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[jp] 予想よりかなり少なく・・・

先週の水曜日は、以前このブログでもお知らせした、イギリスのドキュメンタリー「The War You Don't See」の試写会をやりました。

英語のみで日本語字幕がない映画のため、どれぐらいの人が来るのかまったく想像できませんでした。ドリンク代のみだから、沢山来るのか? それとも、日本語字幕がないので、あまり来ないか??

事前に頂いたメールでは、映画にとても興味を持っているけれど、仕事の予定でいけるかどうか直前まで分からないという人が数名、そして日本語字幕がないから行けないという人数名でした。

開場は18時45分としていたので、18時ごろにラバンデリアに行きました。18時半頃に、ジャーナリストの林克明さんが来てくれました。その後、メーリングリストで知ったという方、ブログを観てという方、そしてたまたまお店に立ち寄ったという方が参加。開始時間の7時までに会場にいた人はたったの5名。。。

10分ぐらい時間をずらしたのですが、終了時間が遅くなるのであまり引き伸ばすわけにも行かないと思い、7時15分頃から上映を始めました。

上映の様子
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上映後に、観てくださった皆さんと映画の感想や、どのように普及が出来るのかを色々話し合いました。

林さんはチェチェン問題の取材でも知られていますが、以前、チェチェン問題に関するドキュメンタリー映画を日本で紹介&上映した経験があるそうです。配給先(監督はロシアでしたが、配給はカナダの会社となっていたそうです)に上映について問い合わせたら、商業上映、市民活動上映など、上映のタイプによって様々な上映料の設定をしており、入場料は取るけれども非営利の市民団体による上映の場合、半年間何度でも上映できて150ドルほどという、格安の値段設定だったそうです。

それで、林さんたちは映画に字幕をつけ、上映ツアーを計画し、宣伝をし、入場料を徴収することでそれらの経費をまかなったそうです。

・・・そんな条件だったらすごく良いですが、「The War You Don't See」の場合、イギリスでは民放(ITV)で放映され、劇場でも公開されている映画です。内容は痛烈なマスメディア批判ですが、上映の形式自体は商業的です。商業ベースで展開している映画に、草の根の市民運動価格なんて設定しているのかなぁ・・・と思ってしまいました。

でも、聞いて見なければ分かりませんので、今後の展開で聞くべき時が来たら質問してみたいと思います。

日本での普及について、「何かしらの団体のバックアップか協力があると良い」というアドバイスも出ました。外国の映画を日本で紹介するには、まず字幕制作が必要ですし、字幕を作っても、普及するにはネットワークが必要です。何かしらの団体と協力したら、字幕制作や普及が広く行えるのでは?ということでした。

実際にいくつかの団体の名前が出ましたが、まだ何も具体的ではないし、話もしていないので、今の時点では個々の団体名を書くことは控えます。

普及以前に、この映画を日本で広めたいと思ったそもそもの理由なのですが、私は以前このブログにも書いたように、この映画の中で描かれているイラク戦争報道における英米メディアの構造と責任が、そのまま福島第一原発事故の日本のマスメディア報道の構造と責任に重ねて見え、日本でも遠くない将来のうちに必ず今回の報道に関して検証がなされ、組織&従事した個人のレベルまで責任が問われていくべきである、ということです。

しかしこの点に関し、試写会でこの映画を観た人からは、「この映画では個人がインタビューに答えているが、日本のマスメディアの場合、(組織に属する)個人・記者がインタビューに答えることは難しいのでは?」という指摘がありました。会社の方針で報道したものなのだから、その記者の個人的な考えで書いたものではない、ということです。

日本では、新聞記事に記事を執筆した記者個人の名前を載せる署名記事自体、一昔前まではそんなにありませんでした(特集記事などを除き)。マスメディアだけでなく、会社組織、官庁、学校など、あらゆる組織が、”顔なし”で仕事をしています。不祥事が起きても、組織ぐるみで行われたこととされ、責任の所在もあいまいで、せいぜい社長が責任を取って交代というのが通例です。

でも、たとえ記者個人の考えではなく、”会社”の方針で書いた記事だったとしても、実際に原稿を書いた記者、実際に原稿を読んだリポーター、そのニュースを選んだニュースデスクetc、実際にそれを担う”個人”の存在がなければ、報道はなされないわけです。”会社”という概念だけでは報道は出来ず、そこに”人間”がいて初めて報道が可能になるのですから。

「自分がその仕事を拒否してクビになっても、別の誰かがそれを報道するのだから」というのではなく、やはり国民に知らせるという立場の重要な役目を担う人たちは、その自覚を持っておかしい報道にはNO!を言うべきだと思います。先日このブログでも紹介した、韓国のテレビ局の集団ストのように、現場の人間たちが拒否をすれば報道に支障が出て、NO!を突きつけることが出来るのです。

国民に背を向けた報道をした場合は、その責任が会社だけでなく自分にも問われるのだ、ということを自覚してもらうためにも、”個人”レベルでインタビューに引っ張り出すのは有効だと考えます。如何にも難航しそうですけれど、そうでもしないとこの国の報道のあり方は変わっていかないと思います。

・・・っていうか、そもそもフリーランスのジャーナリストや、私も含む自主制作の表現者たちは、これまでからずっと個人で責任を問われる立場でやってきているのですから、より大きな影響力を持つマスメディアの現場の人間が、”会社”を隠れ蓑に責任を問われないっていうほうがおかしいのではないかなぁ・・・と思います。

(しかし、不誠実な報道をしたら訴えられるというケースよりも、最近は口封じのための損害賠償訴訟が本当に増えていますね。つい最近も、東電を巡る原発利権や日米防衛利権を調査報道されているフリーランス・ジャーナリストの田中稔さんが、「週刊金曜日」に書いた東電関係の記事でSLAPP訴訟を起こされていますよね。損害賠償請求額は6000万円を超えるとか! 裁判の行方がとても心配です)

少ない参加者ではありましたが、参加していただいた方からは色んなアドバイスがいただけて、とっても参考になりましたし、それらのアドバイスを元に、とりあえず連絡を取ってみます。

会場を貸していただいたラバンデリアの藤本さん&佐藤さん、そして来て頂いただいた皆さん、どうもありがとうございました!

追伸:

藤本さんのお土産。阪神タイガース!
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映画の上映後はネコちゃんも参加。佐藤さん曰く、「映画関係者には擦り寄って行く」そうで、この間も、「サイタマノラッパー」のプロデューサーに近づいていったとか。映画に出演したいのかもしれませんね! 私にも近寄ってくれたのですが、私が作りそうなドキュメンタリーでは悪いけど出番なさそうだなぁ・・・coldsweats01
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ラバンデリアの常連さん。ネコからの慕われ方がハンパない人。
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平成のネコ使い?! 4匹のネコが夢中。
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映画について一通り相談し終わったあとは、藤本さん秘蔵の映像の数々を見せていただきましたhappy01
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閉店時間ギリギリまでお邪魔しちゃいました。どうもありがとうございました!

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