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2012年12月

[jp] 来年こそは”新年”に…

今年も残すところあと数時間になりました。(今年はどんな1年だったかな?)と振り返ると、2012年という独立した年というよりは、2011年が2年間続いているような、2011年の延長のような、そんな感覚があります。多分、それだけ2011年の東日本大震災の影響が大きくて、そこからの復興や、これまでの社会のあり方の反省&見直しがなされていないという気持ちが、自分の中で強いからかもしれません。

来年こそは、新しい年、”2013年”らしい1年であって欲しいと願います。

震災を経て、社会では様々な新しい動きが生まれたり、逆に後退させるような動きも根強く存在しています。しかし、どんな社会にしていくかは、結局のところ私たち一人ひとりの意志と具体的な行動によるのだと思います。

来年が新しいスタートとなれるように…。そんな願いを込めて、今年最後のブログでは、ブライアンが生前、日本人に向けてメッセージを送ったビデオを紹介します。2009年、ヒロシマ平和映画祭での上映のために撮影されたビデオで、ブライアンの死後は、追悼上映会だけで上映していたものです。

ビデオはこちらからご覧いただけます。

今年も1年、どうもありがとうございました。皆さまの2013年が、素晴らしい1年となりますように!!

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[jp] NHKで講演!

ブログタイトルを読んで(えっ?)と驚かれた方、すみません。先日、あの日本放送協会ではなく、新しく立ち上がったNHK(=「日本の報道を考える会」)という、ジャーナリストを目指す大学生のサークルに呼んで頂いて、お話をしてきました。

10月のJCJジャーナリスト講座で講師をした際、受講していた大学生の永瀬さんが、NHKのキックオフイベントに講師として誘ってくれました。JCJのジャーナリスト講座では、マスコミ業界への就職を目指す学生が大半でしたので、(インディペンデントのドキュメンタリー監督なんて、就職の選択肢として考えていないのでは?)と思いました。

しかし、NHKを立ち上げた永瀬さん自身は、日本のマスメディア報道に強い関心があり、記者クラブ制度、記者のサラリーマン化、原発報道などの問題にとても詳しく、危機感を持っていました。周りで、マスメディア就職を目指す学生の中では、マスメディアの問題はそう認識されているとは限らないそうで、もっとメディアの問題を知ってほしい、サラリーマン化して欲しくないという気持ちから、NHKを立ち上げたのだそうです。

永瀬さんのその熱意には感動しましたが、やはり大半の学生さんは、それでも「腐っても鯛」的にマスコミに就職しようとする人が多いんだろうなぁ・・・とも思いました。

でも、事前にスカイプで2時間ぐらい永瀬さんとお話していて、学生の大半はマスメディア志望だったとしても、それでも、ジャーナリスト志望でなかった私が現在インディペンデントで情報発信をするに至った過程、海外でジャーナリズムを学んだ経験、周りの監督がどうやって生計を立てているのかなどをお話するのは、今は彼らに響かなかったとしても、将来思い出して何かの役に立ってくれることがあるかもしれないと、考えるようになりました。

普段は、マスメディアに対して既に懐疑的な人(市民運動や市民メディアに関わる人)に向けて講演することがほとんどなので、今回は何に重点を置いて、どこから話し始めたらよいのか考えました。ドキュメンタリーの制作ノウハウは、自分でも少しでも始めているような人に対してでないと、あまり意味がないし、機材も必要になるので、今回は触れないことにしました。

それに、最近知ったのですが、いわゆる”ジャーナリスト”に憧れる人たちは、圧倒的に新聞記者志望が多くて、テレビならNHK以外は行きたくない、と考える学生が多いのです。NHK以外のテレビ局で「は、ジャーナリズムは追及できない、民放は”バラエティー”、”エンターテイメント”業界という印象が強いようです。でもまぁ実際にテレビ番組のほとんどがバラエティーで、ドキュメンタリー番組は削減されたり、深夜枠に追いやられているのですから、あながち間違った分析でもないのかもしれません。

なので、私はドキュメンタリー制作の具体的な話ではなく、なぜ自分がインディペンデントで表現するに至ったのか、インディペンデントから見てマスメディアの報道や手法にはどんな問題があると感じているのか、などを中心に話すことにしました。NHKのメンバーと同じ、私が10代の後半~20代の中盤ぐらいまでの頃、どんなことを考え、どんな生活をし、価値観を形成していったのか。その頃の生活や人との出会いが、今私がしていることの基盤になっていると思ったのです。

会場は神宮前区民会館
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会場予約時は、混乱を避けるため「NHK」名は使わなかったそうですcatface
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この日の講座は、2部構成で、前半はJCJでおなじみの須貝さん。日経新聞を今年定年退職されました。普段、JCJなどで、イベント主催者側として活躍されていますが、須貝さん自身が講師として話されるのを、これまでに見たことがなかったので、この日、どんなことをお話されるのか楽しみにしていました。

須貝さんの講義の様子
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新聞記者に憧れて入社し、地方支局を経験されてきたことを中心にお話していました。須貝さん講演後の質疑応答では、記者クラブ制度について、須貝さん自身はどのように感じているか、かなり突っ込んだ質問がありました。須貝さん自身は、記者クラブで発表される情報に頼っては、良い記事は書けない、(所属部署のせいもあるが)自分は20年以上記者クラブとは無縁の記者生活をしていた、時代の流れから言っても、記者クラブはフリーにも解放され始めているし、段々その役割は縮小されていっているのでは?と応えていました。

10分ほどの休憩のあとは、私の番で、時間は質疑応答も含めて1時間半の予定でした。さすがに、高校生や大学生の頃の話は、普段の上映会などではほとんどしないので、あまり話しなれていないせいか、時間配分に苦戦。気がついたら、六本木で暮らしていた頃の話にたどり着くころには、既に話し始めて1時間近くたっていました。残り30分で、ドキュメンタリー制作、さらには(学生さんにとっては一番気になる)生計の立て方までたどり着くのか??!!

最後の方はかなりの駆け足になってしまいましたが、何とか時間内にまとめました。講義の最後に、こう付け加えても起きました。「今、こうしてインディペンデントでドキュメンタリーを作っている私の話は、マスメディアを目指している学生さんたちにはあまり響かない話かもしれません。現に、私自身も大学3~4年生の頃は、公務員を目指し、実際に公務員として就職しました。でも、マスメディアに就職して、社会を段々と知って失望したり、不当に解雇されたり、犯罪の被害者になって世の中への怒りが増したりしたときに(←別にネガティブな動機でなくても良いのですが)、ふと、今日の私の話を思い出して、自分で情報発信している人がいたな、じゃあ、自分でやってみよう・・・そんな風に考えてくれる人が少しでもいたら、それで十分だと思っています」と話しました。

肝心な生計の立て方に関しては、「いかに稼ぐかではなく、いかにお金を使わないで生活するか、お金をかけないで制作するかを考えたほうがいい」、と。これじゃあアドバイスとは到底言えないかも知れませんが・・・coldsweats01

質疑応答では、「映画をテレビ局に持ち込むのではなく、映画祭などのコンペに持ち込むのはなぜか?」、「取材対象に疑問を感じても、それを批判するような作品は作れるのか」、「今どんな作品を作っているのか」、「社会人になって、どんなところに遊びに行っていたのか」などなど、普段の上映会ではあまり出ないような質問もあって、面白かったです。

須貝さん講義後の質問でも出た、記者クラブ制度についても、フリーランスの立場から補足しておきました。確かに、時代の流れから言って、そして国際的な流れから見ても、日本の記者クラブ制度はおかしな存在です。しかし、それでもなお、時代や民意に逆らってでも、政府とマスメディアが記者クラブを必死に守ろうとしているというのが現状です。記者クラブはいずれなくなる、のではなく、原子力ムラと同じで、一部の人たちの既得権益のために必死に守ろうとしているのが現状ではないかと思います。

「フリーランスにも解放されつつある」というのは、記者クラブメディア側から開放したのではなく、一部のフリーランスの人たちの根気強い要求や訴訟提起などのおかげで、やっと外部からほんの少し穴が開いた、という状態です。民主党政権になったことも、開放の流れをやや後押ししたと思います。それでもまだフリーランスの出席を認めなかったり、出席は出来ても発言はさせない(オブザーバー参加)という省庁の記者会見も多く存在します。また、写真や映像のフリーランスに対しても、記者クラブメディアでの”署名記事”(原稿)を条件として要求されることが多いです。マスメディア業界のジャーナリストたちが、フリーランスの報道の自由を奪うために必死になっているというのが現状です。

民主党政権下でフリーランスにも少しずつ記者クラブが解放されてきたとはいえ、原発事故以降、記者クラブ解放の流れは後退し、自民党政権になったことで、今後ますますフリーランスやネットメディア排除の流れが強まることが懸念されます。そのためには、やはりフリーランス自身が声を上げて求めていかなければならないと思います。

・・・それにしても、さすがNHKと銘打っているだけあって、記者クラブ制度などに強い関心を持つ学生さんが少なからずいたのは、頼もしかったです。冒頭でしょせん「腐っても鯛」的にマスメディアを志望している学生と書いてしまいましたが、講義、そしてそのあとの懇親会を経て、「腐っても鯛」的な感覚ではなく、「自分が目指しているマスメディア業界は、世間では色々と問題も指摘されているけれども、少しでも”良いもの”であって欲しい、やはり”正義”の存在であって欲しい。おかしなところがあるのなら、それを変えていって欲しい」みたいな感覚なのかな、と感じました。

私はもう大人(というか中年)になってしまったので、マスメディアに正義とか、自浄作用があるとは全く希望を持てなくなっちゃったのですがgawk、これからマスメディアに就職を希望するジャーナリストの卵の皆さんには、ぜひ「中にいるからこそ出来ることがある」と信じて、サラリーマン化せず、メディアの信頼を回復させるべく頑張ってほしいです。

・・・っていうか、今思いついたのですが、「サラリーマン化しない」ための一番良い方策は、「社内出世コースから外れること」だと思います。須貝さんも、「記者たちの多くは、40歳を過ぎると出世のことしか考えなくなってしまう」と話していましたし、これ、かなり有効かもhappy01

NHK出身の皆さんが、これからジャーナリストとしてどんな道を歩んでいくのか、とても楽しみです。懇親会でも、皆さんそれぞれに素敵な個性があったので(中には、芸能人目指したほうがいいのでは?と思う人さえいましたshine)、その生まれ持った個性を生かして、自分にしか出来ないことを追求していってほしいと思います!

講義のあとで。定年退職された須貝さんへの花束贈呈
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皆さんと。とても楽しい一日でした!
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NHK、これからも頑張ってほしいです!!

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[jp] 年の瀬の贈り物

ちょっと日にちが経ってしまいましたが、毎年恒例になりつつある(?)、イギリスのポールから届いたクリスマス・プレゼントの紹介です。

今年は、4つの箱が届きました! 
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日本の郵便局も同じですが、重さが2キロを超えると小型包装物にならず、小包扱いで料金が高くなってしまうので、4つの箱に分けて送ったのだそうです。(ちなみに、私はポールにクリスマス・プレゼントを送る際、2キロを300グラムほど超過してしまったので、箱の中からいくつかの食品を取り出して送ってしまいました・・・ちょっと罪悪感・・・think

箱を開けると、クリスマスらしい梱包材が。勢いよく箱を空けたら、床にスパンコールが散乱。
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プレゼントはひとつずつ梱包するのが欧米流。(その点、日本はお店がかなり凝ったラッピングを無料でしてくれるので、自分でラッピングペーパーを買って梱包する人は稀ですよね)
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包みをひとつずつ開けると・・・
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スパイス入りのホットチョコレート、オーガニックのアールグレイ、チャイ、そしてチョコレートでした。すべてイギリスのメーカーのものです。

次の箱は・・・
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左は、ポールの家族からのチョコレート、真ん中は野菜チップス、右はクリスマスの定番、ミンス・パイです。
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このベジ・クリスプ(チップス)は、ジャガイモではなくて、パースニップ(日本のスーパーではあまり売られていませんが、見た目は白っぽいにんじんで、味はほのかに薄いサツマイモ風の冬野菜)の薄切りフライです。

クリスプはほとんどがジャガイモのチップスで、パースニップのものはイギリスでもなかなか見かけません。やや高級なスーパーに行くとあります。とても美味しいので、イギリス土産に迷う人はぜひ試してみては?

ミンスパイは、タルト生地の中に、スパイスで味付けした甘すぎるフィリングが、ぎっしりと詰まったもので、昔から作られている、保存にも適したこの時期のお菓子。でも、甘すぎるし、味も強いので、イギリス人でも嫌いな人が結構います。(マーマイトみたいにcatface
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3つ目の箱は・・・
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この箱には、クリスマスカード、別のパースニップのクリスプ、チョコレート、ミントのキャラメル、部屋用のコロンが入っていました。
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Holdsworthのチョコレート。イギリスのチョコレート専門メーカーです。すごく美味しいし人気のメーカですが、日本にはまだ入ってきていないのかな・・・? Dsc03028

部屋用のコロン。フレグランスまでメイドインUKとは!
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そして最後の箱!
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えぇ~、こちらもやはりイギリス産のものばかり。後で聞いたのですが、今回は全部イギリス産のものにこだわって集めたのだそうです。イギリス人同士で贈りあうプレゼントは、別にイギリス産にこだわらないそうですが、今回、いざイギリス産で全てそろえようとしたら、あまりに輸入品が氾濫していて、純粋な国産の商品を見つけるのにとても苦労したとか。
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チョコレートで出来た雪だるま。これに、食べられるトッピングが付いていて、自分で雪だるまをデコレーションして遊ぶことが出来ます。73号棟の村田さんが、年末年始にお孫さんと会うと聞いていたので、村田さんに差し上げました。
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イギリス産のアルパカの毛で出来たルームソックス。早速履いてみましたが、汗が出るほどぽかぽか!!
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こちらもイギリスのオーガニックの化粧品メーカーで、ハンドクリームと竹繊維で出来た手袋。ハンドクリームを夜寝る前に付けて、手袋をはめて寝る、という使い方。
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イギリス製のビスケットのパッケージ。イギリスのチーズ、小麦、バター、クリームを大絶賛した、まるで”食品極右”のビスケットhappy02! ビスケットといえば、紅茶やコーヒーと共に頂くものだと思うのですが、この説明によれば、Very Englishなジン・トニック、もしくは本物のエール(イギリスの、薄めのビール)と共に食すべし!と書かれています。ほんとに?!
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実際にビスケットを食べ、とても美味しかったのですが、日本人の私としては、このビスケットをジン・トニックで食べたいという勇気は沸いてきませんでしたcatface

パッケージの側面には、ブルー・スティルトンのチーズは、イギリスのチーズの王様で、国家の宝であり、国際的なスターであるとまで書かれています・・・!
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・・・プレゼントは以上で、並べてみたらこんなに沢山! ありがとう、ポール!! お菓子関係に関しては、お正月以降に会う予定の方々とシェア出来ればと思っているので、お楽しみに~happy01
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ちなみに、包装材や梱包材もこんなになりました。
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ところで、私はポールに何を送ったかといえば、色々送ったのですが、私の中で(これは絶対気に入る!)と確信して送ったものが、「パン粉」(!)でした。日本では、「洋食」に分類される「カツ・カレー」ですが、これがイギリスでは今人気の日本食なのだそうです! ちょっとしたお店でも日本食として食べられますし、カツ・カレーを家で作るためのレシピも、イギリスの色んなサイトで紹介されています。

「パン粉」は英語で「bread crumbs」ですが、面白いのが、日本のパン粉が「Panko」としてレシピなどでも紹介されていることです。もちろんイギリスでもbread crumbsはスーパーで手に入りますが、日本のパン粉はそれらとは全く違い、Pankoなのだ!と。YakuzaやKobanなどだけではなく、Panko(っていうか、そもそもパン粉だって、もとは海外から日本に持ち込まれたものじゃないか!)まで、ガラパゴス化もとい、日本を代表する文化だったのですね。

ちなみに、ウィキペディアの英語版を見たら、bread crumbsの項目でも、Pankoが別項目に分かれていました。

ポールも、しょっちゅう「カツ・カレーを自分で作りたい。でもPankoというものを使わないと駄目らしい」と言っていたのを思い出し、パン粉2袋と、カレールーを送ったのでした。多分イギリス中(世界中もありえるか?)を探しても、パン粉がクリスマスに送られてきた人は、ポールだけかもしれません!

カレールーとパン粉を手に、大喜びのポール
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念願のパン粉を手に入れて、一体どんなカツ・カレーを作るのでしょうか? これはレポートしてもらわないと!
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ところで、つい先日は、このブログにも時々紹介したことのある、山形県酒田市の農家・富樫さんより、宅配便が届きました。やたら重い箱ですが、一体中には何が・・・?
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中を開けると「農家のお米」の文字が目に飛び込んできました。うわ~、自家製のお米、送ってくださったのですか!! 感激!
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これまで、真夏の田んぼの様子などの写真を時々送ってもらいましたが、そのときのお米なんだと思うと、喜びもひとしおです。ちなみにお米は「はえぬき」だそうです。お米のほかに、大根、大根のお漬物、そしてこの1年を振り返る富樫さんの農民通信が入っていました。今年の春の爆弾低気圧などで苦労しながら作物を育ててきた様子が書かれていました。
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早速お漬物と大根をいただきましたが、美味しかったです。自分で自分の食べるものを作れるって、つくづくすごいことだなと思います。

年の瀬に日本から、そしてイギリスからプレゼントを頂いて、今年1年に感謝!! どうもありがとうございました。

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[jp] しねまでてんと・第2弾!

12月2日に、第1回しねまでてんと企画として「ブライアンと仲間たち」を経産省前テントで上映して頂きましたが、来月には第2回のしねまでてんとが開催されます!

詳細は以下
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第2回「CINEMA DE TENT(しねまでてんと)」~DVD上映とお話会~

日時:2013年1月6日(日)16:00~
場所:経産省前テントひろば・第2テント 
映画「グリーナムの女たち」
ビーバン・キドロン監督作品1983年/イギリス/60分
(日本語版1989年制作)
※入場無料
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映画のあらすじについて、こちらのブログの記事を以下に紹介します。

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映画は、英国国立映画学校の卒業作品として作られた。監督のひとりビーバン・キドロンは現在も英国映画の中堅のフェミニスト監督として活躍している。日本でも公開されて人気を博した、『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズの2作目を監督。フェミ的な視点も入れて人生に恋に悩むロンドンの女の子の生活を描いた娯楽作。

 
映画は、かの有名な1982年12月12日の2万人以上の人間の鎖で米軍基地を囲んだ場面から翌日の基地行動へ続き、約半年のグリーナムの女たちの活動を、キャンプに住み込んで撮ったドキュメンタリー作品。作品自体高く評価され、フェミニスト映画祭などで最高賞を得た。グリーナムの女たちの平和キャンプ運動はヨーロッパ中に広がり、欧州の平和運動の聖地とまで呼ばれた。なお、彼女たちの活動は、米ソ冷戦の終結をもたらしたとも言われる。キャンプは18年続き、ついに米軍基地は閉鎖に追い込まれた。現在、跡地はコモン(共有地)として地域の人々に愛されている。(近藤和子)
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私は10年ぐらい前に、東京でこの「グリーナムの女たち」を観ました。そのときは、会社員で何の社会活動にも関わっていなかったのですが、映画を見てとても感動し、勇気をもらったのを覚えています。

その後、イギリスに留学し、今イギリスの女性団体で中心的に活動している50~60代ぐらいの女性たちが、20代の頃にグリーナムの活動の最盛期に関わっていたと知りました。パーラメント・スクエアの活動も支援していたロンドンの女性団体「Global Women's Strike」のKay(昨年10月、武蔵野公会堂でブライアンの追悼上映&ロンドンとのスカイプをした際にも登場してくれた人)もそうで、私は彼女に、グリーナムでの経験をインタビューさせてもらったこともあります。

Kayは大学生でキャンプに参加し、真冬には歯磨きが凍った、炊事テントがいくつもあって、そこで100人分以上の料理が作られていた、最初は男性も混じった活動だったが、かなり早い段階で男性なしの方向に転じた、地元の村で若い女性が行方不明になると、このキャンプに誘拐されたのだと言われ、斧のようなものを手に地元の男たちがテントを襲ってきて、魔女狩りのようだった、日本人の女性も何人か参加していたetc、感心したりびっくりしたりするような話の連続でした。(残念ながら、そのインタビューは撮りっぱなしで、発表したことはないのですが)

新春早々のしねまでてんと第2回、ご都合の合う方は是非いらしてください!

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[jp] 関西方面の方に朗報・調査報道セミナー

普段、東京で開催されることの多いジャーナリズムに関する講座ですが、高知新聞の高田昌幸記者が中心となって開催している「調査報道セミナー」が、来年2月16日に、京都で開かれます。

関西方面で調査報道やジャーナリズムに関心のある方は、ぜひご参加ください。(知識を学ぶだけでなく、交流の良い機会にもなると思います)

詳細は以下:

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2013年春・調査報道セミナーのお知らせ

開催日時:2013年2月16日・土曜日 午後1時開場
開催場所:京都キャンパスプラザ(JR京都駅前)
要予約・定員50人(詳細は末尾をご覧下さい)

第1セッション:「権力」の内側と不作為を問う

「権力」の定義は難しいが、有力政治家や行政機構がそれに該当することに異論はあるまい。関西で活躍中の2人を招き、「どこに焦点を当てるか」「何をどう調べるか」の具体論を聞く。

【報告1】上脇博之さん(政治資金オンブズマン代表、神戸学院大学教授)
2012年10月、日本維新の会幹事長を政治資金規正法違反で大阪地検に刑事告発。その内容、背景、狙いなどを語る

【報告2】大西祐資さん(京都新聞社会報道部記者)
裏金など意図的な不正だけでなく、行政の前例踏襲や不作為によって税金が無駄になっているケースがある。「京都市市医問題」「介護給付費不正受給」をめぐる調査報道の手順や背景を通じ、行政の不作為を問う。

【進行】高田昌幸さん(高知新聞記者)

第2セッション:原発報道にどう取り組むか

福島原発の事故後、「原発」は焦点であり続けている。報道の真価も問われる原発報道。これにどう取り組むかを、2人に聞く。

【報告3】森瀬明さん(福井新聞政治部長)
原発立地の地域。経済問題と原発の安全性、その双方の接点に位置し、地域に圧倒的な影響力を持つ地元紙は、これまで原発問題をどう報じてきたか。これから、どう報じていくか。視座や問題点を語ってもらう。

【報告4】青木美希さん(朝日新聞特別報道部記者)
事故後の福島原発で、下請け作業員に「除染手当」が支払われていなかった。これを報じた記者に、端緒や取材経緯、問題点などを語ってもらい、調査報道実践の参考にする。

【進行】坂本充孝さん(中日新聞大阪支社編集部長・前東京新聞特報部総括デスク)

参加お申し込みなどについて

定員:50人。要事前予約。お名前、連絡先、所属などを明記し、申込専用アドレスへメールをお送り下さい。折り返し、整理番号を連絡します。

☆アドレスは
tyousahoudou@hotmail.co.jp
参加費:会場費、資料代として1000円。
会場:京都キャンパスプラザ(JR京都駅北口から徒歩3分)
懇親会:セミナー修了後、会場近くで懇親会(会費制)を予定しています。

調査報道セミナーとは?

メディアの信頼回復が急務と言われています。そのカギを握るという「調査報道」。それをどう実践していくのか。現場経験が豊かな新聞人、テレビ人を招き、方法論や考え方などを聞き、そのノウハウを幅広く共有する試みです。「2012春」「2012夏」に続いて、今回は3回目。これまでと同様、会社員記者、フリー記者、研究者、学生など調査報道に関心を持つ人に集まってもらい、議論する予定です。「調査報道」にご関心のある方は、どうぞ足をお運び下さい。

なお、過去2回のセミナーについては、アジア記者クラブの月刊誌「APC通信」に掲載されています。3回目の今回の内容も後日、同誌に掲載の予定です。

主催:調査報道セミナー実行委員会 
日本ジャーナリスト会議
http://www.jcj.gr.jp
アジア記者クラブ
http://apc.cup.com
平和・協同ジャーナリスト基金
www.pcjf.net/

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[jp] 経産省前テントひろば、年末年始のイベント情報!

経産省前テントひろばより、年末年始のイベント情報のお知らせが届きました。確定しているイベントは以下です。でも、これからも随時イベントが決定していくと思うので、年末年始にお時間のある方は是非、テントひろばのサイトもチェックしてみてください。

☆12月31日(月)19:00~23:00
第2回「世界から原発なくそう紅白歌合戦」
~命のワンイシュー!金より命だ!~
問い合わせ:室生祥(むろうやすし) y-muroh@ac.auone-net.jp

☆1月1日(火)11時スタート・14時終了(途中参加歓迎)
経産省テント元旦マラソン

コース ①20㎞(22周) ②10㎞(11周) ③自己申告周回
※ゼッケンあります(持ち込み・手作りOK、A4サイズ)
※終了後、甘酒・豚汁?のふるまい!
問い合わせ:高橋秀三(たかはしひでみ) 090-7217-4812

☆1月3日(木)13:00~19:00
第24回「After311~霞ヶ関の中心で愛を叫ぶ!!」お正月スペシャル

経産省前テントひろばオープンマイク
問い合わせ:浦邉力(うらべちから) chikarasongs@hotmail.com

その他にも、川柳の句会、餅つき、バザーなども予定されています。そう広くは無いように感じる経産省の敷地も、22周もすれば20Kmにもなるんですねぇ・・・。感慨深い。

自民党政権に変わり、原発再稼動推進勢力が強まってきたことで、今後テントの撤去命令などが来るかもしれません。2011年9月以降、この場所を守れているのは、テントへの国民の関心があってこそ。お時間のある方は、是非テントへお立ち寄りください!

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[jp] 初クロストーク

選挙直前にネットで公開した『木田さんと原発、そして日本』ですが、おかげさまで結構好評で、「良かった、これからもこのシリーズを撮ってほしい」とわざわざ電話をくれる方や、勉強会で上映したいという問い合わせも頂いています。

続編や同テーマで他の人を撮るという予定は今のところはないのですが、でも、機会があればどんどん撮りたいと思っています。

インタビューに応じてくださった木田さんから、先日メールが届き、年内の活動予定が書かれてありました。各地での講演、抗議活動、そしてアメリカとのスカイプトークなど、スケジュールが連日びっしり!

私とのインタビューの中で、ご飯の支度をせずに抗議集会に出かけ、遅くに帰ってきたらご主人が不機嫌でけんかになったというエピソードがあります。そのときに、木田さんはぶちきれて、「米ぐらい自分で研いで、炊いて、漬け物でご飯食べればいいでしょ!」と言い放ちます。

その木田さんの発言には、私も(ごもっとも!)と同感なのですが、さすがにここまで連日木田さんが各地に出かけ、だんなさんが毎日漬け物でご飯食べるのも可哀想だと思い、炊飯器に入れるだけでOKの、炊き込みご飯の素を、DVDと一緒に送りました。
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もちろん半分冗談ですが、それが伝わらずに、新たな夫婦喧嘩の火種になっちゃったりして・・・thunder!(ちょっとドキドキですがcatface

ところで、話は変わって、先日19日は、渋谷のアップリンクで『さようならUR』の上映がありました。現在上映中の『モバイルハウスのつくりかた』(本田孝義監督)の上映にあわせ、”家”をテーマにした作品を上映するという企画で、私の映画のほか、『渋谷ブランニューデイズ』(遠藤大輔監督)、『藝州かやぶき紀行』(青原さとし監督)の作品が上映されることになっていました。

上映が決まったとき、本田さんから「クロストークをしませんか?」というお誘いを受けました。クロストークというのは(私は今回はじめて聞いた言葉だったのですが)、お互いの映画の上映後のトークに出演することです。私の映画の上映後に、本田さんがトークゲストとして登場し、本田さんの映画の上映後には、私がトークゲストとして参加するということです。

以前から本田さんとは、ビデオアクトなどのイベントでお会いしていましたが、住まいに関心を持ち、映画も作っている数少ない(?)監督の一人だと思っていました。(住まいは、生活の根本に関わる問題ですが、住まいをテーマに映画を撮った人は、意外に少ないのです!)

なので、住まい、住まい方について、本田さんとどのようなトークになるのか、クロストークをとても楽しみにしていました。

『さようならUR』上映の様子
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『さようならUR』上映後のクロストーク(写真はアップリンク藤井さんに撮っていただいたもの。ありがとうございます!)
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本田さんは、以前公団住宅の建替え問題を取り上げた映画に関わる予定でしたが、それが叶わなかったという経験があります。でも、そのときに各地の建替え事情を見聞きして、(建替え後にも住み続けるのは無理)と思ったそうです。私も映画の上映で、建て替えした団地に行く機会がありますが、40~50年前の団地を建替えると、家賃が3~5倍近くに跳ね上がるのです。元からの住民に対して、家賃の低減措置がありますが、それは最初の数年だけ。高齢世帯も多く、家賃が5倍になっても対応できる人は稀でしょう。

本田さん自身は、岡山県の山陽団地出身です。(「団地」という名称ですが、73号棟のようないわゆる団地・集合住宅ではなく、分譲の一戸建ての集合体+賃貸の集合住宅からなる団地です)。大学進学と共に故郷を離れましたが、約10年前、山陽団地を舞台に『ニュータウン物語』というドキュメンタリー映画を作り、団地が出来る前、出来た頃、最盛期のころ、高齢化が進んだ現在の状況を描きました。

映画で描かれる状況は、高幡台団地にも、そして日本中の町にも起きていることだと思いますが、一番印象に残ったのは、映画の最後に、本田さんが企画して、団地で芸術祭を開くシーンでした。アーティストたちに自由な発想で、団地にアートを施したり、団地そのものをアートにしてしまうような、斬新な企画でした。(しかしラストにこのシーンを入れることは、唐突だとか賛否両論あったらしいですが)

本田さんはクロストークで、団地で芸術祭を開くという発想は、「団地再生計画/みかんぐみのリノベーションカタログ」という本を読んで思いついた、と話していました。実現可能性は別として、とにかく団地をこんな風に使ったら面白い!というアイデアが沢山詰まった本で、現在貸してもらって読んでいるのですが、発明家のアイデア集を覗いているようで、面白いのです!

本田さんが紹介された本。
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トークの予定は1時間あり、最初は(こんなに話せるのか?)と心配していましたが、終わってみるとあっという間の、とても楽しいトークでした。

そのあとは、本田さんの『モバイルハウスのつくりかた』を鑑賞。最初の劇場公開時にユーロスペースで観ていたので、今回は2度目となるのですが、初めて観た時とはまた印象が違ったように感じました。初めての時は、とにかく坂口恭平さんの存在感が圧倒的だと感じましたが、今回観て、(いや、実はこの映画の主人公は多摩川の河川敷のおじさんたちでは? このおじさんたちの、時代の先端を行く行き方を、着目して紹介したというのが、坂口さんのすごいところなのでは?)と思いました。まぁ、これは観る人ごとの感じ方ですので、あくまで個人的な感想ですが。

クロストークなので、『モバイルハウス~』上映後のトークにも参加。こちらは次の作品の上映開始時間との関係で、時間は約30分でしたが、『さようなら~』の時とはまた違う視点での住まいについてのトークで、こちらも楽しかったです。(私も聞きたいことが沢山あって、時間を気にせず聞いていたら、お客さんとの質疑応答の時間が無くなってしまいました。スミマセン・・・!)

本田さん、アップリンクの藤井さん、そして平日の昼間にもかかわらず観に来てくださった皆さま、どうもありがとうございました! 『モバイルハウスのつくりかた』は、アップリンクサイトによると来年1月4日まで上映があるそうです。もしまだご覧になっていない方は是非!

追伸:
この日の上映のあとは、来年2月からの劇場公開の試写のために東京に来ていた、「ひかりのおと」監督の山崎樹一さんたちと合流して飲み会。写真は、吉田さんと、東電記者会見出禁となったことで有名なタクシー運転手の田中昭さんという、珍しいツーショット^^
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[jp] 国民放送局構想!

日本の衆議院選挙から約1週間、そして韓国の大統領選から3日が経ちましたが、両国ともに保守系の議員(+大統領)が選ばれる結果となりました。

私の周りでは、日本人でも韓国人でも、リベラルを支持する人しかいないので、みんな選挙の結果にはがっかりでした。韓国大統領選の数日前から、韓国に住むヨンゴルと連絡を取り合っていましたが、選挙戦の大フィーバーの様子は、メールを読んでいるだけでも伝わってきました。

そして迎えた大統領選の日。韓国は6時で投票が終了(←早すぎると批判があるそうです。若者が行けない)し、数ポイントの差で大接戦。しかし、最後までその差が埋まることなく、結局軍事政権を率いた父の娘である、朴候補が勝利したのは皆さんもご存知の通りです。

ヨンゴルや、日本に住む韓国人の友達たちは一様に落胆し、ヨンゴルからは「今日はヤケ酒を飲んでいる」とメールがありました。韓国の大統領の任期は5年ですから、延世大学の学生からは「これから暗黒の5年が始まるのだ・・・」というメールも来ました。

昨夜、日本に住む韓国人のイさんとスカイプで話していて、大統領選の話になりました。彼女もさぞかし落ち込んでいるだろうなと思ったら、なんとすごく元気で、興奮状態でした。

なぜ??!!と思ったら、韓国では大統領選の直後、リベラル支持の若者たちはみんな落胆しましたが、その1日後ぐらいから「今回の選挙の敗因は、メディア(特にテレビ)がコントロールされていたことにあった、だから自分たちで放送局を持とう! 国民が株主になってお金を出し合い、私たちに必要な放送局を作ろう!」という声が上がり始め、それは瞬く間に広まり、現在放送局を作るためのオンライン署名がものすごい勢いで集まっているのだそうです! このブログでも以前紹介しましたが、政権に対抗し長期ストを続けて首になったテレビ局の人たちも、この国民放送局構想をやりたくてウズウズしているんですって。

いったんアイデアが出ると、それを実現するためのアイデアが次々と出てきて、例えば「韓国のテレビ局のチャンネルは、現在1つ余っているらしい。だからそれを使おう!」とか、「(敗れた)文候補の選挙の運動基金が100億ウォン(10億円ぐらい)余っているらしい。それも使わせてもらおう!」とか、ノムヒョン政権時にKBSテレビの社長に任命され、イミョンバク政権で首にされた元社長も入ってもらおう!」とか、とにかくすごい勢いで盛り上がり、イさんはそれらの動きを見て(良かった。韓国の国民はダメじゃない!)と、俄然希望を持ったそうなのです。

ふと、イミョンバク政権で弱体化されてしまったメディアクト、そして日本でも以前あったオーマイニュースなどはどうなのだろうか?と思いました。韓国には、底堅い市民メディアが既にあるではありませんか。それらのインディペンデントメディアではなく、全く新しい国民放送局を立ち上げるのでしょうか??

その点について聞いてみると、現状、韓国の市民メディアは規模が小さいものが、それぞれ別個に活動していて、大きな勢力となっていないそうで、新たに立ち上げる国民放送局は、それらの市民メディアも全て包括した形にしたいと考えているのだそうです。テレビだけでなく、ポッドキャスト(←韓国ではすごい活用されていますよね。日本ではそれほどでもなく、ユーストの方が人気がありますが)やブログ、YouTubeなど、あらゆるメディアに対応したメディアを考えているそうです。

選挙敗北からわずか2日で立ち上がり、自分たちの放送局を作ろうという動きにまでなっている韓国。この話しはイさんと、韓国に住む韓国人たち数人から聞いただけですので、日本でも報道されているかどうか、ネットで検索しましたが、日本語で報じたものはまだ見つかりませんでした。

この動きがこれからどうなっていくのか、しばらくしたらイさんに日本で報告イベントをやろうよ!と提案してみました。イさんも「これ、日本も輸入したらいいのに!」と乗り気。

本当にその通り!と思うのですが、惨敗した日本では、まだショックから立ち直れていなかったり、あきらめないで活動していても、敗因を分析せずにこれまでどおりの運動を続ける人も多いです。でも、やはり本当に政治を自分たちの手に取り戻すには、正しいことを言っているつもりの運動の人たちも、冷静に負けを認め、そして運動の方針を考え直さないと、いつまでたっても現状は変わらないと思います。

また、先日のアップリンクでの上映のあと、『モバイルハウスのつくりかた』の本田孝義監督とのトークで、ある学者(建築家だったかも?)が、東日本大震災のあと、バラック小屋が建っていないのに驚いたという話を思い出しました。その人は、ハイチやスマトラなど、各地の大震災の現場を見てきた人ですが、どこの国でも、災害などで住む場所が一瞬に大量に奪われた場合、人々は自然発生的にバラック小屋を建てるのだそうです。日本でも、第2次大戦後はそうでした。でも、東日本大震災では、勝手にバラックを作る人がいなかった。そのことを、家は自分たちで建てられるのだという感覚の欠如と分析していました。かつては村の共同体で家は自分たちで作っていた私たちが、数十年の間にその能力を急激に退化させしまったようです。

ちなみに、今月の初めに日本住宅会議の設立30周年記念集会で、前民主党政権で内閣官房参与だった五十嵐敬喜さんの講演を聞いた際、今回の震災で、被災地の自治体から国への要望は、ヒト&カネ&知恵全て国にお願いする自治体ばかりで、「○○を自分たちでやりたいから、それに対してお金を出して欲しい」というところはわずかだったそう。そんな話も頭をよぎりました。

そんな日本人の能力の退化を思うと、私は今回の、敗北後に自分たちで国民放送局を立ち上げる構想のことをすごいと思う一方で、メディアは自分たちで作るのだという意識が、日本人は欠如しているかもしれない・・・と思いました。メディアに頼ったり、信頼したり、批判するばかりで、じゃあ自分たちでやってみようというのはしない。

私自身は、一人放送局・情報発信(?)していますが、みんながバラバラにやっていたら、たいした勢力になれません。

韓国の国民放送局構想、要注目です!

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[jp] 国が壊れていく瞬間を・・・

昨日の衆議院&都知事選挙の日、私は宇都宮けんじさんの事務所へ取材に行きました。前日に事務所に電話をかけ、撮影にいってよいかと聞いたところ、名前も聞かれずOKでしたので、夕方5時ごろに向かいました。私は、選挙の投開票を、選挙事務所で迎えるのが初めてで、一体どんな風なのか、興味しんしんでした。

宇都宮さんの事務所が入っているビル
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選挙事務所から中継をするため、テレビ局の中継車が2台停まっています!
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もう一台
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よく見ると、中継用のケーブルが道路を通してビルまで繋がっており、そこに警備員を立たせ、通行人に「段差があります」と呼びかけているのでした。選挙の放送って、お金かかりそうと思いました。
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事務所内の様子。まだ人はまばらですが、良い位置に、既にTV局の三脚が陣取られています。中でも、存在感の見せ所、といわんばかりに東京MXテレビが張り切っていて、生中継もするため、スタッフは既にピリピリ状態。
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さて、ではどこに私の三脚を置こうかと考えて、報道を仕切っている事務所のスタッフらしき人に声を掛けたら、やたら傲慢な対応でびっくりしました。マスコミには普通に応対していましたが、フリーランスだから? カメラが小さいから? その人が忙しいから? か分かりませんが、明らかに他の報道陣と違う対応。でも、めげずに交渉し、三脚を使わないからと説明して、一番前の正面をゲットhappy01! 三脚無しで数時間の撮影はきついなぁ・・・と思いましたが、でもいい場所を確保できたので満足でした。

投票終了&開票速報が出始めるまで、まだ3時間もありました。撮影の場所取りをしたあとは、事務所の中を見て回りました。壁という壁に、宇都宮さんへの応援メッセージが掲げられていました。
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モノクロで地味だったため、埋没していましたが、ずしんとくるメッセージ。宇都宮さんに助けられた、多重債務者たちからのメッセージ。
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選挙事務所というと、花やみかんというステレオタイプのイメージを持っていましたが、その通りの光景が!
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遊説のスケジュールがびっしり。選挙は、とにかく短期集中で、ハードですよね。しかも、大抵は屋外ですし。
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6時ごろ。まだまだ人は少ないです。
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私は、あわただしくなる前にと、道すがらに買って来たパンを食べました。食べながら、同じく場所取りをしていたフリーランスのカメラマンの人たちとお話しました。一人は、これまでもどこかの集会で度々見かけていたけど、話す機会のなかった女性で、もう一人は初めて会う男性でした。普段、撮影現場に取材に来ていても、時間に合わせてやって来て終わったら帰るのが普通ですので、3時間も手持ち無沙汰で時間を潰すことは余りありません。知り合って、きちんと話せる機会が意外に少ないフリーランスの人たちと、ゆっくり色んな話が出来て、とても楽しい待ち時間でした。

段々と人が集まります。
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7時半ごろになり、突然事務所が騒がしくなったと思ったら、宇都宮さん登場! 座席もその頃には満席となり、報道陣のカメラもひしめき合うような状態に。
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投開票前に、宇都宮さん、そして事務局の参謀(?)たち、支援者etcが、挨拶をしました。昨夜の新宿駅前での演説で手ごたえを感じたと話す宇都宮さん、事務所にも活気と高揚感が溢れていました。
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「もし都知事になれなかったとしても・・・」という前置きはしつつも、やはり皆さんの顔にはある種の達成感・手ごたえが見て取れるようでした。
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愛媛から、宇都宮さんの応援にやってきたという大学生が、宇都宮さんにメッセージを書いてもらおうと、色紙を持って行きます。
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愛媛県民なので、都知事選には投票できないわけですが、でも今回の宇都宮さんの立候補、そして市民たちによる脱原発の活動に感激して、東京にやってきたのだそうです!
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さて、いよいよ投票締め切りの8時が近づき、事務所のテレビがつけられました。チャンネルはNHK。さて、どうなるか・・・
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8時を回って間もなく、画面には自民圧勝の様子が。そのあまりの圧勝ぶりに、事務所内からは驚きの声が上がりました。
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微妙な表情で画面を見つめる宇都宮さんたち
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8時を5分ぐらい過ぎたところでしょうか? 衆議院選挙の速報の合間に、都知事選の結果が発表されました。アナウンサーが、猪瀬前副知事当選確実と読み上げます。。。

その時の宇都宮さんの表情
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そのあっけなさに、事務所内にいた人たちは声も出ず、ただ画面を見守っていました。何人かだけが「ウソだー!」とわずかに叫んだだけでした。静まり返る会場の中、MXテレビのリポーターがおもむろに生中継を始めました。「こちらは落選が決まった宇都宮事務所です。落選の一報を聞き、会場の支援者たちは言葉を失い、静まり返っています。以上、宇都宮事務所からでした」(一字一句は正確ではありませんが、このような趣旨のこと)。

あまりにあっけない落選の報が突然飛び込んできて、言葉を失って静まり返って、みんながリポーターの中継に耳を傾けている、このタイミングで、こんな発言するの?!?!?! 会場の人たちは唖然としながら、その中継の様子を見ていました。

う~~~ん、テレビのリポーターというのは、これぐらい無神経な人じゃないと出来ないんだろうな!とさえ思ったほどです。いやいやびっくり。その後も、局側の都合で宇都宮さんは立ったり座ったり、新聞社の囲み取材をしたり、それを途中でMXテレビの中継のために止めさせたり、また再開したり・・・と、落選の悲しみに浸らせてもくれない、興ざめする出来事の数々でした。

普段、テレビ・新聞が取材しないようなものばかり撮影しているので、”いかにもテレビ!”みたいな現場に遭遇する機会は、あまりありません。でも、この日はマスコミの自己中で無神経な取材の一部始終を良く見ることができた、ある意味貴重な一日でした。(もう勘弁だけど)。

「これ出口調査を基にした結果でしょ? 本当は、きちんと結果が分かってから話したいんだけど・・・」と宇都宮さんが言うも、テレビの中継スケジュールがあるため、宇都宮さんにインタビューするリポーター。
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新聞の囲み取材。この様子を見ていた支援者がボソッと、「選挙前はほとんど取材しなかったくせに」とつぶやいていました。
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ひとしきり取材を受けたあと、宇都宮さんは支援者たちにお礼&握手をして回りました。集った人たちからはものすごい「ケンジ!」コールが湧き上がって、宇都宮さんが「これじゃあ、当選したみたいじゃないですか」と苦笑いするほど。
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選挙事務所で迎えた、初めての選挙。でも、その結果は、衆議院、都知事選共に、まさにこの国が壊れていく瞬間を目撃したような、沈んで行く大きな船を見るような、行く手に暗い影の立ちこめる結果となりました。

しかし、落選決定後の宇都宮さんのスピーチがとても良くて、あきらめないで続けていこうと、気持ちを新たにしました。

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[jp] 本日マリアの裁判!

先日も、このブログでパーラメント・スクエアのマリアが起こしている裁判についてお伝えしましたが、いよいよ今日(イギリス現地時間17日午前10時)が法廷の日です!

マリアより、追加でプレスリリースが届きましたので、以下にご紹介します。(裁判の日程などは以前掲載したものと同じですが、今回はマリアのメッセージが付いています)

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Maria Gallastegui will be taking her case to the High  Court of Appeal in order to challenge the new restrictions imposed on on-going 24hr protest in and around the areas of Parliament Square and  and Whitehall. Maria is living in a night shelter following  her eviction in March this year. She had maintained a 6 year Peace Strike Picket at Parliament Square, and does not claim benefits.

Maria started her strike due to the SOCPA 2005 legislation ( Serious Crime and Police Act 2005) which came into force and threatened to finally clear Brian Haw's 4 year encampment. She had supported Brian since meeting in 2001, and started her strike on May 8th 2006 before the then camp was down sized on 23rd May.

She is still "ON STRIKE FOR PEACE" and will continue to be until all wars of aggression have ceased in the Middle East.

Challenges against the war in Afghanistan and associated  conflicts will continue.......

Parliament Square is a high profile location and is of significant importance to protest in this country.

Court of Appeal

Police Reform and social Responsibility Act 2011, Part 3 regarding protest.
http://www.legislation.gov.uk/ukpga/2011/13/part/3/enacted

ROYAL COURTS OF JUSTICE
STRAND
LONDON WC2A 2LL
THE MASTER OF THE ROLLS' COURT COURT 71

Monday, 17th December, 2012
At 10 o'clock

Before THE MASTER OF THE ROLLS
LORD JUSTICE PATTEN and
LORD JUSTICE TOMLINSON

Not Before half-past 10

Many thanks

PEACE STRIKE "ON STRIKE FOR PEACE"
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[jp] 事前に自己発信!

このブログでもお伝えしている、現在進行中の高幡台団地73号棟裁判ですが、先日このブログで裁判結審が延期になったと書きました。その理由については、おそらく裁判所&URともに目論んでいた(甘く見ていた)和解での決着が流れたことで、これはいよいよ判決を出さねばならないのだと、焦ったことにあるのだろうと推測されます。

まだ裁判が進行中で、もちろん判決も出ていないのですが、URは高幡台団地の自治会役員に、今回の裁判の”報告”会議を予定しているのだそうです! 裁判が終わっていないのに、なんの方向性ももちろん見出されていないのに、一体何を”報告”するのでしょうか? UR側からの偏った見方による、一方的な裁判の説明をされて、自治会役員(=それはやがて高幡台団地住民全体に広まるでしょう)に「URからの和解条件を居残っている人たちが蹴った。お金をつり上げるために残っている、わがままな人たち」という印象を受けるのではないでしょうか?

そもそも、4年半前にこの問題が起こったとき、URは73号棟住民に除却を説明する以前に、自治会役員に取り壊しを説明し、自治会は会員にそれを知らせることなく「除却やむなし」と決定してしまった経緯があります。今回も、自治会の会員である73号棟住民(現在も会費は納入しています)、そして役員以外の団地全体の住民に周知することなく、UR側の意向に沿って、ことが進んでしまうのではないか?? 

過去の苦い経験から、今回のURによる「自治会役員への裁判の報告」を警戒して、73号棟住民の会は、自分たちで今回の裁判の経過を伝えようと、大急ぎでニュースを作り、高幡台団地全戸に配布をしました。そういう行動って大切!と思います。自分たちで情報発信をするというのは、インディペンデントの表現者同様、住民運動でもとても大事なことだと思います。UR目線だけの一方的な情報だけでなく、住民側の情報も団地の他の住民たちに届けられることで、この案件の見方はずいぶん変わるはずです。

以下に、住民の会が発行したニュースを掲載します。(連絡先は削除しています。クリックすると拡大します)
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追伸:
和解が流れ、いよいよ判決となり、期日が1ヶ月以上延びた理由に関して、弁護士の方たちは「やはり判決を出すとなると、高裁にも相談したりして、内部でいろいろやらなくてはならないことがあるから、期日が延びたのだろう」とさらっと言ったそうですが、私はその発言を聞いて愕然としました。もちろん、推測なので事実かどうかは分かりませんが、弁護士のこれまでの経験から、前例のない問題に対し判決を出すときは、その後の控訴も考えて、高裁に相談したりすることがあるのだそうです。会社で言うところの、「上司に相談する」みたいな感じ。

でもそれじゃあ、裁判が3ステージ(地裁・高裁・最高裁)と分かれている意味が全く無いじゃないですか! 私としては、建前上は三権分立で、裁判は政治から独立し(←でも国家の政策を追認するほうが圧倒的に多いですが)、裁判の3ステージもそれぞれに独立し、多様な視点が反映されているものだと信じたかったのですが・・・。そんな風に信じていた私の方が馬鹿なのか。なんか、今年1年はずっとこの裁判の過程をつぶさに見てきましたが、UR、そして裁判所のあり方には幻滅するばかりです。もう少しはマトモだと思ってました。

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[jp] 『木田さんと原発、そして日本』

総選挙を間近に控えた今日、新しい動画をYouTubeにアップしました。福島県双葉郡富岡町から水戸市へ避難している、木田節子さんのインタビューです。

先月末、毎月撮影をしている「女たちの一票一揆」で、木田さんが「今回の選挙はとても大事な選挙。新橋のサラリーマンに訴えたい」と発言されたのを聞いた時、その光景が頭に浮かんで、即座に(撮りたい!)と思い、その場で取材を申し込んだのでした。

そのときは、新橋アピール(と仮に呼ぶことにします)は確定ではなかったのですが、新橋アピールの前に、一度インタビューをさせてくださいとお願いして、先週、避難先の水戸に伺い、なんと午後1時から夜9時までインタビューをさせてもらったのでした!(ここまで長時間になるとは、双方想定していませんでしたが、私は何かあったら・・・と、泊まり道具と撮影テープ10本(10時間分)、そしてバッテリーが切れた場合のACケーブルも持参していたのでしたwink

以前から木田さんのことは見聞きしていましたが、まともにお話するのはこの日が初めてでした。各地の集会に積極的に参加されていますし、原発立地地域で顔を出し、名前も出して発言される、数少ない人のひとりです(これは本当に相当な勇気と覚悟のいることだと思います)。息子さんが原発関連企業で働いていて、”原発作業員の母”として取り上げられることが多い木田さんですが、私はインタビューをさせてもらって、息子さんとの関係よりも、断然、旦那さんとの関係を変えるべく木田さんが起こしてきた行動に興味を持ちました。それまでのアイデンティティ=”主婦”を捨て、原発に反対し、声を上げ、外に出て行くまでの過程が、とても清々しいのです! なんだか、韓国のドキュメンタリー映画『外泊』に出てくる、女性たちのことを思いました。

私は、木田さんの声を総選挙までに届けたい一心で、自分にとってはありえないスケジュールで撮影と編集を昨日までに終わらせ、今朝アップロードを完了させました。(時間をかければ、もっと構成とかちゃんとできたと思いますが)

アップロード後、まず木田さんに見てもらいたくて、すぐにメールをしました。普段、木田さんは自分が映っている映像はあまり見ないようにしているそうですが、今回は観てくれました。「選挙のことをもっと話せばよかった」と、頂いた感想の中に書いてあったのですが、実際にはインタビューや新橋アピールの際、木田さんはかなり選挙のことを話していました。

しかし、今は選挙期間中。私はこれまでに、もちろん政治には普段から関心を持ち、直接&間接的に参加しているほうだと思いますが、選挙活動とか、選挙に合わせて何かをする(街頭演説の撮影、選挙応援だとかビラ配りだとか)、そういうことはしたことがありませんでした。しかし、「女たちの一票一揆」や経産省前テントでの撮影などを通じて、選挙期間近くに集会で発言したり、チラシを配っている人たちが、公職選挙法に注意していることを知りました。

私は、(私も今回の選挙に対して、自分のできることをしたい!)と思い、木田さんのインタビューを選挙前に公開することを目指しましたが、それなら公職選挙法に気をつけなければと思いました。初めて公職選挙法を読み、それがどのように運用され、何がNGで何がセーフなのか、どんな表現はまずいのか、政党名、候補者名はOKなのか等々、今更ですが、ゼロから調べました。それらを理解したうえで、木田さんの新橋街頭での演説、水戸でのインタビュー内容をチェックし、OKなものを載せたのです。ですから、実際に木田さんが話した選挙の内容よりも、完成品ではずっと少なくなっています。(←とはいえ、はっきりNGな発言はなかったのですが)

そして、私自身の関心が、選挙・国政以前に、木田さんが家庭内で起こした”一揆”にありました。そこが一番根本で、足元であるべきだと思ったので。なので、選挙の話よりも、木田さんと家族の関係についての話の比重が大きくなりました。

無事、選挙前までにネットに載せることができた木田節子さんのインタビュー、こちらよりご覧ください。

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[jp] 抗議活動を規制する法律に関するマリアの裁判

このブログでも度々お知らせしている、イギリスのパーラメント・スクエアで、夜通しの抗議活動を実質的に禁止している法律の不当性を、マリアが法廷で争っている件で、裁判の日程が決まったと、マリアからお知らせが来ました。以下に、原文のまま紹介します。

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Dear Friends, Supporters and Fellow campaigners,

COURT OF APPEAL   

Police Reform and social Responsibility Act 2011, Part 3 regarding protest.

http://www.legislation.gov.uk/ukpga/2011/13/part/3/enacted

MONDAY 17th and TUESDAY 18th DECEMBER 2012

ROYAL COURTS OF JUSTICE
STRAND
LONDON WC2A 2LL

This is an important case and will be hear by:

THE MASTER OF THE ROLLS
LORD JUSTICE RICHARDS
LORD JUSTICE PATTEN

Time to be confirmed, but would imagine that it will be from 10am.
Hope you can make it at this rather busy time of year!

Very best wishes,
Maria
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裁判の経過は、今後また情報が入り次第お知らせします。
・・・というか、高幡台団地73号棟、そしてパーラメント・スクエアと、私がこれまで自分の映画で追いかけてきた人たちは、なぜか裁判が絡んでいることが多いなぁ・・・と思ったのですが、いわば”国”に対して物申す人たちを取り上げているので、国民が国と闘う手段=裁判は、必然的に身近なものとなるのかも、と思いました。

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[jp] 73号棟裁判延期、日程変更

当初、12月13日(木)に予定されていた、高幡台団地73号棟裁判(結審)ですが、裁判所から連絡があり、来年の1月24日(木)午前11:00(405号法廷)に変更になりました。

この件について、弁護団の飯田美弥子弁護士が報道機関にむけて、プレスリリースを発表しましたので、以下にご紹介します。
(この文書のポイントとなる部分を、私の方で青字に変更しました)

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2012年12月6日

UR高幡台73号棟立退訴訟、結審期日延期の御案内

師走の候、いよいよご清栄のこととお慶び申し上げます。

9月の集中証拠調べの際には、取材においでくださいまして、ありがとうございました。住民・支援者ともに大いに励まされました。

さて、今月13日に予定されておりました結審の期日は、裁判所の指示により取り消され、改めて来年1月24日午前11時(405号法廷)と指定されました。

これは、和解期日前に、双方の歩み寄りは難しいとの判断から、11月26日の和解期日が取り消されたことにより、いよいよ、耐震強度不足を理由に立退きが認められるか否か、初めての司法判断が示されることが必至となったことが影響していると考えられます。

なお、原告(UR側)・被告(住民側)とも、既に最終的な主張書面を提出しております。

原告側は、基本的に、平成20年春以来の主張を繰り返すことに終始しております。UR奈良北団地では、住民の一部移転を伴う耐震改修を実施されたことについては、全く触れておりません。

これに対し、被告側は、吉田早大教授の意見書に則り、原告側の主張が、いかにこれまでの判例理論からはずれ、「奇妙にねじれた」ものであるかを明らかにし、技術的に改修不能というのも、改修方法を検討するに際して、「住民を一人たりとも移転させない」という勝手な条件をつけて、方法選択の幅を狭め、しかも、その条件については住民に説明しないという、不誠実な態度であったことを具体的事実に基づいて分析しています。

さらに、原告側が、このような無理な立退き要求をするのは、資産価値を最大限に活用しようという、経営判断に基づくものであって、決して、地震から当該建物の住民および地域住民を守る、という視点からでないことをも明らかにしました。

現在、横浜の山下公園団地でも、同様に、耐震強度不足を理由にして、住民に立退きを求める事案が起こっているそうです。本件の司法判断は、今後、社会的に大きな影響を与えることが予想されます。

是非また、ご注目いただければ、幸甚です。

敬具
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[jp] 粘り強く!

予想最低気温3度という寒さの中、日曜日は経産省前テントひろば「Cinema de Tent」にて、「ブライアンと仲間たち」の上映がありました。

この日、テントは開始448日目!
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これまで沢山テント表面に掲げられていた看板類がほとんどはずされています。代わりに、経産省の看板がぐるりと張り巡らされてしまっています。
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このブログでも以前書きましたが、テント=屋外での上映であるため、プロジェクターなどの稼動には発電機が必要で、それらの機材の扱い方もテントの女性たちで身につけようという目的がありました。

上映会は5時からだったので、スタッフの皆さんが3時に集合して、テントの男性スタッフ・原田さんから発電機、プロジェクターの使い方のレクチャーを受けることになっていました。

テントの裏に設置されている発電機。かなり大きいです!
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この発電機は、ガスコンロなどで使うカセットガスを使うタイプです。4~5人の女性で、にぎやかにレクチャーを受ける様子。普段からテントに来ている女性でも、私を含め発電機は触ったことがない人が多く、みんな興味しんしんです。
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相当にぎやかだったのか、しばらくして経産省職員と、ビデオカメラを持ったガードマン2人が、注意しにきてしまいました・・・! テントでは、火気使用禁止となっていますが、火気使用のためではないこの発電機の使用もダメだというのです!

経産省職員とのやり取りの様子(動画)はこちら

火気使用はダメといっている、テントの撤去を毎日お願いしているetcを職員は言いましたが、火気使用ではないし、テントの撤去にはそもそもこちらが応じていないというのがあるので、あまりにも杓子定規だなぁと思うのですが(タバコを吸うためのライターとか、経産省の職員でも普通に持ち歩いて、建物内にも持ち込んでいますよね?)、発電機の使用はあきらめることになりました。

・・・しかし、発電機の使用禁止は、まさに”想定外”の出来事で、私たちはそれ以外の電源を全く考えていませんでした。ノートパソコンに付属しているバッテリーで、ノートパソコンは動かせるかもしれませんが、プロジェクターは無理だし。。。

原田さんから、テントのカーバッテリーを使って上映する提案があり、そうすることにしました。カーバッテリーは、フル充電ならば数時間の上映会もOKですが、この日はフルではありませんでした。どこまで持つか分からないけれど、やれるところまでこのカーバッテリーでやり、切れてしまった後は、ノートパソコンの画面で見ることにしよう、ということになりました。
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屋外のテント、しかも原発に反対し、経産省の敷地内を占拠して張られているテントならではの出来事です。普段、コンセントにつなぐだけで電気が使える暮らしに慣れていると、どんなに便利な生活を享受しているのかと気づかされます。本来は、こういうことが起こるのがテント、そしてテントでの上映なわけです。ちなみに、原発に疑問を感じテントを訪れる人でも、「このテント寒い。暖房は?」と尋ねる人もいるそうです。

発電機のレクチャーがなくなり、電力を無駄に消費しないため直前まで動かさないことになり、余裕を持って2時間前に集合しましたが、だいぶ時間が余ってしまいました。

・・・ということで、おやつタイムに!
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上映開始時間になり、スタンバイします。
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見に来てくれた方々には、経産省により発電機が使えなくなったこと、急遽カーバッテリーを使ってやることになったこと、もしかして途中でバッテリーが切れてノートパソコンの画面で見るかもしれないこと、などがあらかじめ伝えられました。何とか持ちこたえてくれるとよいですが・・・!

上映の様子
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問題なく上映は進みました。しかし、開始から40分ほど経った頃、突然、何の前触れもなくスクリーンが真っ暗になりました。すっかりカーバッテリーでの電力ということを忘れて快適に見ていたため、一瞬何が起こったのか、理解するまでに数秒かかりました。

事前の説明どおり、ノートパソコンでの上映に切り替えます。字幕があるので、相当見づらかったかもしれませんが、ノートパソコンを囲んで鑑賞。
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画面は小さいですが、それでも何とか見ることはでき、参加者の皆さんも段々その画面の小ささになれて鑑賞をし始めた頃、また突然画面が落ちました・・・! 今度はパソコンのバッテリーが切れてしまったのです!
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映画はあと残り30分ぐらい。まだ結構あります。映画鑑賞はここまでにして、続きの説明もしながら、もう残りはお話会とするか、それとも何か方法があるのか・・・

誰かノートパソコンを持っている人はいないか尋ねましたが、残念ながら持っている人はいませんでした。しかし、第1テントにノートパソコンがあり、それを借りて上映をすることに! バッテリーの残量は不明ですが、やれるところまでやってみようということで!
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こちらのノートパソコンにインストールされていた再生ソフトでは、なぜか映画の字幕が表示されず、私は活弁(?)のように、台詞を同時に話しました。何十回と見ているので、台詞はほぼ覚えているのです。でも、普通の会話は何とかなっても、例えばエンディングでマリアが読み上げる手紙の部分とか難関なので、内心(このまま最後までやるのか?)とドキドキでした。

途中、参加者の人がパソコンの画面をいじって字幕を表示できるようにしてくれ、同時通訳をしないですんだので一安心。助かりました。

結局、映画は最後の残り2分ぐらいを残したところで、このパソコンのバッテリーがなくなり、映画のほとんどを見れたのでした! 最後まで見れなかったのは残念でもありますが、でもそれより何より、発電機禁止、カーバッテリー切れ、ノートパソコン2台を駆使して、粘り強く・しぶとく上映を続けるのが、まさにブライアンの活動や、ここのテントの活動と相通ずるスピリットだと思い、私はそれに感激したのでした。

上映の後は、お話会がありました。ブライアンとの出会いや、映画を作ろうと思った理由、イギリスの反戦運動の様子、ブライアンたちの活動がイギリスの一般国民にとってどうだったのか、現在のパーラメント・スクエアの状況、3・11前と後での映画を見てくれる人たちの受け止め方など、一通りお話しました。

参加者の中に、フランス出身の方がいて、”デモ好き”で”不満の多い”フランス人と、それらによって勝ち得てきたフランスの権利・保障などについての話もありました。

翻って日本人は、おとなしくて、お上の言うことを信じて、政治の話をしない、デモに行かない、周りから浮いてしまうことを恐れる・・・などなどの意見が出てきたのですが、誰かが「でも、ここにいる日本人たちには当てはまらないでしょ!」と言ったのがおかしかったですhappy02 「どうして日本にいるのに、いわゆる日本人らしくないのか。どこでどうなったのか?」なんて話も出ました。

気がつけば、あっと言う間に9時を過ぎていて、第1回Cinema de Tentは無事終了しました。

皆さんと
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企画してくださった簔口さん、谷田部さん、そして観に来てくださった皆さん、どうもありがとうございました!

追伸:
昨年末のテントオールナイト上映では、とんでもない寒さのため、参加者はダルマ化していきましたが、今回は寒さは大丈夫でした。前回は、オールナイトがゆえにおなかもすいて、眠気で体力も低下して・・・という過酷な状況だったこともありますが、一番大きな要因は、テントの断熱の進化にあると思います。すのこ、銀マット、毛布、プチプチの梱包財、畳などが何重にもしかれ、隙間に目張りがされ、寒さをかなり防いでいました。まぁ、もちろんずっとコートは着たままですけれども。

寒さ対策がされたテントの床。紅葉した落ち葉が季節感catface
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