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[jp] 意外に苦戦

以前このブログで、国会記者会VSフリーランスについて紹介しましたが、寺澤有さんたちが起こした、国会記者会館の使用適正化を求める仮処分申し立てが、「国境なき記者団」でも取り上げられました。((「国境なき記者団」の記事(英語&日本語)はこちら))

「国境なき記者団」東京特派員の瀬川牧子さんが、寺澤さんがインシデンツに掲載した動画(国会記者会の事務局長がフリーランスの取材を妨害する場面が収録されたもの)を英語に翻訳したので、動画に英語字幕を付けてほしいと寺澤さんから依頼がありました。

既に英語には翻訳されているし(一応タイムコードも付けてある)、10分弱の動画なので、引き受けたのですが、作業をやり始めて、これは一筋縄ではいかない作業だと分かりました。

・・・というのも、確かに翻訳はされているとはいえ、テキストデータの上で翻訳するのと、それを実際に動画のタイムライン上に置いて見るのとでは、だいぶ印象が違うのです。また、翻訳は正確だったとしても、一字一句を翻訳してしまっては、テキストが長すぎて字幕として目で追えなくなってしまいます。どう要約するかも必要になってきます。

私は字幕付けの作業は、自分でもかなり作業が早いほうだと自負しているのですが、今回の動画の場合、両者(寺澤さんと事務局長)が同時に言い合って口論のようになっており、それをどういうバランスで表示するのかというのも、問題になってきます。両者が同時で話しているとはいえ、メインで話しているほうを取り上げるのか、それとも、より重要or新しいことを話している方を、繰り返しの発言をしている方よりも優先するのかetc、かなり考慮しながら字幕を付けなければならないわけです。

そして、両者が同時に話しているから、どの発言がどちらの発言なのかも明確にするため、発言者ごとに字幕の色を変えたりもしました。

・・・そんなわけで、数時間で終わると思っていた字幕入れ作業が、なんと朝から始めて、休みなく作業し続けたにもかかわらず、夕方過ぎまでかかってしまったのです! 結局この日は、他のことが何も出来なかった・・・crying

翻訳に少し手を入れたと書きましたが、日本語で言うところの「記者クラブ」を、どう表現すべきかで悩みました。ビデオの中で、寺澤さんが佐賀事務局長に対し「一応佐賀さんだって記者だったんでしょ?(なら、取材の自由を認めなさいよ)」という発言がありました。この部分の翻訳、瀬川さんは「a former journalist of Kisha Club」と訳していました。

でも、私はそれに対して(これでいいのかなぁ・・・?)と疑問に感じました。直訳すれば「記者クラブの元ジャーナリスト」だと思いますが、まず「記者クラブのジャーナリスト」という言い方に、ちょっと違和感があります。

「記者クラブメディアに属するジャーナリスト」というか、そもそも新聞社に属する記者が「ジャーナリスト」と訳されるのも、なんか違和感があります。「ジャーナリスト」というより、「記者(reporter)」と書くほうが、実際の彼らの仕事ぶりとアイデンティティにあうのではないか?と個人的には感じます。

そして大前提として「記者クラブ」が「Kisha Club」としてどこまで海外で通用するのか、という問題もあります。「国境なき記者団」の記事中では「Kisha Club」として使っていますし、寺澤さんも「いまや海外でも通用するKisha Club」と言っています。でも、実際は「国境なき記者団」の存在を知っているような関心・意識の高さを持つ人たちぐらいしか、まだ浸透していないようにも思います。(実際、イギリスのフリーランスの友人たちに聞いても、「Kisha Club」という言葉は聞いた事がなく、でも、仕組みを説明すると、「なるほど。イギリスには明確な「Kisha Club」はないけれど、似たように作用してフリーランスを締め出している」と言っていました)

一方で、「Kisha Club」と訳してしまっても、この動画は背景事情を説明したテキストと共に紹介されるのなら、テキストを読めば「Kisha Club」が何であるか観る人も理解するので、それでも良しとする考え方もあるでしょう。

この作業をしているときは、とにかく急いで仕上げるのが目的だったので、翻訳の一字一句について吟味する余裕がなく、結局私はその部分を「a former journalist」とだけ表記したのですが、後から考えれば、もっと時間があったなら「a former reporter (of Kyodo news agency)」とした方が、より明確に、実態に即した形の翻訳であっただろうと思います。海外の人にとっては範囲・理解が不明瞭な「記者クラブメディアの・・・」とするより、佐賀事務局長が共同通信社の出身であることを示すほうが、一目瞭然であると思います。

なので、その点についてはより良い訳を提供できなくて残念だったのですが、でも英語字幕をつける(それなりの作業スピードで)という目的は達成できたのでよかったです。でもやっぱり翻訳作業ってつくづく奥が深い世界だなぁと思います。私も自分の表現力をもっと磨きたいです。

予想外に苦労してつけた英語字幕付きの動画はこちらよりご覧いただけます。ぜひ観てください!

ところで、予想外の重労働で、作業途中に度々「終わらない~crying」と寺澤さんにメールしていたら、夕方「これから晩御飯を持って行きます」と電話がありました。わざわざ姉の分と2人分。「これで今日は晩御飯を作らなくてすむでしょ?」と。

お菓子の空き箱にきれいに詰められています・・・!
Dsc02014

下の写真は、お皿に盛り付けた様子。隣にある巨大な梨は、別の日に寺澤さんからもらったもの。その大きさにびっくり!
Dsc02016

おかげで晩御飯を作らなくてすみましたhappy01

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