、「ルポ若者ホームレス」著者でノンフィクションライターの飯島祐子さんによる講演。
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リーマンショック後に販売者の平均年齢が10歳も下がった(56歳→45歳:東京事務所)というのには驚きました。講演では、若者ホームレスについて、多くの人が抱く3つの疑問(①見かけたことがないけど? どのような生活を送っているのか、②なぜ実家に帰らないの? どのように育ってきたのか、③なぜ働かないの? どんな仕事をしてきたのか)について、分かりやすく説明をしていました。

続いて、「若者ホームレス当事者の発言」として、ビッグイシューの販売員をされている2人より、家族のこと、これまでの仕事のこと、そして今後の目標などが話されました。
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放送大学教授で、家族社会学、青年社会学、生活経営学専攻の宮本みち子さんの講演。「ホームレス問題が提起する暮らしと社会の未来」。
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休憩の後は、第2部。「日本の未来を作る6つのテーマ」ということで、もやいの稲葉さん含む6名の登壇者より、発表がありました。

第2部の後で、「隣の席の人と感想や思っていることを話し合ってください」という時間があり、私は近くに座っていた方とお話しする機会がありました。子どものケアをする活動をしている人で、なんとドキュメンタリーが好きでアップリンクやポレポレ東中野にも良く行くという人でした!(もちろん私の映画のことは知りませんでしたがcatface

会場では、沢山のチラシや冊子も置いてありました。中でも、特に興味深かったのが、「被災地の路上から」と題するリーフレット(2012年3月1日ビッグイシュー基金発行)で、NPO法人「仙台夜まわりグループ」のインタビューでした。震災後の仙台での野宿生活者について、夜回りをしている人ならではの鋭い観察で溢れていました。震災後、仙台では野宿者の数自体はほぼ変わらないものの、顔ぶれは以前と全く違うそうです。今まで路上にいた人が、瓦礫撤去などの仕事で一時的に飯場やネットカフェに移っている一方で、仕事を求めてきた新しい人が路上に溢れているのだとか。

そして、新しく路上に出た人の特徴として、30~50代と年齢が若く、被災地だけでなく全国各地から来ているそうです。被災地なら仕事があると思ってやってきたものの、思ったよりも仕事がなかったり、十分な賃金をもらえなかったりして路上に出たのではないか、と分析しています。また、建設現場の仕事ばかりで女性の行き場がないせいで、相対的に女性の割合が増えている、とも。

震災後の雇用保険が切れた人も出始めている今、生活相談に関する電話も徐々に増え始めているそうです。震災直後、3ヵ月後、半年後、1年後、数年後・・・、震災の生活に与える影響は、形を変えながら続いていくということが伝わってきました。

インタビューに答えている理事長の今井誠二さんは「路上に出てきてしまう前にやれることは沢山ある」と話していました。SOSのサインを見落とさない、SOSを出せずにいる人にも届くこと。これらが大切になってくると思います。

仙台夜まわりグループのサイトはこちら

そしてもうひとつ、面白い冊子を手に入れました。「路上文学賞 受賞作品集」と書かれた、結構分厚い冊子です。
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第2回と書かれているのに、これまで知りませんでしたが、調べてみたらブログもありました!(テレビでも取り上げられたそうなので、知っている人は多いかもしれませんが)

路上文学賞についての説明(ブログより引用)
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路上文学賞は、ホームレス状態にある人、または経験した人を対象に、これまでの人生や経験を想像力を通して自分の言葉で表現してもらうために創設されました。

ホームレス問題を社会的課題と捉え全体を見渡す視点とは別に、当事者である「書き手」と多くの「読み手」の人たちが、文学という地平で、書く楽しみと読む楽しみを共有してもらうことが狙いです。簡単に言うと「路上の文化祭」です。

この賞は今年で2回目を迎えますが、第1回は応募作品を読んだ読者やマスメディアの方々から大きな反響をいただきました。

今年は「紙がなくても ええじゃないか」をモットーとし、全国のホームレス支援団体の方々に協力して頂き、多くの作品が寄せられました。

【選者】 星野智幸
1997年、『最後の吐息』(第34回文藝賞)でデビュー。『目覚めよと人魚は歌う』で第13回三島由紀夫賞、『ファンタジスタ』で第25回野間文芸新人賞、2011年『俺俺』で第5回大江健三郎賞を受賞。

(選者のことば)
「路上は、自分の生きる場所でありながら、自分の場所ではありません。
じつは文学も同じです。たとえば、小説は、自分の書きたいことを自分の言葉で書いているはずなのに、それは書いた瞬間に、自分のものではなくなります。読む人がいて、初めて小説として成り立つからです。書く人、読む人が、同じ立場で接しあうわけです。
「文学」という場所は、書いた人の居場所でもなければ、読む人の居場所でもありません。 書いた人が、「おまえら、俺の言葉をわかれ」と命令するのでもなければ、読む人が「私たちにわかる言葉で書いてください」と要求するのでもない。両者が、自分のいる場所から外に出て、少しずつ歩み寄る、誰のためでもない場所なのです。逆に言えば、どんな人でもそこに来てよい場所。だから、文学は路上が似合うのです」

主催:路上文学賞実行委員会、ビッグイシュー基金
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いやいや、これがすごく面白いのです! イベント中にもかかわらず、後半からはこの冊子を読み出して止まらなくなってしまいました! 自分の半生を綴ったもの、ギャンブルの必勝法を詳細に記したもの、短歌、小説、中には宣言(?)というようなものまであり、とにかく自由すぎるのです。

「1974年 大阪駅構内の手配師による半タコ部屋」と題した文章。タイトルからしてすごすぎます。
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中には達筆すぎて読みづらいものもありました・・・coldsweats01
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上に紹介したブログのURLより受賞作品の全文が読めるようになっていますので(手書き原稿がそのままスキャンされています)、興味のある方はぜひ読んでみてください!

約3時間のイベントの後には、交流会があり、軽食も用意されていました。
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美味しそう!!
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ビッグイシュー代表の佐野さんによる乾杯の挨拶
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貧困や格差、心のケアなどの問題に携わるNPOの人たち、ボランティア、学生、そしてビッグイシューの販売員etc。美味しそうに並べられた食べ物が、(失礼ですが)一瞬でなくなってしまうのではないかと、山形の映画祭の経験から警戒(!)した私でしたが、みんな少しずつ食べながら、交流パーティーの本来の目的である”交流・会話”を楽しんでおり、イベントの最後のほうまで食べ物は残っていました。(これ、山形の映画祭だったら絶対1~2分でなくなるよね? ドキュメンタリー映画界って、一番飢えてる???)とやや愕然としました。

言葉を交わす人たちのお話はどれも興味深くて、話はつきませんでした。

とあるビッグイシューの販売員の方とお話したのですが、その人は生活保護を受けて現在はアパート暮らしをしているそうです。健康に気を使っていて、毎日栄養バランスを考えながら自炊しているといって、自分が作ったご飯を携帯で撮影した画像を見せてくれました。

私もかなり自炊にこだわりがあるほうですが、その人の献立、バランス、品数の多さに驚きました!
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餃子も手作りしたそうです!
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久しぶりに会えた人、新しく知り合えた人もいて、充実した1日でした!

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[jp] 街中のショーウインドウに秘められた可能性

普段朝は8時より前に起きることはまずない、という生活をしている私は、新宿のカフェ「ベルグ」のモーニングセットを食べられる機会はないだろう、とあきらめていましたが、先日朝8時ごろに新宿に行く機会があり、ベルグへ立ち寄ることにしました。

朝8時の新宿東口改札付近。立ち止まっていると誰かに吹き飛ばされそうな勢いです。
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改札から歩いてすぐのところにあるカフェベルグ
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ベルグのことは、もともと立ち退きの問題で知りました。立ち退きに反対する沢山の署名が集まりましたが、まだ立ち退きの話はなくなっていないようです。(立ち退きについて説明された文書と署名用紙はこちら

さすが、館内トップの売り上げ(坪効率)を誇るだけあり、朝から店内は満席! 混雑を避けて店の隅に移動しましたcoldsweats02

店内の写真
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私はこの混雑振りを不思議に感じてもいました。朝からカフェで朝食をとり、優雅にタバコをくゆらすのは、(名古屋を除き)日本の文化として定着しているのだろうか、と。コンビニやカフェでテイクアウトの朝食を購入する光景は良く見かけますが、ベルグでは出勤前のサラリーマン、水商売系?の仕事を終えて一服する人、自由業っぽい人etc、様々な人たちが、でも一様に”くつろぎ”ながら、朝のひと時を過ごしているのでした。。。

念願のベルグ・モーニングセット。私はベーコンとチーズのセットを注文しました。パンは天然酵母というこだわり。
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こちらもまだトライしたことはないのですが、次回来店したときにはぜひ試してみたいです。(このメニューは11時からのランチメニューなので、行きやすそう)
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コーヒーも美味しいし、もう少しゆっくり滞在したかったのですが、早めに出ました。お店の雰囲気、食べ物ともに申し分ないのですが、喫煙者率がすごく高いのです。狭い店内、この日は半分以上の人がスモーカーでした。夕方以降だったら気にしないけれど、朝から洋服や髪がタバコの煙まみれになって、会議や打ち合わせの場に向かうのもなぁ・・・と思い、早めに外に出たのでした。

カフェモーニングは日本で定着しているのか?という私の問いですが、他のカフェやファーストフード店を覗いてみると、お客さんはまばらだったり、テイクアウトの人が多いようでした。やはり、カフェ朝食が日本に定着しているというよりは、”ベルグで朝ごはんを食べたい”という目的を持って通っている人たちなのだ、と思います。(結論を出すにはサンプル数が恐ろしく少ないけど!happy02
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だいぶ時間が余ってしまったので、雨の中ゆっくりと新宿の街を歩きました。普段デパートのショーウインドウはさほど気にせず通り過ぎるのですが、この日の新宿伊勢丹のショーウインドウには思わず足を止めました。

ショーウインドウの多くは、売りたいものだけを並べたり、ブランドの広告に使われている写真を飾ったりというものが主流ですが、伊勢丹のショーウインドウではウィンドウのガラスや壁の背景も効果的に用いられて、統一されたテーマの下に各ウィンドウが華やかにまとめられていたのです。
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ガラスの反射が強くて写真写りがあまりよくありませんが、実際はもっときれい。
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見とれながら、美術館のように一つ一つのウィンドウを眺めていくと、終わりの方でこのディスプレイをデザインしたアーティスト集団の紹介がありました。
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説明を読むと、このウィンドウのイラストレーション、グラフィック、映像を担当したのはTYMOTEというデザイン集団だそうです。「1980年代半ば生まれの若いクリエイター8名によって2008年に設立されたデザインスタジオ。グラフィックデザインを中心としたヴィジュアル表現を軸に、映像、音楽、CG、web、プログラミング等、メンバーそれぞれの得意分野を活かし、多岐にわたるものづくりを展開している。」と書かれ、ウェブサイトのURLも紹介されていました。

私はこのように、ショーウィンドウが若いデザイナーとのコラボによって作られていること、そしてそのアーティストの紹介もウィンドウひとつ分を使ってきちんとなされていることに、すごく好感を持ちました。映像作家に関わらず、あらゆるアーティストは活躍の場・機会を求めています。美術館やギャラリーといった限られた場だけでなく、デパートのショーウィンドウも表現の場となるならば、活躍する場所は無限大に広がりますよね。それこそ、新宿だけで1000以上のウィンドウがあるのでしょうから。

お店の側も、ただ商品を並べる、ブランドモデルの写真を飾る、だけでなく、新進のデザイナーに任せてみようという遊び心を持ったら、双方にとって面白い結果が生まれてくるのではないでしょうか?

このデザイン集団は映像制作もしているそうなので、検索してみたいと思います!

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[jp] 自分にできることを

今日はあの東日本大震災から1年の日。1年という歳月が、とても長く感じたような、あるいはとても早く感じたような、とにかく特別な1年であったように思います。大震災で亡くなられた方、いまだ行方不明の方々のことを思い続けると同時に、自分のできること、やるべきことを、口先だけでなくひとつずつでも確実にやって行かなければ、との思いを新たにしました。

自分がやるべきことのひとつと考えていることは、あるイギリスのドキュメンタリー映画を日本で紹介することです。震災の数週間前に偶然イギリスでその映画を観た私は、帰国直後に東日本大震災・福島原子力発電所事故に遭い、連日の政府・マスメディア報道を、その映画に重ねて観ていました。これは今の私たちこそ観るべき映画なのではないか? ーその日からずっとそう思い続けてきました。

しばらく前に上映の機会を持つ予定でしたが、ゲストの日程調整が上手く行かず、あと少しというところで頓挫してしまいました。最近は忙しくて、そのままやり過ごしていましたが、今日3月11日に、(やっぱりやらなければ)と、今度はゲスト無しで、上映候補の日程をラバンデリアに問い合わせをしました。出来ればこの3月中にも、試写会という形で上映をやりたいと思っています。映画の詳細については、後日日程とともにお知らせします。

その映画は(おそらく)まだ日本で紹介されていないので、日本語字幕がないのですが、試写会では、感想やこの映画の普及の可能性など色々お聞きしたいなと思っています。(英語は分からないけど、観たい!という方ももちろん大歓迎ですし、出来る範囲で映画の内容について質問にお答えできるような準備も整えるつもりです。)

日本での上映の許可や日本語字幕など、今後クリアしなければならないことは沢山ありますが、とりあえずの一歩を踏み出した、私の3月11日でした。

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[jp] 仙台メディアテーク「星空と路 3がつ11にちをわすれないために」

お知らせが直前(というか既に始まっている・・・)となってすみませんが、仙台メディアテークにて、3月6日~12日まで「星空と路 3がつ11にちをわすれないために」が開催されています。被災した7階のスタジオが復旧し、スタジオで映画の上映やトークもされているそうです。私もこれまでに何度か仙台メディアテークにお邪魔しましたが、7階のスタジオはまだ見たことがないので、次回仙台に行く時はぜひ行ってみたいと思います。ご都合の合う方はぜひ足を運んでみてください。

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[jp] DOCLAB ティさん スカイプトーク・ビデオ3&マリア裁判

引き続きDOCLABティさんのスカイプトークのビデオの続きを紹介します。今回はその3。「受講生が何か作品を作るとき、どんなアドバイスをするのか?」、「受講生たちは現在どうしているのか?」など、興味深い質問とティさんの答え。

ビデオはこちらでご覧に慣れます。

ところで、今週は火曜日&水曜日と、イギリス・ロンドンではマリアの裁判(司法審査)がありました。以前このブログでも紹介した、パーラメント・スクエアで泊りがけの抗議活動を続けるための裁判です。Rikkiが法廷でのやり取りについてインディーメディア上でレポートしています。

本当はレポートの要約を作って載せられたら良いのですが、ちょっと時間がないので、今日はお知らせのみ。

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[jp] DOCLAB ティさん スカイプトーク・ビデオ2

昨日に引き続いて、DOCLABティさんとのスカイプビデオ、その2です。YouTubeにビデオをアップしてその再生確認を兼ねてそのビデオを通しで観たのですが、大まかな話の筋はあっているものの、ちょこちょこと訳が間違っている!!

間違える原因のひとつは、ティさんが話しているのを聞いているときに自分でノートにメモ書きをして(スピードが速いのでキーワード程度)、その書いたメモをあとで自分で読み返して通訳をするときに、キーワードは覚えていても、細かいニュアンスを間違って捉え直してしまう、ということがあると思います。

例えばティさんは「ベトナムの教育システムに問題がある」と話したとします。私がメモできるのはせいぜい「ベトナム 教育制度」程度です。

それを、ティさんの話が一通りすんだ区切りのところで、さてと・・・という感じで戻るのですが、自分が書いたキーワードを観てさっと(あ、ここではこんなことを話していた)と記憶を手繰り寄せはするのですが、「ベトナム」の「教育制度」がどうだったのか、ネガティブな話をしていたから”問題だ”と言っていたか、”挑戦する”と言っていたか。。。ベトナムの教育制度に問題があるということは覚えていても、本人が使った言い回しまでは思い出せなかったり、勝手に訳し違えていたり、ということがあるわけです。

通訳を始めて1時間以上経った後半で、集中力が途切れてぽつぽつ間違いが出てきてしまうことはあるにせよ、始めて10分も経ってないこの時間帯に間違えちゃダメでしょ!! と思いました。

ニュアンスの違いが起こるので、ならばノートに書くキーワードの書き方を工夫するとか、きっと通訳者の方は色んな技を駆使していそうですよね。私は通訳者ではないものの、でも、通訳をきちんとお願いするようなあらたまったイベントではない、ゲリラ的・DIY的なイベントで、自分が便宜的に通訳を出来たほうが良いので、自分の弱点や犯しやすいミスを把握して、それを防げるような工夫をしたいです。

さらに、話を区切るタイミングもすごく難しいと思いました! 短くきりすぎて話す人のテンポを壊してはいけないですし、あまり長く話し続けると、英語が分からない人は手持ち無沙汰になって、その間待ちぼうけになってしまいます。また、長く話し続けると、話の細かい部分について忘れがちになってしまい、詳細部分の再現が抜け落ちてしまう恐れもあります。

そんなわけで、ちょこちょこ間違いのあった「その2」ビデオ。概要を以下に書きます。

ティさんはワークショップで技術的なことには重点を置かず、余り時間を割かないそうです。技術については、「自分で学ぶ」ことを基本にしています。ティさん自身も技術は自分で学び、誰かに教えてもらったことはありませんでした。カメラや編集ソフトは自分でたくさんいじって、遊びながら学ぶものだ、と。

なので生徒を選ぶ基準の、もうひとつ大事な要素として、「自分で学習することが出来る人」と「自分でやる気を高められる人(self motivation)」を挙げていました。好きならば、自分でやる気を高められるし、自動的にたくさんの時間を割いて学習するものだ、と。

そして、ベトナムの教育システムの問題についても話が及びました。現在の教育システムでは、自分で考えることが奨励されません。自分で考えるというのは、インディペンデントの映像作家にとってとても重要なことで、それは技術よりも大事なことです。「自分で考える」ことを身につけるのは、短期間のワークショップではとても難しいことだ、と話していました。

しかしながら、短期間でも、自分の作品について他人から批評されたりして、段々インディペンデントとしての思考が身につき、よりパーソナルな作品を作ろう・伝えようという風に変わっていくそうです。

以上が、ビデオその2でティさんが語っていたことの概要です。ビデオ自体はこちらをご覧ください。

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[jp] DOCLAB ティさん スカイプトーク・ビデオ1

今日は、3月3日「路地と人」で行われた、ベトナムのインディペンデント・メディアセンターDOCLABの創設者ティさんとのスカイプトークを収録したビデオの1を紹介します。(スカイプトークは全体で約1時間半あり、ビデオは7つのパートに分けてYouTubeにアップしていく予定です)

フェローシップで年明けからバンコクに滞在しているティさんですが、スカイプの時は一時的にハノイの自宅に戻っていました。スカイプの冒頭にちらっと娘さんが覗いています!(ちなみにティさんの旦那さんはアメリカ人で、ハノイでカメラマンをしているそうです)

スカイプトークでは、まず大村さんから質問がありました。「DOCLABは開設してまだ日が浅いのに、こんなに質の高い映画が作られるというのは、想定していたか?」というのが質問の内容でした。

それに対するティさんの回答については、ぜひビデオでご覧いただければと思いますが、一部誤訳も発見したため(スミマセン!!)、以下にも概要を少し書いておきます。

DOCLABのワークショップの受講者たちは、ほとんど映画制作をしたことがなかった人たちです。まず、3~4ヶ月の基本的なワークショップを受講しますが、それだけで終わるのではなく、その後の上級者編のワークショップを受ける人もいます。今回上映された作品の中には、上級者編のワークショップを経て完成した作品もあるので、質が高いと思われたかもしれません、ということでした。

もうひとつの理由は、これは山形の映画祭でのインタビューでも答えていますが、とにかく受講生を厳選するということ! 100~200人の受講希望者から、選ぶのはたった10人ほど。選ぶ基準は、最も将来伸びる可能性を持った、映像制作にコミットする気のある(このCommitという英単語は、日本語に訳しにくい単語のひとつではないでしょうか? 傾倒するとか専念するとか、そういう意味ですが、例えば恋愛関係でもよく使われますねwink)、”アマチュア的な趣味”で映画を勉強するのではない人。

この”アマチュア的な趣味で学ぶ人”ですが(彼女は"study like amateurish hobby"と言っていました)、これは実際にはなかなか難しいところです。私は昨年初めに、メディアールで根来さんとともに3分ビデオ講座を担当した際、まずどのような人を生徒としてターゲットとするか?について、2人で延々話ました。

映画作りというのは、旅行や行事(運動会とか)以外のものを撮影したことがある人なら経験があるかもしれませんが、とにかくかなりの時間を要するのです。完成品はたった5分の映像だとしても、その何十倍も撮影したり、編集にはそれ以上の時間がかかったり・・・と、”片手間”には出来ません。

なので、結果的には相当やる気がある、覚悟を決めた人たちしかやり続けることは出来ないのですが、(ビデオカメラって面白そうだな)と少し興味を持った程度の人に、仕事をやめて専念するぐらいじゃないと、なんて言うのは、いたずらに映画制作のハードルを高くして、人を遠ざけてしまうのではないかと思うのです。(ビデオカメラ自体は小型化して、安価になり、機材としてはますます人に近づいてきているのに)

あらゆる人に表現の可能性はあるのだし、間口を広くしてそこから興味を持ってのめりこんでいく人が一人でも見つかれば結構、ということで、メディアールの時は「あなたも作れる3分ビデオ講座」として、ビデオカメラを触ったことがないという人でも、撮影→編集→YouTubeへのアップロードまでを一通り学べる、ということを講座の内容としたのでした。

間口を広げるのか、狭めるのか。。。ティさんの場合は、ワークショップの受講生を選ぶ最終目的を「その後インディペンデントのドキュメンタリー制作者になる人」と明確にしています。だから狭めてびっちりとやるという方法を選んだのでしょう。一方で、3分ビデオ講座では必ずしもドキュメンタリー制作者になる人を育てるのではなく(それももちろんではありますが)、映像という表現媒体を使って、自分を知る・他人と繋がる・武器にする・セルフエスティームを高めるetcのほうを、より重要視していました。

例えば受講生には、難民の人もいたのですが、”社会的弱者”とされ、”撮られる側”、”可哀想と言われる側”に置かれがちな人たちが、自分でカメラを持ち、記録することによって、自分たちのことを自分たちで他人に伝えることが出来るし、社会の偏見を打ち破ることも出来るかもしれない・・・ ビデオカメラがそんな風に使われたら、そんなにうれしいことはありません。

・・・でも、やっぱり”何が何でもやる・やり遂げる!”ぐらいの強い意志がないと、途中で脱落してしまうので、ティさんの厳しい選考方法は、やはり大事なのだなぁとおもいますが・・・。

ちょっと話が脱線しましたが、ティさんの話の続き。DOCLABでは、ワークショップは週に1回ですが(私は「ワークショップの中には1週間の短期のものもあると誤訳してしまいました、すみません)、それ以外の時間に自分で学ぶ必要性(映画をたくさん観たりetc)も話していました。ワークショップは、授業を聞くというよりも、お互いに批評しあったりするスタイルが多いそうです。お互いに自分の作品を持ち寄って、批評する。そうやって学んでいくのだとか。

映像制作のノウハウを学ぶだけでなく、映画を観る目もとても大事ですものね。DOCLABの教授法、なんだかすごいです。この後も続きます!

今回のパート1のビデオはこちらよりご覧いただけます。

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[jp] ティさんのインディペンデント魂!

3月3日ひな祭りの日、神保町の「路地と人」で、ベトナムのインディペンデント・メディアセンター、DOCLABの上映と、創設者ティさんとのスカイプトークイベントがありました。

「路地と人」入り口
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中二階の位置に設けられたドアは、火事の時にそこから飛び降りられるようにするためと聞いてびっくり!

会場時間よりやや早めに到着したところ、昼の部(ティさんトークなしで上映のみ)がまだ行われていました。

前回、てれれ上映会でお邪魔したとき、煎餅汁が美味しかったということはこのブログでも紹介しましたが、今回はベトナムの作品上映ということで、ベトナム風サンドイッチ「バイン・ミー」が用意されていました!!
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なます入りのサンドイッチということは知っていましたが、私はこれまでに食べたことがありませんでした。早速頂くことに。

「路地と人」の大村さんと菊川さん
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バゲットにレバーペースト、ハム、そして「なます」が入っているのが特徴です。(この日はコリアンダーもトッピングされていました)。なんと、菊川さんはレバーペーストを自分で手作りしたそうです!! 私も手作り大好きですが、レバーペーストはまだ作ったことがありません。どうやって作るのでしょう! やってみたいです。
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完成!
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初めて食べましたが、レバーと「なます」がこんな風に合うなんて驚きました。さっぱりしていて、爽やかなサンドイッチでした。出張イベントとかで販売したら、たくさん売れそうですよね? ラーメンの屋台やるより、荷物やごみも少なくて済みそうですしcatface

この日は、山形でのティさんインタビュー映像、DOCLABの作品上映、そしてティさんとのスカイプという段取りでした。お客さんは思っていたより少なかったのですが(ひな祭りとバッティングしたのがいけなかったのかしら?)、でも、来ていただいた方々は、DOCLAB作品を前回観てとても興味を持っていただいた方や、ティさんと面識がある方など、スカイプでトークをするには絶好の人たち。

作品上映後、スカイプのためにパソコンをセッティングします。・・・っていうか、パソコンのデスクトップの画像が可愛すぎる。これはオープン当初の「路地と人」で愛犬を撮った写真なんですって。
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さて、時間にもなり、いよいよスカイプをつなぎます! ティさんはだいぶ前からオンラインにしてくれていたようですが、こちら側がドリンクオーダーや座る場所とかでバタバタして、事前の接続テスト無しでスカイプに突入!!
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WiFi接続だから不安定になるのは覚悟していましたが、実際は1回途切れただけで(こちらの接続のせいではなさそう)、あとは全く問題なく最後まで繋がりました。

約1時間半弱のスカイプは、当日ビデオカメラに記録したので、後日こちらでも紹介したいと思っているのですが、山形でのインタビュー時同様、ティさんの「インディペンデントのドキュメンタリー制作者を育てる」という信念と、その目的を達成するための、妥協のない運営・育成方針には、ただただスゴイというしかありません。

私が思うに、DOCLABのすごさ・生まれた背景は、お国柄や映像制作者を取り巻く環境、教育制度など、そういったものに由来するのではなく、ティさんの類稀なる個人的な資質によるところが大きいのではないか?と思います。

どこの国でも、映像制作者がそんなに恵まれている国なんてほとんどありませんし、民主主義国家でも社会主義国家でも表現活動は、あからさまにもしくは巧妙に抑圧されています。なので、ベトナムが置かれている社会的な特殊性からDOCLABが生まれたと見るよりは、ティさん個人の信念・熱意で生まれ、それが周りに伝播していったとみたほうが良いのでは?と思ったのです。

詳しい内容は、ぜひ後日アップするビデオをご覧ください。

スカイプ終了後、みなさんと写真を撮りました。
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ティさんのインディペンデント魂に触れた一夜でした。

準備していただいた「路地と人」スタッフの皆さん、参加してくれたみなさん、ありがとうございました!!

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[jp] ニュース番組がストライキ?!

3月1日は、お昼からオーディトリウム渋谷で「木村英文レトロスペクティブ」を観にいきました。平日の昼間にもかかわらず、会場で知っている人たちがたくさんいてびっくり! まるで同窓会?ぐらいの勢いでした。私は3本しか観ていませんが、特に「アイラブ優ちゃん」、すごく良かったです!

夜は、アワープラネットTVのワンコインサロンへ行きました。アワプラの白石さんがメーリングリストで流されたイベント情報に興味を持ったからでした。

そのイベントの情報は以下。(白石さんの案内を引用)

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    ~メディアの今を考える報告&ワークショップ~
    韓国テレビ局・記者たちの抵抗運動から学ぶ
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韓国の大手放送局MBCでは、今、大きなストが起きている。
記者たちの要求は李大統領が送り込んできた社長の退陣。社長交代以降、政権に批判的な放送ができない状況が起きているとして、記者たちは、スト突入と同時に「公共性を失った『公営放送』のMBCを取り戻す」とのスローガンを掲げ、視聴者の間からも支持を得ているという。

ユニークなのは、ストの最中にも人気報道番組「ニュースデスク」を制作し、上層部の圧力によって放送されなかった内容をYouTubeで配信。1週間で約50万回視聴された。また、同じく上層部の指示でつぶされた「PD手帳」という検証報道番組もインターネット番組の形で「パワーアップPD手帳」として制作しているという。

今、韓国のテレビ局で何が起きているのか。
YouTubeで公開されている番組などを見ながら、学ぶとともに、では日本ではどうなのか?比較しながら一緒に考えたいと思います。

日時:3月1日(木)19時~
会場:OurPlanetTVメディアカフェ
報告:安田幸弘さん(レイバーネット)
*もしかすると、MBCの記者とスカイプでつなげるかも?
*YouTubeの映像も沢山みます。
定員:20人
参加費:500円(会場費/ワンドリンク込み)

・・・というものでした。

イベントの参加者は10人ほど。めちゃ韓国事情に詳しく、韓国語にも堪能な安田さんの解説で、韓国のメディア事情の特殊性(民主化の歴史、政治によるメディア支配、型破りで熱い労働運動、ジャーナリストたちの報道にかける思い、市民たちの公正な報道を求める強い願い)がよ~~~く分かりました。

安田さんから1時間ほど解説があった後で、後半は白石さんとのトーク、会場の参加者との質疑応答がありました。民放のテレビ局に勤務した経験のある白石さんは、日本のテレビ局のストとの違いを話していました。韓国のストは①社長の退任と②公正な報道を要求事項として経営陣に訴えていますが、日本のテレビ局では公正な報道が要求項目のトップにされることは無く、「賃上げ」や「労働環境の改善」なのだそうです。(賃上げって言っても、テレビ局の人は1000万円以上稼いでいる人もざらですが・・・)

日本のテレビ局が「賃上げ」を要求項目のトップにすえるのは、そうしないと組合員を多く巻き込むことが出来ないからだ、と説明する人もいました。(一部の組合員しか関心を持たない要求項目では、ストライキの規模が小さくなってしまうので)

でも、日本のテレビ局でもストライキをやることはあるそうですが、大抵は技術部の人たちによるストで、しかもその不足分は社外の戦力で補われてしまうため、番組は通常通り放送され、視聴者からはストライキ中であることは全く分からないそうです。

それに対し韓国では、ストライキに加わる人たちがあらゆる部門に及び、夜のメインニュース番組のアンカーまでストに加わり(ニュースキャスターは人気商売のため、普通はストの対象外とされるそうですが、アンカー自らストに加わることを希望!)、ニュース番組中にスト突入を宣言するという事態に!!! 通常45分間のニュース番組は、今では15分程度になってしまい、局側はドラマの再放送などを流して、視聴率はかなり下がってきているようです。

また、ストの要求項目に関しても、日本ではトップに挙げられる「賃上げ」は、韓国のメディアのストでは要求項目として挙げられていないそうです。安田さん曰く「賃上げを求めるストでは、視聴者(=国民)の支持を得られない」とか。メディアに携わる人たちが、その本来の役割(=公正な報道)のために闘っているからこそ、国民もそれを支持して、YouTube上にアップされたスト中に作られた番組が、すごいダウンロード数となっているわけです。

ストはまだまだ続きそうな勢いで、安田さん曰く4月に行われる総選挙がひとつの山場となるだろう、とのこと。私は4月に10日間ほど韓国に行くので、これはもうMBCのスト現場に行かなければ!!と盛り上がったのですが、残念ながら私が韓国に行くのは総選挙の後なのでした。残念!! でも、総選挙後もストをやっていたならば、私も是非MBCスト現場を訪ねてみたいです。

隣の国ですが、メディアに関する人々の意識は全然違うと、改めて思った夜でした。

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