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[jp] 評価されるべき写真家 金裕

昨日は、最近知り合った方に、新大久保の「高麗博物館」へ連れて行っていただきました。私はその存在自体これまで知りませんでしたが、市民が作る日本・コリア交流の歴史博物館として、約10年前にオープンしたのだそうです。

私が来週から韓国に行くということで、何か参考になる情報があればと紹介していただいたのでした。

この日は、ちょうど4月4日から始まった展示をみることができました。館長の樋口雄一さんから博物館が設立された経緯や運営のことをお聞きし、理事の李素玲さんからは、今回の展示の詳しい説明をいただきました。

展示風景(デジカメを持っていなかったので、携帯で撮影。画像が粗くてすみません)
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展示の内容について、これまでの歴史について、表面的には知識として持っていたつもりでも、「では、そもそもなぜこのような事態になったのか?」ということまではさかのぼって知らなかったので、とても勉強になりました。

今回はお話をお聞きしながらの見学だったため、詳しい展示内容については、また日を改めて観にいきたいと思っています。

展示の中で、とても印象深い写真がありました。在日1世の方々の当時の暮らしぶりを伝える写真です。当時は、皆貧しく、日々の暮らしに精一杯、そして社会の表舞台からは隠される様に暮らしていたため、当時の暮らしぶりを記録した写真は、在日の写真家・金裕さんが、雑誌のカメラマンとして全国を仕事で飛びまわった際に、各地の在日集落を訪ね、仕事ではなく個人的に、ライフワークとして撮影し続けた写真でしか、なかなか見ることができないのだそうです。

並べられたそれらの写真は、貧しいながらも、ものすごい生命力と活気に溢れた、木村伊兵衛の写真にも通ずるような、名も知れぬ在日の人たちの暮らしが切り取られていました。

金裕さんについて。1945年生まれ、1998年没の在日カメラマン。
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写真集「同胞」
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写真集の中から。土木工事に従事する人。ダイナマイトを背中に担いで発破場所へ向かう。
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小さくて見づらいかもしれませんが、ポツポツと労働者の姿が。
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成田方面から東京方面へ農産物を引き売りするために向かう女性。沢山の風呂敷袋を背負っている。ちなみに、この写真からは見づらいかもしれませんが、背後に映っている日本人の女性は籠を背負っています。同じ農産物の行商という仕事でも、このような違いがあったのだそうです。
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写真に写っている子どもたちは2世。現在、1世だった人たちに話を聞くことは難しいですが、60~70代になっている2世の方なら、当時の生活をまだ聞けるかもしれません。
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住居とは呼べないような掘っ立て小屋で暮らした、炭焼きを生業とする一家。
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金裕さんが個人的に撮影し、発表されることなく埋もれたままのネガが大量に残されているそうで、今後、高麗博物館では、金裕さんの奥様の同意を得て、これらの写真を展示する計画を立てているそうです。ちなみに、私は金裕さんについて、yahooやgoogleなどで検索をしましたが、それらしい情報は数件しかヒットしませんでした(例えばこちら)。苦労と差別の末に人知れず亡くなっていった人々を、温かなまなざしで記録し続けた金裕さん。そして彼の写真もまた、これまで人の目に触れることがほとんどなかった・・・。

今後、展示会などを通じて、彼の活動が再評価され、広まっていくことを願っています。

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